香港がいま、日本と人口を合わせると1日5000人死んでいる理由

反ワクチンといってもいろいろあります

ロシアのウクライナ侵略で世界中がどんよりとしています。日本ももちろんそうですが、もう世界はコロナどころではなくなっています。それなのにいまだ日本は馬鹿みたいなコロナ規制中で、インフレがどんどん現実となっているのに経済を殺したまま。ホント、馬鹿なんでしょうか。

本日はこのエントリーの続きです。

第100波まで来ようが平気なコロナ対策
世界の趨勢は、抑え込みよりコロナ無視へ 欧米がもうなんの制限もしなくなったことはテレビでも報道されています。 アジアではどうかというと・・・ 日本の人口あたり10倍の新規陽性者数の韓国 韓国、コロナ新規感染者25万4...

さてと・・・わたしは海外にすぐにでも行きたいのでブースター済みですが。
反ワクと見なされる人にも数種類います。

1. とにかくワクチンは毒だからどんな年代も打ってはいけない。打たせない

→ どんな年代でもワクチンのリスクが遥かに高いと信じている。

ツイッター上でウクライナ政府をネオナチ政権だと拡散しているのは誰か

「ウクライナ政府はネオナチ」という情報を拡散したアカウントの87.8%が反ワクチン関連ツイートを拡散していました.クラスタDのほとんどの方が反ワクチン系だったということになります

要するにデマや陰謀論を疑いもせずに丸呑みしてしまうという人たちですね。

2.リスクがメリットを上回るケース(特に子供)では打つ必要がない

→別に反ワクではない。わたしもコレです。

これの逆バージョンの馬鹿もいます。秋田県知事です。
子どものワクチン接種 秋田・佐竹知事「基礎疾患ない限り打ってほしい」

なんとコロナに罹患したときにリスクの大きい基礎疾患のある子供では無く、健康な子供に打てと言ってます、このボケているお爺さん。小児科学会ははっきりと「基礎疾患のある子どもへのワクチン接種により、COVID-19の重症化を防ぐことが期待されます」としているので医学的見地の全く真逆です。

3.自分はとにかく打ちたくない。理由は特にない。打ちたい人だけ打てば良い。それで自分が重症になろうがかまわない

→これも別に反ワクではない

この見解では、高齢の両親に絶対打たせないというオバサンは完全なる反ワクです。殺す気か。
で、この1の方は公的な数字やデータはすべて改竄され、ワクチンが害があるというデータ(ともいえないようなもの)だけが真実と信じていますのでなんとかにつける薬はないのですが、とりあえずいろいろ興味深いことがありますのでまとめておきました。

CHUNYIP WONG/iStock

ワクチンの感染防止効果はオミクロンでも高齢者ほど効果が大きい

世の中にはゼロか100かでしか考えられない人がたくさんいて、オミクロンでブレークスルー感染が出るとなると「感染防止効果はゼロ」と思い込みます。実はそんなことはなく、これは先週のデータです。

ワクチン未接種と2回接種における感染のしやすさは

20代 3.0倍
30代 2.7倍
40代 2.8倍

程度なのですが

60代 4.8倍
70代 8.0倍
80代 29.0倍
90代以上 25.9倍

高齢になればなるほど感染防止効果が強く出る

ということになります。この傾向はずっと出ているのにどの医療感染者も専門家も言いません。ワクチンは高齢者だけ打てば良いという風に言われるのを恐れているのか。それとも気づかないのか。

勘違いしてはいけないのはワクチン接種をしないと、した人より3倍かかりやすいというのは統計上のことであって、大量にウイルスを曝露したら当然罹患する確率は上がります。わたしのアシスタントの由良さんの6人家族は6人とも家庭内感染で罹患しましたが、本人とご主人ともワクチン2回接種でも罹患です。熱は39度と40度だそうで、ワクチン効いてんのかな。w とりあえず3倍程度のかかりにくさではたいして意味はなさげです。

