予算の透明化は一歩前進、しかし「見せて終わり」にしてはいけない

こども家庭庁の予算については、SNS上を中心に「中抜きが疑われる」「効果が見えない」といった批判が絶えませんでした。

その一部は誤解を含んだものでしたが、誤解が生まれる余地を残してきたのも事実です。最終支出先や支出金額まで公開し、自治体を経由した先まで明らかにするという方針は、こうした不信に正面から応えるものです。

全省庁で初めての取り組みだという点も含めて、素直に評価したいと思います。

「批判や誤解を招くことはなくなるのではないか」という担当相の言葉どおり、透明化はそれ自体が信頼回復の第一歩になります。

データに基づいて事業を検証し、効果が確認できない委託事業や交付金事業を見直すという方向性も、私たちが繰り返し主張してきた「身を切る改革」「ワイズスペンディング」の考え方と一致するものです。

ただ透明化は手段であって、目的ではありません。データを公開して終わりにしてしまえば、それは「見せただけ」に過ぎないのではないでしょうか。

本当に問われるのは、公開された情報をもとに、誰がどう検証し、その結果を翌年度以降の予算にどう反映させるのか、というサイクルが回るかどうかです。

今回の見える化は2027年度中、見直し内容の概算要求反映も27年度予算からとされています。スピード感という点では、もう一段の前倒しを期待したいところです。

また、せっかく全省庁初の取り組みをこども家庭庁が先行するのであれば、フォーマットや指標を統一し、他省庁にも横展開できる形にしておくことが望ましいと考えます。

一庁だけの取り組みで終わっては、税金の使い道全体を見直すという本来の目的には届きません。

少子化対策や子育て支援は、現役世代の負担軽減とも直結する、日本の未来を左右する分野です。

だからこそ、一円の無駄も許されないと同時に、必要なところにはしっかりとお金を使うべきです。その両立を可能にするのが、まさに今回のような透明化の取り組みだと思います。

一歩前進、確かに前進です。あとはこの一歩を、二歩、三歩と続けられるかどうか。引き続き、しっかり注視してまいります。

黄川田仁志こども家庭庁大臣と高市首相 同大臣SNSより


編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2026年6月16日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。

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