日本では最近地方の一軒家に一人暮らしするお年寄りが強盗に襲われるという事件がいくつか発生しています。実は私はこのような事件を数年前から予測し、Xでもたびたび取り上げてきました。
ちなみにイギリスの場合、強盗は昼間にも来るし、比較的治安が良い住宅地にも出張してきて、斧やナタで窓やドアを破って住人は殺して貴重品を掠奪します。だから窓ガラスは破れない特殊加工のもの、ドアも銀行の金庫並みな分厚い鋼鉄製を入れたりします。日本もそうなりますよ。
— May_Roma めいろま 谷本真由美 (@May_Roma) May 14, 2024
2023年12月8日に発売された私の新作書籍『世界のニュースを日本人は何も知らない5』でも解説していますが、海外と日本の治安意識にはたいへん大きなギャップがあります。
実は日本で放送されている『ポツンと一軒家』という番組をうちの家人に紹介したところ、こんなに危険な番組が放送を許されているというのは信じられないと驚いていたのです。
もちろん日本は治安がよいので、このような番組が成り立つわけですが、しかし、コロナ禍で景気が悪化し、インフレ気味の日本ではそうとは言えなくなってきています。
まずあの一軒家は他の集落からかなり離れた場所にあるところが多く、お年寄りがお一人やご夫婦で住んでいることが大半です。さらに家は非常に古い木造で、昔ながらの古民家や農家なので、犯罪者は家の中に簡単に侵入することができます。
しかし、実は欧州の北部にはこういう一軒家がないわけではないのですが、日本とは状況が全く異なっています。
まず、遠くにある一軒家というのは富裕層が好むことが多いのです。周囲に他の人がいないので、プライバシーを確保できますし、庭の境界線などで他人と揉めることがないからです。
しかし、日本と最も異なる点は家の材質やセキュリティー体制です。基本的にレンガを積み上げたり、石を積み上げて作る家が主流なので、日本のような木造の家屋と言うのが、むしろ珍しいほどです。
ドアはかなり硬い木材で作りますが、最近では防弾やオノでも破壊できない鋼鉄性のものが増えてきています。そして、最も異なるのは鍵で、このような一軒家の場合、メインの玄関にたどり着いて、ドア開けるまでに4つから5つの鍵が必要なことが珍しくありません。
私の知っている限りで限りでは、この鍵のサイズが1番大きいのがイタリアです。
イタリアは中世の頃から鍵作りで有名な国で、近代の銀行業が起こったような国でもありますから、実は鍵の製造がひじょうに優れています。
したがって豊かな地域になるほど非常に強烈な鍵を家に取り付けています。
さらに、日本と異なるのが一般の人や少しお金がある人が自分の家にテレビカメラを入れて撮影させるということはあまりありません。
そういった番組が全くないわけではないのですが、日本に比べると少ないということです。
また、子供が出演する番組に関しては、昔に比べるとだいぶ減ってしまいました。やはりこれも子供の身の安全を考えてのことです。
ですから、日本のテレビ番組を見るとひじょうに牧歌的で、欧州の50年位前の感覚だと言う人が少なくないのです。
日本もだいぶ多様化してきましたので、日本のみなさんには、とにかく住宅のセキュリティーに気をつけていただきたいと考えます。
多様性が進む中で、どのように家のセキュリティが高めるか
日本では最近一般の住宅や高齢者を狙った強盗事件が増えており、かなり手荒い事件が目立つようになってきています。
日本の方は、住宅の選び方の視点を変える時期にきていると思います。
まず、住むところを選ぶ際に、重要視するのを「安全性」にすべきだということです。
そのポイントとしては、まず住宅の材質です。一番の防御は「物理的」に行うことが重要です。つまり、敵が侵入できないようにすることです。したがって、薄いプレハブや木造、穴だらけの家やマンション、アパートは論外です。
次に侵入経路の防御です。侵入のシナリオを検証し、実際にテストする。登れないようにしたり門やシャッター、鋼鉄製のドア、分厚い窓などで侵入を防止します。
また、駅からは遠く、見通しが良い場所、住人の収入や職業が似通っていて、出入りが少ない地域を選ぶことも重要です。目立たない家を選択することも重要です。目立つと犯罪者をおびき寄せます。
SNSで家の写真、通勤経路、車、家族写真、旅行の予定、訪問したレストランなども公開してはいけません。
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