デルタの時はワクチン2回接種の感染防止効果はかなり強く、11月上旬では

20代 7.5倍
30代 4.5倍
40代 5.25倍

60代 7.3倍
70代 倍
80代 11.5倍
90代以上 4.2倍

ということで、「デルタよりオミクロンのほうが明確にワクチンの感染防止効果は高齢者にある」と言えると思います。まあひと言で言うとワクチンは高齢者のためのものです。

高齢者が感染したくなければ
子供に接種しても意味はなくて
高齢者自身が打つべきである

というのはもうファクトです。データはないのですが、いまオミクロンに感染している高齢者はほとんどワクチン未接種の人ではないでしょうか。だから重症化して亡くなってしまう。もっとも余命が数ヶ月の人にはワクチンなんて打たないケースが多いのでそういう人が亡くなっているのだと思います。

感染をずっと抑えて結局は爆発して日本の死者を追い抜いた国

前回のエントリーにも書きましたが、第5波まで「検査をたくさんして抑え込んだ」とコロナ脳や感染症専門家に絶賛されていたアジア各国はどうなったか。

韓国、ベトナム、香港、シンガポールを見てみます。中国は本当のデータを出しているとは考えづらいので無視します。

まずは人口あたりの感染者数


4国とも日本をぶち抜いています

要するに、検査をしまくって隔離してアプリで追跡しまくって規制しまくった国々は、当初こそ賞賛されましたけどデルタあたりで一気にその手法はなんの意味もなくなり、人口あたりの感染者数で日本を上回りました。つまり

感染力が強くなった感染症では規制など無意味!!

ということが言えると思います。

次に顕著なのが人口あたりの死者数です。


香港とベトナムは日本をブッチ抜きでたくさん死んでいる

ということがわかります。わたしはこれを「抑え込めば抑え込むほど自然感染の抗体を持てなくなり、ワクチン抗体だけでは弱すぎる」という仮説を立てています。最初は抑え込んでいるように見えても、感染力が強くなると逆効果になる。もう「コロナを抑え込もう」みたいな考え方はまったくのナンセンスですよ。

どうしてベトナムで死者が多いのかについては、年齢別の接種率がないのでわかりませんが、まずはワクチンが中国製のシノバックで効果が薄かったこと。日本から何度にも渡り追加のワクチンを供与しています。この差が大きかったと思われます。また医療レベルも韓国や香港、シンガポールや日本より特に農村部ではかなり低いと思います。

で、香港の死者数は日本と人口を合わせると1日5000人。異様に亡くなっていることについては

なんと高齢者ほどワクチン接種率が極端に低い

というのが原因と考えられます。香港は中国製ワクチンのほかAZも使っています。若い世代はファイザーが多い。
香港、二日連続で新規コロナ感染者「5万人」越え=中国報道

同日42歳~102歳まで144人の死亡が確認され、このうち134人が65歳以上の高齢者であり、124人が新型コロナウイルスのワクチンを接種していなかったと明かした。香港食物及衞生局の徐徳義(Chui Tak Yi)副局長は「当局がこれまでの520例の死亡例について分析したところ、そのうちの91%が2回の予防接種を終えていなかった」

ここでファクトとして

ワクチンは高齢者に打つことで社会のメリットがある

と断定できると考えられます。前述の秋田県など、「基礎疾患のない子供にワクチンを打って欲しい」(高齢者にうつさないため? w)という馬鹿げた方針なのに、高齢者へのブースターはこんなに遅れている。

本当に馬鹿げた施策だと思います。

仮にワクチンがなければ日本でもオミクロンで1日5000人以上、下手したら1日1万人が死んでいた可能性があるわけで「全年代においてワクチンは不要」ということは全く言えないというのはもうファクトです。1ヶ月で15万人の死者ですよ。w

経済より命とか高齢者でもないのに言ってる人はこれ読んだ方が良いです。日本は本当にマジでやばいです。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年3月10日の記事より転載させていただきました。