読売新聞ネットニュースに「人型ロボットと人間が共に走るハーフマラソン大会が19日、北京で行われた。1位のロボットは50分26秒で優勝し、人間のハーフマラソンの男子世界記録(57分20秒)を上回った。
中国は2026年を人型ロボットの「商業化元年」と位置づけており、技術力をアピールした。」と掲載されていた。数週間前の人型ロボットがダンスをしている様子を見ていても、驚くばかりだ。

最近、中国の技術力、特に人工知能(AI)・ロボット分野での技術力が米国を上回っているのではとの報道が多くなってきている。福島の原発のデブリを取り除く作業を見ていても、日本の技術力は??ばかりだ。人の世界記録を上回る速さでロボットが走ることができる姿と、福島の遅々として進まないデブリ処理の姿を比較すると絶望的な気持ちになる。
トランプ大統領の科学予算カットが話題になったが、これでは大変だと思ったのかどうかわからないが、今は量子コンピューターと人工知能(AI)に関しては科学予算を増やしたと大きく取り上げられている。
このブログで何度も繰り返したことだが、日本では「とりあえず、何かをしなければならない」と予算はつけるが、すでに遅れを取っている分野で、様子見のために小型予算をつけていても、焼け石に水で、さらに差は大きくなり、投資した資金は砂漠に水を撒くように消え去っていく。これを繰り返して、すべての分野で遅れを生じ、国際的競争力を失っている。問題点がはっきりと見えているにもかかわらず、必要な予算を手当てすることができない。
これは、戦後80年間に蓄積されてきた利権で雁字搦めになっているからだ。予算は各省庁ごとにおおよその総額が決められており、さらに省庁内の各局でもおおよその額が決まっている。そして、局内の各課でも取り分が決まっているので、大胆な施策を打てないのだ。
本来は国会(政治家)が、必要な額を査定して決めるべきだが、官僚の方が知識も情報も豊富なので、政治家が官僚に対して施策の実行を迫ることができないのが実情だ。
知識も経験も少ないにも関わらず、無理やり政治の力で変えようとしたのが、悪夢の民主党政権だ。混乱ぶりは周知のとおりだが、一部の政治家は自分の利権が満たさればそれで終わりといった状況だった。
国を憂う政治家がもっともっと増えてこないとこの国は終わってしまう。いや、もう終わりの始まりかもしれない。ダメなものをダメと言えない日本の文化がそれに拍車をかけている。「和をもって尊しとなすこと」と「傷を舐め合って事を荒立てないこと」は全く違うのだが、この国では批判をすると、悪口を言っている怪しからん奴だと跳ね返ってくる。
今必要なのは、政治家の科学リテラシーだ。特に、国の方向性を決める際には不可欠だ。米国では上を目指す政治家には必ず科学技術アドバイザーがたくさんいる。今ならば、生成AIを利用して勉強することも可能だが、嘘を見抜けないという大きな問題がある。そのためにも、専門家集団からも意見を聴取する必要があるのだ。頑張って欲しい。
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編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2026年4月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。








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