アゴラ 言論プラットフォーム https://agora-web.jp 経済、ビジネス、情報通信、メディアなどをテーマに、専門家が実名で発言することで政策担当者、ジャーナリスト、一般市民との交流をはかる言論プラットフォーム ja Mon, 23 Feb 2026 13:09:27 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html 辺野古移設は中止して基地のあり方を考え直そう https://agora-web.jp/archives/260223060238.html 「普天間基地は返還されない」というアメリカ政府の文書が話題を呼んでいる。国防総省が2025年9月に政府監査院(GAO)に提出した公式回答で「代替的な滑走路が選定できるまで普天間基地は返還されない」と書いているのだ。


国防総省のGAOに対する回答(沖縄タイムズ)

GAOが「普天間基地の滑走路は2700mあるが、辺野古は1800mしかないので固定翼機が発着できない」と指摘したのに対して、国防総省はその事実を認め、辺野古移設が完了しても、長い滑走路が使えるまで普天間基地は返還されないと明記した。


辺野古(キャンプ・シュワブ沿岸部)

1996年の日米合意は無意味だった

これに対して小泉防衛相は「日米の認識に齟齬はない」と反論し、必要な場合は民間空港を提供する法的措置を決めたという。代替滑走路は具体的には那覇空港しか考えられないが、そういう協議はおこなわれていない。

辺野古移設は1996年の橋本首相とクリントン大統領のSACO合意で決まったものだが、これには当初から多くの疑問があった。そもそも何のために移設するのか、よくわからなかったからだ。

日米協議のきっかけは1995年の米兵による少女暴行事件だが、これは普天間基地とは無関係だった。これは沖縄県民の不満をおさえるため橋本政権がクリントン政権に頼んだもので、アメリカ側には軍事的必然性はなかった。

辺野古移設は中止するのが合理的

よくいわれるのは「普天間は市街地の中にあって世界一危険な飛行場だ」という話だが、そういう空港は世界にも数多い。日本でも伊丹空港や福岡空港は市街地の中にあるが、その中で普天間が特に危険だというわけではなく、死亡事故が起こったこともない。騒音問題は、それを承知で引っ越してきた人がいっているので問題にならない。


普天間基地

今は海兵隊の分散配置が進み、普天間の主要固定翼機(KC-130など)は岩国飛行場に移り、普天間は主にヘリ・オスプレイの拠点なので、長い滑走路がなくても大きな支障はないが、固定翼機との一体運用ができなくなると即応機能が落ちるなどの問題がある。

現実的な解は辺野古移設を中止することだ。日米両国が合意すれば、SACO合意を破棄することも可能だが、30年にわたって進めてきた話を、ここでパーにするわけにもいかない。

沖縄の戦略的重要性は大きいので、普天間を現状維持することは重要だが、それでは県民の不満が高まる。その機能を国内各地やグアムに移転して縮小し、日米で基地のあり方を考え直す必要があろう。

 

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Mon, 23 Feb 2026 06:34:55 +0000 Mon, 23 Feb 2026 06:34:55 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260222212529.html 連邦最高裁の敗訴で焦るトランプ大統領、不透明な関税政策 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html トランプ氏の関税政策の一部が連邦最高裁で敗訴を受けたことで想定通り、「1974年通商法122条」を適用した150日間の15%の関税を適用すると発表しました。この適用は当初から想定されていたもので驚きはありません。ただ、個人的にはこの「1974年通商法122条」の適用も実際のところは怪しい、つまりかなりグレーな感じがするので、近いうちに揉めるとみています。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより

この法律ができたのはアメリカの貿易が急激な環境変化で議会にその判断を任せていられないような事態が生じた時に大統領の権限でその対応を行うという趣旨のものです。では今、アメリカが急激な貿易赤字、ないしドル安による深刻な通商的ダメージを受けているか、と言えば否であります。つまりトランプ氏はこの適用を間違った意味合いで行うわけで法曹界からは100%疑義の声が出るはずです。

個人的には大統領権限の逸脱以外の何物でもないと考えます。ではなぜ、トランプ氏はここまで関税にこだわるのか、と言えばビジネスマン出身故に「儲けること」を主眼としているので焦っている、これしか思いつきません。この通商法は最長150日最大15%が最大の権限で、期限については議会の承認があればこれを延長することもできる、とありますが、今の議会では共和党から造反者は出ると見込まれ、議会を通すのは至難の業とみています。

また敗訴が決定した関税について既に課した分はどうなるのか、という点についてはベッセント財務長官の言葉を借りれば「返金を巡る訴訟が数カ月から数年に及ぶ可能性があり、『混乱』になり得る」(ブルームバーグ)としています。つまり下級審に差し戻された具体的な対応とはおびただしい数の訴訟について一つずつその訴状に対応するわけですが、多くの訴訟は企業が行なっているので想定通り、企業側が勝訴すればお金は企業に戻るわけです。しかし、この一時的な高関税に対する金銭的負担は誰が行なったか、と言えば消費者が中心であります。もちろん、一部の企業は自社で関税分を泣く泣く負担したところもあると思いますが、多くの企業は値上げで対応したわけです。その値上げ分がそっくり企業に戻ってくるので企業はホクホク、消費者は泣き寝入りということになるのです。

