
(前回:「少子化と縮減社会」の再設計の問題⑨:「骨太の方針」と「国民生活基礎調査」から)
『オーギュスト・コント』
大学院博士課程を単位取得満期退学して久留米大学で専任講師を始めた頃に、清水幾太郎の名著『オーギュスト・コント』(1978)が刊行された。世界社会学の父であるコントの伝記とその業績が分かりやすくまとめられた新書であったので、くりかえし精読した。
そして最終章の終り近くで、「コミュニティと呼ぶにせよ、ゲマインシャフトと呼ぶにせよ、それを求めるのでなかったら、社会学というものは不要である」(清水、1978:189)とさりげなく書かれていた。これは高田保馬のデビュー作でなされた「社会」を「望まれたる共存」とした発想と全く同じだと感じた(高田、1919:81)。
大学院時代の5年間は、ほぼ毎日代表的なコミュニティの英語文献を読んでいたが、その経験からコミュニティとは、社会学をはじめ様々な学問がそれぞれのテーマを掲げて使う重要な概念であることを理解した(表1)。

表1 コミュニティ研究の学問とその方法
出典:金子、2011:40
何しろ初学者なので、英文をコピーして読んでみて初めて人類学的手法のコミュニティ研究であったことに気がついたり、心理学的な内容だなという感想を抱くことも多かった。
コミュニティ研究の領域
当時の私の関心はコミュニティの権力・政治・生活の質(QOL)、社会システムなどであり、コミュニティ研究の傍らでそれらの古典にも手を広げていた。清水のこの文章に出会ったのはその頃であった。
その一方で恩師の科学研究費によるコミュニティの社会調査にも携わり、実証的研究のスタイルを身に付ける日々でもあった。だから広義のコミュニティ研究の背景、社会学理論に占める位置、コミュニティ調査におけるワーディングと分析軸、パソコンがない時代ではあったが、収集されたデータ解析の方法なども学び始めていた。
このコミュニティ論とともに関連テーマの古典を研究するスタイルは、コミュニティを社会システム論(主にパーソンズ理論)から理解することにつながり、生活の質(QOL)への配慮を行いながら、40年後の「社会資本主義」研究に進めたのである。
もちろんその前段階では、社会調査の講義のために都市レベルでの「共存関係」や「共生関係」をテーマにして、20年間は地方都市高齢者500人の訪問面接調査と10名ほどの高齢者インタビュー調査を行って、実証的研究の成果を積み上げてきた。
それらにより得られた都市高齢者の社会的ネットワークを都市間で比較したり、そこから高田の「結合定量の法則」を確認して、合わせて「結合定質の法則」までも提起したこともある(金子、1993)。
ストリングスとストレングス
他にもパットナムの「社会関係資本」がまだ社会学に受容されていなかった時代には、個人が持つ社会関係の糸(ストリングス)が多ければ、それは個人が持つ社会関係の強さ(ストレングス)を支えるという関連命題をこの両概念により論じたりしていた(金子、2011)。
また後で触れるコミュニティ活動の理論や独自の分類を行い、大学定年まで都市高齢化、地域福祉、少子化、地方創生、社会資本主義、縮減社会などの独自のテーマを研究してきた。この期間でも、コミュニティ研究をそれらの基盤にしたことは正解であったような気がする。
コミュニティ論は付き合いの仕方が基本
しかし、内外の研究で多様な意味が込められてきたコミュニティ論でも、その原点は次のような簡単な「付き合いの現状」を社会調査によって把握することから始まる。
私の独自調査は2010年あたりで終了しているので、ここでは内閣府による『社会意識に関する世論調査』(2024年10月調査)から「地域での付き合いの程度」のデータを使って、現代日本での実態を踏まえて、これから予想される「縮減社会」に向けてコミュニティ論の可能性を探ってみたい。
男女別の「地域での付き合い」
表2は男女別の「地域での付き合い」の比較である。
| 付き合い有 | 付き合い無 | |
|---|---|---|
| 女 | 55.2 | 44.8 |
| 男 | 50.8 | 49.2 |
表2 男女別・地域での付き合い(%)
χ2=12.05 df=1 p<0.001
内閣府のその「世論調査」では、結果がデータとして男女別や年齢別さらに居住都市別などに並べられているだけなので、ここでの表作成と統計学に基づくχ2検定は私が行った。
