こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
休む間もなく週明けからは衆参両院にて予算委員会の集中審議が行われるのですが、本日はこと予算委員会では「委員長」の差配が重要というお話です。
質問者が挙手をしたら「○○委員」、答弁者が挙手をしたら「○○大臣」と指名していく委員長。
一見すると何も考えずにできる職務のように見えますし、まあ多くの場合ではそうなのですが、花形の予算委員会等になるとちょっと様相が変わります。
誰が答弁するかというのは議論の流れを決める上で極めて重要で、特にテレビ入り予算委員会では質問者側が「総理いかがですか?」と質問しても、担当大臣がさっと挙手をしてカット・インする場面が多くなります。
安倍総理・菅総理のときは担当大臣に答弁を任せることが多かったのですが、岸田総理は自ら積極的に(?)挙手するタイプ。すると、総理と担当大臣が同時に挙手する場面が増えるのですね。
さて、その際にどちらを指名するのか?これはまさに委員長の技量・裁量です。話の流れや質問者の意図を汲み取り、最適解を出す。
委員長は公平中立とはいえ自民党から選出されるので、とりあえず総理を守るために担当大臣を指名しておけばいいやとなりがちです。しかしそればかり連発していれば、野党側の理事から
「おかしいじゃないか!答弁漏れだ!」
と猛然と声があがり、委員会質疑が止まったりしかねません。そうなれば時間がどんどん押していき、流れも悪くなって予定時間内に審議が終わらない…。
というわけで特に予算委員会の委員長ともなると、色々と難しい判断を迫られているともの思われます。委員長経験者にコラムでも書いてもらいたいところです(笑)。
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そして個人的な感想として、現在の参院予算委員会の末松信介委員長の差配はとても良いなと感じています。
一昨日の予算委員会質疑においても、総理と担当大臣が同時に挙手する場面が多々ありました。その際に私が
「ここはまあ、担当大臣でもいいか」
「この質問は総理でしょ!」
と思っていたほぼすべてその通りに委員長が指名してくれるという以心伝心っぷり!良い議論・噛み合う議論になるかどうかは「流れ」が非常に重要なのですが、おかげで流れが乱れずに建設的な議論ができたと思います。
なかなか動画だけだと、そういうところまでは伝わらないと思うのですが、よかったら委員長の差配に注目してまた質疑の模様などを改めて見ていただけますと幸いです^^
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年10月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。