2024年12月10日にシリーズ最新作の6弾が発売された私の書籍である『世界のニュースを日本人は何も知らない6』では、日本に先んじて大量に移民を入れた欧州では一体何を起きたかということを詳しく解説しています。
特に途上国からの移民が入ってきた場合に大問題になるのがやはり習慣の違いです。
しかし日本人が想像しないような習慣を持っている土地の人々というのもいるのです。
先進国で問題になっていることの一つが近親婚が当たり前の地域の人々です。
先進国では戦前には従兄弟同士での結婚などもありましたが、戦後はほとんどの地域で消滅したような状態になっています。
ところが途上国の場合は先進国とは事情が異なり、資産の分散を防ぐために親族同士で結婚させるということが今だに繰り返されています。
しかも親族同士で結婚し、夫婦で先進国に移民してくるのです。
近親婚が一族が先進国に移民する手段になっている面もあるのです。一族の中の誰かが学生や労働者として先進国に移民し、別の一族のメンバーと結婚することで呼び寄せることができるのです。そして夫婦で国籍を取得し他の親族も呼び寄せることになります。
イギリスでは1950年代からパキスタン系の移民が大量にやってきましたが特に近親婚が多い地域の人々が移民してきてイギリス国内でも従兄弟などと近親婚を繰り返すので健康問題を抱えた子供が生まれ、国の医療システムや障害者福祉の負担になっているということが問題になっています。
驚くべきことに、イギリスの国立病院機構(NHS)の2007年と2011年の調査によれば、イギリスのブラッドフォードでは、パキスタン系移民の60%が従兄弟などと近親婚をしていたという結果です。
同じ地域のイギリス人同士の夫婦だと1%以下です。
さらにブラッドフォードでは出生時の障がいの30%が近親婚が原因になっています。
研究によれば近親婚が今だに前の地域は実は少なくなく、パキスタンの場合は65%と世界で最も高く、インド55%、サウジアラビア50%、アフガニスタン40%、イラン30%、エジプトとトルコは20%です。
イギリスは特に近親婚が当たり前の地域からの移民が非常に多く、イギリスで最も多い移民はインド系やパキスタン系、バングラデシュ系です。
これらの移民が多い地域の国立病院では、近親婚で障がいを持って生まれた乳児専門の看護師や助産師を日本円で年収1000万円近い待遇で募集することになりました。
これはイギリスの国会でも議論となり、保守党と労働党が激しい議論をすることになっています。近親婚は様々な障がいの原因になるので禁止するべきだと言っている一方で、近親婚は家族の絆を強くし財政的基盤を強化すると言っている議員もいます。労働党はこの近親婚の問題については何もする予定はないようです。
このように日本では考えられないような習慣が当たり前に存在するのが途上国です。こういった習慣がある人々が日本に移民してきた場合に日本政府はどのような対応を取るつもりなのでしょうか?
また障がいがある子供が生まれてきた場合、福祉によってサポートしなければなりません。
こういったことに日本の有権者は同意するでしょうか?
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