検定方法の詳細な説明は省略するが、統計学のテキストには必ずその計算式、読み方、使い方が載っているから、参照されることをお勧めする。私にも簡単な「社会調査の方法」(金子、2000:102-125)がある。調査データの分布の違いの判断を統計学的に示しておくことは、社会学では当然と考えられている。
データの集約(2×2)
それでは男女の結果から順次見ていこう。元データでの質問文は5段階評価の形式であり、「よく付き合っている」、「ある程度付き合っている」、「あまり付き合っていない」、「全く付き合っていない」、「無回答」に分けられていた。
この設問では必ず発生する1%前後の「無回答」を削除して、「付き合っている」(「よく付き合っている」、「ある程度付き合っている」)、「付き合っていない」(「あまり付き合っていない」、「全く付き合っていない」)という2つのカテゴリーに分けた。
縦軸も横軸も2つなので、通常は2×2の一番簡単な表になる。男女ともに「付き合い有」が「無」よりやや多いが、統計学的には男女間には5%の差異があり、これは経験知にも合致する。
統計表で説明する
男女別の違いを受けて、次は年齢別の違いを見てみよう。
表3は「年齢別・地域での付き合い」についての結果である。この元データは「18~29歳」、「30~39歳」、「40~49歳」、「50~59歳」、「60~69歳」、「70歳以上」に分けられていたが、表のように3通りに縮約した。
| 付き合い有 | 付き合い無 | |
|---|---|---|
| 18歳~39歳 | 27.6 | 72.4 |
| 40歳~59歳 | 47.6 | 52.4 |
| 60歳以上 | 70.8 | 29.2 |
表3 年齢別・地域での付き合い(%)
χ2=195.78 df=2 p<0.001
そうすると、39歳までの「付き合い無」の比率が高く、「40歳~59歳」になると「付き合い有」と「無」とは拮抗して、60歳以上では「付き合い有」が多くなった。年齢が若いほど「地域での付き合い」が乏しいことは経験的にも予想されることであるが、統計学的にも有意であった(意味があった)。
この延長線上に2040年を経て2050年に到来する本格的な9000万人の「縮減社会」では、65歳以上の高齢化率が40%に近いと想定されるから、社会全体としては「付き合い有」が増えていると推測できる。
「孤独な老後」をどう緩和するか
しかしその一方では、このままでは「結婚からの逃走」=「未婚者=単身者」による一人暮らしも確実に増加するから、地域での「付き合い」が「孤独な老後」を緩和できるかどうかは定かではない。
はっきりしているのは、今以上に高齢化が進むなかで単身者をめぐるコミュニティ政策のメニューの必要性が強く求められるから、本稿後半ではこれに関連するコミュニティモデルを紹介する。
コミュニティの多様な使われ方
なぜなら、コミュニティには表4のような使われ方が共存してきたからである。

表4 コミュニティ再解釈の新しい基準点
出典:金子、2026:313.
多くの場合は、都市化(アーバニズム)には「多様性」「異質性」「移動性」などが理念として付着していて、とりわけ大都市では「異なる他者」の増加により、コミュニティ理念の核をなす「共に生きる」作法(コ・プレゼンス)を維持することが困難になってきたからである(吉原、2018:290)。
そのため積極的に「共存」や「共生」がこの用語にはこめられてきたことを受けて、多様な使われ方の中で「共存」や「共生」をめぐるコミュニティモデルをいくつか示しておきたい。
家族数での違い
次は、家族数による「地域での付き合い」の違いについての結果である(表5)。
| 家族員 | 付き合い有 | 付き合い無 |
|---|---|---|
| 1人 | 42.3 | 57.7 |
| 2人 | 59.4 | 40.6 |
| 3人 | 55.6 | 44.4 |
| 4人以上 | 57.1 | 42.9 |
表5 家族人員別・地域での付き合い(%)
χ2=25.03 df=3 p<0.001
基本的な動向としては、単身者の増加と核家族の子ども数が減少したことにより平均世帯人員が漸減してきたので、20年後の「縮減社会」でも平均世帯人員は2人程度に下がるであろう。ちなみに「住民基本台帳」(2026年1月)では、すでに東京都全体が1.81人、区部だけに限定するとそれは1.75人まで落ち込んだ。
このままの趨勢では、「結婚から逃走」した単身者の増加がほぼ自動的に「家族からの逃走」を引き起こすために、平均世帯人員はますます少なくなり、社会システム全体の小家族化が進行する。
