ぶらり欧州の旅:パリ前編 バレエとミシュラングルメ三昧のパリ

出口 里佐

Terriana/iStock

出口里佐です。

10月の旅の記録なのに、気がつくともう12月も終わり。ドイツ、バーデンバーデンに続いて、パリ編です。

(前回:ぶらり欧州の旅:バーデンバーデン編 ドイツの美しい公園のような温泉の街

パリは、4泊。パリ・オペラ座で、フォーサイスの演目、BLAKE WorksIをもう一回と、マイヤーリンクという、ケネス・マクミラン振付のバレエを観るのが目的。

そして、レストランは、ミシュラン一つ星を2軒、二つ星、三つ星とビストロにも行きました。

10/29、オペラガルニエで。パリオペラ座バレエ、マイヤーリンクのカーテンコール。

木村拓哉さん主演の「グランメゾン東京」というテレビドラマの続編として、映画版「グランメゾン・パリ」が12月30日から公開されて、ミシュランやパリのフランス料理に興味を持たれた方も多いと思います。いつか本場でも、いただいてみたいですよね。この記事がその時の参考になりましたら嬉しいです。

1. レザンファンルージュ

レザンファンルージュの外観。エントランスは、左側。

日曜午後のフォーサイスのバレエをオペラガルニエで16時から観た後、19時半に1ヶ月前からネット予約していた、ビストロ、レザンファンルージュに地下鉄で向かいました。日本人シェフ、篠塚大さんのお料理は、7年前に初めてパリの友人に連れて行ってもらって以来、忘れられない味で、何度もリピートしています。

リードヴォー(仔牛の胸腺)のメイン。添えられている、ジャガイモのピュレは、ほのかにハーブの爽やかな味わいがありましたが、ハーブは使っていないそう。もともとの土壌が良いのでしょうか。厳選された食材の料理がお皿の上で引き立て合っています。

特に、リードヴォー(仔牛の胸腺)は、東京ではなかなか食べられない大きさのものが、年間を通じていただくことが出来ます。通常はメニューに載っていないので、予約時に、もし可能なら食べたいですといつも希望を書き込みしています。スタッフの皆さんのおもてなしも心地良いです。異国パリを旅するときは緊張しているのですが、こちらのお店に行くととてもリラックスします。

前菜はサン・ジャン・ド・リュズの白身魚のセヴィーチェ、セロリのヴィネグレットソース、キュウリのピクルス、ハーブ添え

ライチのムースとグラニテ、グレープフルーツとジュレ、サクサクのチュイル。
ライムの皮を削ったのが鮮やかに散らされています。

前菜は、その時によりますが、デザートはいつも、グレープフルーツとライチのジェラートと決めています。1回の旅で、2回訪問するときもあります。その時は、さすがにリードボーとライチのデザート以外のメニューも試しました。もちろん、他のメニューも美味しいです。

地元のフランス人で賑わっていました。

お客さんは、私の様な、旅の日本人や現地在住の日本人もいましたが、フランス人のお客さんが半分以上。ローカルに愛されているお店の様です。

前菜、メイン、デザートで、85ユーロ。リードヴォーはプラス20ユーロ。飲み物は別。今回は、お水とノンアルコールの飲み物、ハーブティーを入れて、120ユーロでした。リーズナブルな値段で美味しいフランス料理がいただけるので、こういうお店をたくさん知りたいです。

ミシュランの星とは無縁なビストロは本当に美味しいものがリラックスして食べられるところなのかもしれません。日曜日は飲食店のお休みが多いパリで、営業しているのも、旅行者には、とても嬉しいです。

2. パージュ

パージュのエントランス。

ミシュラン一つ星、パージュも、2015年6月に初めて訪れて以来、パリに行ったら必ず伺うお店です。こちらは、手島竜司シェフの友人である、東京のレストランのソムリエの方に教えていただいて、最初伺いました。凱旋門の地下鉄駅から徒歩で7分ほどです。

和牛のカルパッチョ。軽く炙っています。

和牛のロティとジャガイモのミルフィーユ。
ロティはミディアムレア、ジャガイモは、超薄切りが何枚も重なって焼かれていました。その技術に驚き。

こちらで初めていただいた宮崎のブランド牛、尾崎牛は、それまで牛肉を特に美味しいと思っていなかった私の牛肉観を変えました。最近は尾崎牛以外の和牛を使っている様ですが、パージュなので、もちろん美味しくいただきました。

和牛は輸入が解禁になって10年近くなりましたが、フランスでも、とても人気がある様です。パージュでは、コースに追加で、和牛のオプション(50ユーロ)をお願いすると、前菜でカルパッチョに、メインでミディアムレアくらいに焼いて提供してくれます。私はコースは品数の少ないもの(75ユーロ)にして、必ず和牛を追加します。

ラビオリの右側のは栗かぼちゃ、左側がモンドールチーズ、ソースは、栗かぼちゃのポタージュとかぼちゃの種のプラリネ。
目が覚めるような美しい料理。

ドーラードロワイヤルという鯛は、フランスの鯛の王様。レモンキャビアをのせて。
ほうれん草と赤いトレビスのはの下には、旨味のあるコック貝。

シャラン産鴨、蜂蜜を表面に塗って備長炭で焼いているそう。
赤ワインソース、リンゴのジュレ、焼きリンゴ、ベージュ色の縦のソースもリンゴ。

この日のコースは、前菜にラビオリ、魚のメインは、ドーラードロワイヤルという鯛とコック貝、肉のメインは、シャラン産鴨。

パティシエのルカさんが、インドでチャイティーに感動して創作したデザート。

そして、チャイティーにインスパイアされて創作されたデザートとミニャルディーズ。

パージュは、京都にお菓子屋さんの支店、アトリエパージュキョウトを昨年から出店していて、以前私も紹介しています。フィナンシェ、ジェラートの他、チョコレートもおすすめ。オンラインショップもあります。

3. 菅野まみさんの器

パージュのお料理と菅野まみさんの器。青い色が器の外側にぼんやりと浮かび上がっている様子がとても気に入りました。
温かみのある器がお料理をさらに引き立てていますね。

菅野まみさんのアトリエを訪問して、私も美しい器を手に入れることができました。
アーティストのアトリエにお邪魔できるなんて、ワクワク体験でした。パージュのマダムに感謝です。

今回、パージュで使っていた器が、とても味わいがあって、気になったので、どちらで入手することが出来ますか?と、パージュのマダムにお尋ねすると、この近く、パリ郊外にアトリエがある作家さん、菅野まみ先生の作品ですと教えてくださいました。

アトリエを訪ねてみたら?と連絡先を教えてもらったので、早速メールでアポイントを取って、翌日ヴェルサイユ観光の後に訪問。私も美しい器を入手することが出来ました。

最近は、お土産を買わない様にしていましたが、今回は例外です。慎重に持ち帰って、カフェオレやお菓子入れに、パリを思い出しながら、大切に使っています。

ヴェルサイユ宮殿の奥にある、マリー・アントワネットのトリアノン宮殿の庭園。

庭園好きなので、ヴェルサイユ宮殿は毎回スルーして、庭園に直行です。途中からレンタサイクルで、こちらまで来ます。広いので、ヴェルサイユ宮殿の入り口から、ここまで来て帰るだけでも、数時間かかります。

(パリ後編に続く)

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