ということは平たくいえば、トランプ関税でアメリカ国民は不要な物価高でもがき、損をさせられたということになるのです。個人的にはそのような世論形成が今後、中間選挙に向けて盛り上がるようであればトランプ政権への疑惑の目は強くなるわけで共和党議員は「これはヤバいぞ」になり、造反者が出る気がします。アメリカ議会では総論賛成各論反対で造反することはしばしば起きますし、議員が政権方針に疑問符をつけた場合、党の方針に従わないこともあり得るわけです。

ではもう一歩踏み込んでトランプ氏が中間選挙までにどのような施策を施すのか考えてみましょう。多分、関税についてはほぼ手を付けてしまったし、今回の15%一律関税も日本などはほとんど影響なしとされてます。よって関税による功績は期待できません。USMCAの交渉が残っていますが、トランプ氏の「嫌カナダ」姿勢は既に議員から厳しい目が注がれているので感情的な交渉は出来ないとみています。カナダは今は時が来るのを待っている状態であり、その間、他国との通商拡大に精力的になっている状況です。どちらかと言えば今はEUのポリシーに近い状態ともいえます。

となれば残すは外交しかないとみています。個人的にはトランプ氏が中間選挙までの残り9か月で最も力を注ぐのは議会の邪魔が少ない外交政策でアメリカの立場をより強化するとみています。具体的には南北アメリカ大陸の統制、中東をアメリカの制御下にすること、中国との一定の妥協ですが、ウクライナ問題はひょっとすると放置する気がしています。これはトランプ氏のゼレンスキー氏への感情問題が根底にあることとディールという観点で見た時、ウクライナから得られる果実よりロシアとのディールがはるかにおいしいし潜在的魅力があると考えているのがありありとわかるからです。

日本が気を付けるべきはトランプアドミニストレーションがいづれ瓦解した時、日本はべったりだったよね、と新政権から揶揄されないよう多少の距離感は維持しておくことでしょう。コミュニケーションは重要ですが、日本はアメリカのいうことに100%従うポリシーレスと思われている節もあるのでそこは繰り返し申し上げているように「いうべきは言う」姿勢を貫けるようになってもらいと思っています。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年2月23日の記事より転載させていただきました。

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Mon, 23 Feb 2026 03:00:29 +0000 Mon, 23 Feb 2026 03:00:29 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260222212558.html ドイツ・メルツ首相の初訪中は成果をもたらすか https://agora-web.jp/archives/260222212558.html フリードリヒ・メルツ独首相が24日から3日間の日程で訪中し、25日には北京で中国の習近平国家主席と会談する予定だ。メルツ氏の訪中と聞いて直ぐにアンゲラ・メルケル元首相の訪中を思い出した。メルツ氏もメルケル氏も共に「キリスト教民主同盟」(CDU)出身だ。メルケル氏は首相の任期16年間(2005~21年)で12回も訪中している。訪中の大ベテラン、といったところだ。

今月20日から2日間、第38回CDU党大会がシュトゥットガルトで開催されたが、メルケル氏も久しぶりに党大会に顔を見せていた。メルツ氏はメルケル氏に挨拶しているところがTVで放映された。その際、メルケル氏はメルツ氏に訪中の件で何らかのアドバイスを授けただろうか。

ドイツ・メルツ首相インスタグラムより

ドイツにとって中国は最大の貿易相手国だ。昨年、中国からの輸入が急増したことで、米国を追い抜いて再び最も重要な貿易相手国となった。2025年、両国間の貿易総額は約2,518億~2,530億ユーロ(前年比約2.1~2.7%増)に達した。その要因は、トランプ政権による関税措置でドイツの対米輸出が減少(前年比9.3%減)した一方、中国からの輸入(電気機器、データ処理装置など)が8.8%増加したことだ。 ただし、ドイツの輸出は9.7%減少、輸入は約8.8%増加した(ドイツ連邦統計局の発表)。

中国は世界市場のリーダーとなることを目指し、欧州の経済大国ドイツとの貿易関係に力を入れてきた。その結果、政府支援を受ける中国の製造業者は現在、ドイツ企業を国内市場から追い出してきている。その典型的な分野は自動車産業だ。例えば、ドイツの主要産業、自動車製造業ではドイツ車の3分の1が中国で販売されていた。2019年、フォルクスワーゲン(VW)は中国で車両の40%近くを販売し、メルセデスベンツは約70万台の乗用車を販売していた。

そのドイツの自動車産業がここにきて厳しい。中国の自動車会社がドイツ・メーカーより安価で品質も欧州車に負けない自動車を製造し、販売してきたからだ。ドイツ車の最大の購買先は中国市場だが、中国市場の競争が厳しくなってきた。特に電動車の分野で中国勢が急速に成長していることから、ドイツのメーカーは年々シェアを失ってきた。