表5からは、「1人」の「付き合い無」比率のみが過半数を占めていた。この結果は、2人以上の家族の「地域での付き合い」とは明らかな違いがある。
その理由は、二人以上であれば近隣との互助や「共助」の関係が作れるからである(金子、1997:45)。しかし、小家族化を基調とする「縮減社会」において、「一人世帯」がこのまま増えれば、高齢期の「孤立・孤独感」が強まることが予想できる。
既婚・未婚別の違い
家族員数に応じた違いが検出できたので、さらに「既婚・離死別・未婚」の3通りの家族の違いを見ておこう。
表6がその分布であるが、ここでも表5の「1人」と同じく、「地域での付き合い無」では「未婚」が際立っている。実に「未婚」のうち71.3%が「地域での付き合い無」なのであった。これに反して、「既婚」ではもちろん、いったんは結婚してその後に離婚した人や配偶者と死別した人も「地域での付き合い有」が60%を超えていた。
| 付き合い有 | 付き合い無 | |
|---|---|---|
| 既婚 | 62.7 | 37.3 |
| 離・死別 | 60.9 | 39.1 |
| 未婚 | 28.7 | 71.3 |
表6 既婚・離死別・未婚別・地域での付き合い(%)
χ2=110.04 df=2 p<0.001
「地域での付き合い」という関係がこの両者にはしっかり読み取れるし、北海道をはじめ雪国では「除雪」をめぐる互助は不可欠であり、台風が毎年上陸するような西日本地区では、暴風雨対策に関しての関係性もまた存在する。
もちろん「結婚からの逃走」や「家族からの逃走」は個人の生き方としてはもちろんありえるが、高齢期にはWHOですら危惧する「社会的関わり」(social connection)が失われ、「孤立」(isolation)や「孤独感」(loneliness)に直面する危険性があることにもそれぞれが十分に配慮しておきたい。
WHOによる「社会的関わりの乏しさ」
図1はWHOが「社会的関わりの乏しさ」(social disconnection)に関わる歴史的な要因を整理したものである。これらの要因群はほぼ現代社会を創り上げた原動力でもあり、それが逆機能として現代人を「孤立」させ、「孤独感」を高める働きがあるという二重の認識なので、社会的対応には苦慮するところが多い。

図1 「社会的関わりの乏しさ」の歴史的要因
出典:WHO,2025:56.
ただし、図1の要因群はそのまま「社会的関わり」を増加させる原動力にも転化する。たとえば世俗化(secularization)は神聖化(sacredness)の対極に位置づけられるから、遊びや趣味などで仲間づくりが可能になり、「孤立」と「孤独感」からの脱出ができるし、そこから「社会的関わり」も自ずと増えていくことが期待できる。
スマホやパソコンなどの活用
また新しい科学技術(technology)としてのスマホやパソコンなどを活用することで、関係を維持する際の都市空間の制約は取り除かれるから、その国内ネットワークはもちろん国際的になる。それもまた「孤立」や「孤独感」を緩和する要因になる。
移動効果もある
さらに移動(movement)には日常的移動である通勤と通学と買物行動があり、さらに階層移動(mobility)としての社会的地位の変化がありえる。前者の日常的移動は「孤立」や「孤独感」の緩和にそれほどの効果はないが、地位の向上をもたらす上昇移動であれば、変化した社会的地位に伴う様々な「社会的関わり」が変質する。
その一部としては、仕事その他で付き合う相手が変わることによる趣味の変化(利用するレストランが変わり、ゴルフや観劇や海外旅行をはじめるなど)が生じて、それまでの「孤立」から脱出して、新しい付き合いが生まれることも珍しくない。
公助や商助でも「孤立」や「孤独感」は緩和される
さらに都市化はアーバニズムとして都市に生きる個人の「孤立」を推し進めるが、他方で都市化に対応する自治体行政ではさまざまな公助としてのサービスメニューが用意されているし、商助としても民間企業が多くの有償サービス(商助)を提供できるから、「社会的関わり」の機会がまったくなくなるというわけではない。
すなわち、図1で示されたように、「社会的関わり」、「孤立」、「孤独感」は同じような推進力を持つから、それをいかに活用するかは都市に生きるそれぞれの市民に反応次第による。行政の介入(intervention)は重要であるが、原因が解明されて初めて「介入」も有効になる。
居住規模別都市の付き合いの相違
