デジタル教科書もありではないでしょうか。(その2)

竹内 裕人

前回の投稿で、「実証データは無くても、とりあえずやってみる」とは書いたものの、もちろん、海外のデータがあるなら中村伊知哉さんにいろいろお出しいただきたいです。

その点は出てくることを祈りつつ、自分なりに『こういう教育形態で着地点を見い出せないかな』と、自分なりにまとめてみました。本業として検討されている中村伊知哉さん他の検討委員会などではすでにお考えが至っている点があるかもしれませんが、一般市民としての中村さん等推進派の方々への要望として投稿させていただきます。


1.子供の体に負担にならない機器
タブレットを子供1人に1台、ですが、今の紙の教科書を完全に置き換えることで、教科書の改訂などが簡単かつ早く、間違いも少なく行われることを願います。

先の『デジタル教科書もありではないでしょうか。』で記載しましたが、反射型LEDやe-inkなど、目に優しいものになるように願います。

習字・絵画は、過去の文化としてでも鉛筆、筆、絵の具を使った授業を続けてほしいです。書き取りや計算は手書き感覚のペン入力が可能なディスプレイ機能を持ったものが理想です。変にずれた状態で書かれるような安価なタイプのペン入力は避けてほしいです。

もちろん、粘土や工作、料理、体育のデジタルでの経験はあり得ないと思います。その資料として、デジタル教科書や動画を利用するのは賛成です。

一つ疑問に思うのは、タブレット1つで足りるのか、という点です。タブレットで教科書にすれば、ノートは紙なのか、もう1つのタブレットなのか。タブレットの中で2画面なのか。そういった議論はされているのかどうか。是非中村さんにご教示いただきたいです。

勝手なイメージとしては、見開き2ページの閲覧用タブレットが1つ(イメージとしては、パカパカ携帯電話やNINTENDO DSを横にしたスタイル)。正確なペン入力が可能なタブレットが1つくらいが必要なのではないでしょうか。

2.先生の負担にならない教材や管理システムの充実
デジタル教科書が先生が負担になっていることがアゴラのコメント欄で見かけられます。教科書や教本などの資料ができる限り完全に近い形でスタートされることを願います。もちろん無理でしょうが、自然と改善されるでしょう。その上で、先生がどうしても作りたいものは先生が自主的に、かつ、下に書きますが、増えた先生で分担すれば、作成の負担も減るのではないでしょうか。また、教師の日報も大変とのコメントも見かけますので、そのシステムの充実は役所でまとめて準備してはどうでしょうか。

3.クラスを半分にし、先生を2倍に
私も、辻元さんが提案されているとおり1クラスで児童35人とか40人といわれるところを、1クラス20人程度にしてほしいです。これにより、先生は自動的に2倍必要になります。松本徹三さんの先生は足りないのか、余っているのか?では、「どうしたら、現在の先生の数をあまり増やさないで、現在よりもっと上質の教育が出来るか」とされていますが、単に一人の先生の負担人数が減れば、子供へのフォローは自然と増えると思いますが、いかがでしょうか。

併せて、モンスターペアレンツ等、教育以外の負担も半分になるのではないでしょうか。

4.情報リテラシーは専門職を準備
情報リテラシーについては、個人的には親の仕事ではないかと思います。もちろん、教えられない親や間違った情報でも信じ込めという親もいるかもしれませんが、学校でそこまで教育することを決め手は親がつけあがると思います。よって、先生の余計な仕事を増やすだけのような気がします。極端な言い方をすれば、学校の先生は基本的に国語算数理科社会体育図工音楽家庭科など、基本的な部分のみの教育に集中し、情報リテラシーについては短時間で専門家を市町村など管理している役所からの派遣などで対応してはどうでしょうか。

素人なりに好き勝手書きましたが、私の子供が市立の小学校に行くと想像し、学校の最終的な姿はこうあってほしい、と思って書いてみました。予算の都合は一切無視していますが、子供たちに多くのお金をかけてもいいのではないでしょうか。

とにもかくにも、先生にとっても、小学生、中学生にとってもよりよい教育環境になることを切に願います。