日本では相変わらず数多くの移民が日本に入国していますが、政府はバングラデシュやインド、パキスタンなどからさらに多くの人々を移民として入れるようです。
さて日本の皆さんは様々な宗教や価値観を持った異なる文化の人々が激増すると日本で起きる変化を非常に楽観的に考えているようですが、その中には現在日本で盛んな文化が消滅してしまうという可能性があることを全く想定していないように思います。
例えば日本ではコミケが人気で二次創作も盛んです。

いまや日本文化の一翼を担うコミケ コミックマーケット公式HPより
日本は性的なことに非常に大らかな国なので、成人向けの内容を含んだ同人誌や露出度の高いコスプレも表現の自由として普通に存在しています。
コンテンツや個人の趣味への検閲や批判というのはよろしくないことだという考え方があります。
これは日本が人々の表現に対して大変自由で、また宗教的な禁忌があまりないというのも大きいのです。
このような日本人のおおらかさは、日本が太平洋の島々ののんびりとした文化の影響を受けているというのが大きいのではないかと私は考えています。
また日本の神道や仏教というのも、人々の生活を禁欲的にするのではなく生きることを祝福し楽しむべきだというおおらかさがあると考えます。
「かなまら祭り」のようなお祭りだってあり、お葬式でお酒を飲むことだって当たり前です。
しかも昔から割と性的な内容の文学がベストセラーになったり、陶器の包み紙として使われていた春画は欧州の人々に大変な衝撃を与えました。
ところが世界の国々はこういうおおらかな文化を持ったところの方が少ないのです。
例えばイスラム教圏や南米、アフリカの人々からするとコミケの存在自体が倫理や宗教に反する、もはや犯罪に近いものです。
精神的な堕落を示し、人間としてあってはならないことをやっているという風に取られるのです。
成人向けのコンテンツだけではなく露出度の高いコスプレもあってはならないものです。
彼らの中にいる過激派や超保守派は、他の文化圏の人々も自分と同じように考えるべきだと思うので、そのような「多様性」の存在を許すことはありません。
したがってこの人々をにいくら説明をしたり説得をしても無駄なのです。
お互い理解し合うということは不可能です。
実際にこのような過激派かつ超保守派の人々が彼らが淫らと考えるイベントを襲撃したという事件が起きています。
その代表の一つがイギリスのマンチェスターアリーナで行われたアリアナ・グランデのコンサートで、犯人のSalman AbediとHashem Abediはイギリス生まれですが両親はリビア出身の難民で父親はリビアで反体制派として戦闘に参加していましいた。
この兄弟はイギリスにいる間に徐々に過激化しイスラム国の思想の影響を受け、マンチェスターアリーナで自爆テロを起こします。
8歳の女の子を含む22名が犠牲になり、体に入れた入れ墨でしか判別できない犠牲者がいたほどです。その他に1000名以上が怪我を負いました。
アリアナ・グランデはセクシーで自立した女性のアイコンのようなアイドルなのでイスラム国のイデオロギーとは全く正反対であり彼らからすると堕落の象徴に映るのです。

アリアナ・グランデさんインスタグラムより
その堕落した偶像を崇拝する子供や女性たちは許せないということで、アメリカのシリアに対する攻撃に対する報復も含め、この兄弟はコンサートをターゲットにしたのです。
イスラム国はアリアナ・グランデの理念を嫌っている。だからこそ私たちは彼女を祝福すべきなのだ。
日本ではアメリカや欧州の先進国からしてもあまりにもおおらかで度肝を抜かれるような性的なサービスやコンテンツが溢れています。
それは日本の社会の自由さを体現したものであり日本らしさです。
ところが全く異なる文化や思想を持った人々が大量に入ってきた場合、彼らはそれを脅威とみなし攻撃をするのです。
コミケはアリアナグランデのコンサートよりもはるかに刺激が強く、過激派のイデオロギーからすると存在が許せないものです。入場規制も非常にゆるく、ある意味一般にオープンな形で行われています。
将来的にはコミケやコスプレのイベントが過激派によるターゲットにならないということは言えないと思います。
もしマンチェスターアリーナのような事件が起きた場合はコミケは開催することができなくなる可能性が高いでしょう。
コスプレイヤーも襲撃を恐れて写真を公開したり公共の場に出ることがなくなるかもしれません。