最後に居住規模別都市ごとの「地域での付き合い」の違いを示しておこう。ここで大都市とは東京都区部と政令指定都市を合せたものである。なお内閣府の定義によれば、中都市とは「人口10万人以上の市」であり、小都市とは「人口10万人未満の市」を指していて、町村は市以外の自治体である。
表7から大都市の「付き合い無」が半数を超えていたことで、都市化の命題である「大都市の人間関係の縮小」が読み取れる。この反面として、中都市、小都市、町村になるほど、「地域での付き合い有」が増加した。表5、表6、表7ともに統計学的には有意であったので、内閣府のこの調査結果は、これまでの日本での都市ネットワーク研究の成果を裏付けてくれるものであった。
| 付き合い有 | 付き合い無 | |
|---|---|---|
| 大都市 | 43.6 | 56.4 |
| 中都市 | 55.0 | 45.0 |
| 小都市 | 64.2 | 35.8 |
| 町・村 | 71.8 | 28.2 |
表7 居住規模別・地域での付き合い(%)
χ2=56.65 df=3 p<0.001
コミュニティの研究の成果
以上が、内閣府による「地域での付き合い」(2024年度実施)の有無に関する基本データである。定年退職までの私は数年おきに科学研究費を申請して、採択されたら助手・院生・学生による20人ほどの調査チームを編成して、500人規模の市民を対象にした訪問面接調査を行ってきた。
それぞれの成果は科研費報告書をはじめ、『コミュニティの社会理論』(1982)、『都市高齢社会と地域福祉』(1993)、『地域福祉社会学』(1997)、『格差不安時代のコミュニティ社会学』(2007)、『コミュニティの創造的探求』(2011)、『「地方創生と消滅」の社会学』(2016)などで発表してきた(【参照文献】では省略した)。
さらに少しでも政策情報への活用に役に立つ理論化を進めるために、以下のコミュニティ研究に関するいくつかのモデルも公表してきた。表8はその事例であるが、説明を詳しくするために、合わせて図も作成した。
「支え合い」にみるコミュニティ活動とその機能
既述の通り、コミュニティの基盤およびコミュニティづくりには「地域での付き合い有」が大前提なのであるが、それを細分化しなければ都市計画やまちづくりの実践には使えない。そこで、高田の表現を借用しつつ「地域での付き合い」を「望まれたる共存」の一部と解釈して、ひとまず6通りの「付き合い」に分類したことがある。
私は、表8のように「付き合い」を調べあい、触れあい、癒しあい、繋ぎあい、学びあい、広めあいと命名したが、これ以外にもたくさんの関係様式があると思われる。要は、これら6通りのどれからでも他者との「付き合い」が始まり、それはやがて「支え合い」につながるという関係性をそれらが持っていることが重要である。

表8 付き合いの仕方と「支え合い」の関係
出典:金子、2011:25.
さらにそのいずれもが新しくコミュニティをつくり上げるきっかけになり、そこに集う市民の「孤立」や「孤独感」を緩和する機能を持つところに大きな意味がある。これを参考にしながらWHOによる「社会的関わりの乏しさ」の歴史的要因を考慮することで、「孤立」や「孤独感」への処方箋の手がかりになるはずである。
「地域未来戦略」でも有効
これら「支え合い」の関係様式は、人口減少が続き、縮減社会が到来してからも、居住地域での「孤立」や「孤独感」を緩和する機能を持つから、高市内閣が「地方創生」の代わりに作成した「地域未来戦略」(2026年7月21日)でも重要な意義を持つと思われる。
ケアから始まるコミュニティ
この期間、コミュニティ論を整理するために、大学院時代からの友人でかつライバルでもあった吉原直樹東北大学名誉教授(都市社会学)とのメールや電話でのやり取りをする過程で、建築学の吉良の作品(2025)を紹介していただいた。
早速読んでみると、190頁のなかにオランダの小さな集落における参与観察の成果がたくさん盛り込まれていて、それぞれの事例が吉良の目を通して活き活きと再現されていた。前半は事例紹介が多いが、後半ではできるだけ一般化への努力がなされている。
その一つが図2「近隣ケアサービスのコンセプト」である。吉良のまとめはセルフマネジメント、近隣ネットワーク、近隣ケアサービス、福祉施設の4通りであり、この分類が高齢者はもちろん「多世代で多様な人が共に暮らす住環境」の運営に今では利用されている。

図2 近隣ケアサービスのコンセプト
出典:吉良、2025:117.
吉良モデルと金子モデルとの関連
この近隣ケアサービスのコンセプトは、私が主張してきた表9および図3の「自助、互助、共助、公助、商助」というサービス分類と著しく整合的であることに改めて気がついた(金子、2009:259、2023:189)。

表9 「自助、互助、共助、公助、商助」の内容
私の5種類の「援助」と吉良のケア・サービスコンセプトとは以下のような関連をもつ。
- セルフマネジメント・・・・・・自助
- 近隣ネットワーク・・・・・・互助、共助
- 近隣ケアサービス・・・・・・共助、商助
- 福祉施設・・・・・・公助、商助

図3 「自助、互助、共助、公助、商助」の関連
出典:金子、2023:189.
他にも20年後の「縮減社会」における「孤立」とコミュニティ問題にとっては有益な内容に富むが、「高齢化、二極化、グローバル資本社会が進む時代に、アフォーダブルで、心地よく、創造的なつながりが育つ環境づくり」(吉良、前掲書:176)は、2040年を経て2050年に本格的に到来する「縮減社会」日本でも同じように求められる。
共同性の回復
以上をまとめると、社会的「孤立」や「孤独感」を緩和する機能は、居住レベルでは表8に整理したコミュニティ活動に期待できるが、居住地域を離れたネットワークでもその緩和機能は代替できるところが大きい。それには居住地域に拘らずに、
- 共通の関心をもつ相手を見つける
- 頼れる相手を見つける
- 親友といえる相手を見つける
- 敬意を払ってくれる相手を見つける
などの個人的な努力を若いうちから心がけておきたい。
これには図4に示した職縁はもちろん趣味などの関心縁や学校時代の友人(学縁)などを活用しながら、共助と互助の補助線を使って、「密度の濃い積極的で多義的な関係」を自前で見つけることに尽きるであろう。

図4 高齢者生活の分析図式
出典:金子、1993:41.
この図式は高齢者を「役割縮小過程」と位置づけた研究から得たものであるが、「縮減社会」でも活用できると考えられる(金子、1993:41-42)。縮小する役割から選択的にいくつか残して、健康づくりや生きがいに再利用することが、「孤立」や「孤独感」と無縁な生活をつくれるであろう。
【参照文献】
- 金子勇,1993,『都市高齢社会と地域福祉』ミネルヴァ書房.
- 金子勇,1997,『地域福祉社会学』ミネルヴァ書房.
- 金子勇,2000,「社会調査の方法」『社会学的創造力』ミネルヴァ書房:102-125.
- 金子勇,2009,『社会分析』ミネルヴァ書房.
- 金子勇,2011,『コミュニティの創造的探求』新曜社.
- 金子勇,2023,『社会資本主義』ミネルヴァ書房.
- 金子勇,2026,「都市社会学と地方創生」金子勇編『都市 日本の社会学 源流と発展3』ミネルヴァ書房:309-334.
- 金子勇,2026,『少子化と縮減社会』東京大学出版会.
- 吉良森子,2025,『オランダの小さな村に学ぶケアからはじまるコミュニティ』学芸出版社.
- 清水幾太郎,1978,『オーギュスト・コント』岩波書店.
- 高田保馬,1919,『社会学原理』岩波書店.
- 高市内閣,2026,『地域未来戦略』(7月21日閣議決定)
- 吉原直樹,2018,『都市社会学』東京大学出版会.
- Putnam,R,D.,2000,Bowling Alone: The Collapse and Revival of American Community, Simon & Shuster.(=2006,柴内康文訳『孤独なボウリング』柏書房).
- WHO,2025,From Loneliness to Social Connection :Charting a Path to Healthier Societies、(Report of the WHO Commission on Social Connection).
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