中国製EVの急成長に恐れを感じた欧州の自動車産業界からの強い要請を受けた欧州連合(EU)欧州委員会は昨年12月16日、2035年から予定していたガソリン車などエンジン車の新車販売禁止措置を見直す方針を発表した。自動車製造王国のドイツではEU委員会の決定を歓迎する声が聞かれる一方、「EUと自動車メーカーは時間を稼いだと考えているが、実際は、中国メーカーは競争力をさらに強化するための時間を得たことになる。内燃機関の段階的廃止の終了は、ドイツの自動車メーカーにとって短期的にはプラスとなるが、長期的にはマイナスだ」といった専門家の声が支配的だ。

さて、本題のメルツ首相の対中政策だ。メルツ政権は経済安保の観点から中国依存からの脱皮を模索しているが、基幹産業(自動車、化学、機械)の収益が中国市場に深く根ざしているため、完全なデカップリング(切り離し)は現実的ではないと考えている。

メルケル氏は経済関係を深めれば中国も民主化・安定化するという考えが強かった。一方、メルツ氏は 中国を重要な市場としつつも、安全保障上の「競争相手」と定義し、過度な依存を避け、デリスキング(リスク低減)を推進。ドイツ企業に対しては「中国以外の市場(インドや東南アジア)」への分散を強く促している。そして中国に対しては、「公平な競争条件」を要求している。

西側指導者が中国を訪問した場合、経済協力が主要テーマであったとしても、中国の人権問題を無視して通過できない。中国共産党政権の少数民族ウイグル人への弾圧政策、法輪功信者たちへの弾圧と強制臓器摘発、宗教弾圧などの停止を中国首脳陣に訴えなければならない。

最近では、香港紙・蘋果日報(リンゴ日報)創業者の黎智英氏に対し、香港の裁判所は国家安全維持法(国安法)違反など3件の罪で禁錮20年の判決を下したばかりだ。ドイツのメディアもこの問題には強い関心があるだけに、メルツ首相は中国政府に再考を促すだろう。ホスト側が気分を害するから話さなかったとは絶対に言えない。経済関係優先のメルケル氏も会談の最後には人権問題に言及していた。

メルツ氏はウクライナ情勢に関連して中国によるロシアへの軍事転用可能な物資(デュアルユース)の支援問題を問い質したいところだ。中国はウクライナ戦争では中立を堅持し、キーウにもモスクワにも武器を供給していないと主張してきたが、中国製武器類が戦場で次々と発見されている。中国外務省は一貫して「紛争当事者への致命的な兵器(殺傷兵器)の供与は行っていない」と強く否定。発見された兵器については「関知していない」とし、軍民両用(デュアルユース)品の輸出管理は厳格に行っていると説明してきた。

「欧州の盟主」を自負するメルツ氏にとって、訪中は大きなチャンスだが、同時に、狡猾な中国外交の前に首相就任1年目にも満たないメルツ流外交の限界を感じる機会となるかもしれない。


編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2026年2月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

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Mon, 23 Feb 2026 02:55:58 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:55:58 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260223005817.html イラン国家の歴史は首都の変遷から理解するとよい:ペルセポリスからテヘランまで https://agora-web.jp/archives/260223005817.html イランの現在の首都は北部高原地帯のテヘランだが、この国ほど首都があちこち移動してきた国も少ない。新著国家の興亡史からわかる現代地政学――西欧の衰退』(さくら舎)は、地政学の本だから、そのあたりも詳しく解説している。

イランの首都の変遷をみると、その原点であるアケメネス朝ペルシアは行政の中心であるスーサと儀典都市ペルセポリス、避暑地エクバタナ(ハマダーン)との複都制だった。

アレクサンドロス大王の王国が分裂してできたセレウコス朝・パルティア・ササン朝にかけてはセレウキアやそれに隣接したクテシフォン(前4世紀~7世紀)が首都だった。バビロンのユーフラテス川流域の少し上流だ。

サファヴィー朝(16~18世紀)はもとは北西部のタブリーズだが、のちに中部にイスファハーンを建設。カージャール朝・パフラヴィー朝以降はテヘランである。

ペルセポリスはアケメネス朝発祥の地で、ペルシア(Persia)の語源にもなったファールス地方にある。標高1600mの高原で、穀物・豆類・ブドウなどの果樹や香料も豊富。日本で例えれば長野県に相当する。

ペルセポリス Wikipediaより

チグリス川支流のスーサはイラン高原からメソポタミアへの結節点で標高60m。ここからトルコのイズミル東方内陸都市サルディス(“西の都”)まで「王の道」が結ばれた。

クテシフォンはバグダードより少し下流のチグリス川沿い。東ローマ帝国との対峙、商業上の優位を意識した立地だが、防衛には向かなかった。

イスファハーンはペルセポリスと同じほどの標高でザーヤンデ川が流れ、水資源豊富。周囲は険しい山で囲まれ、メソポタミアにもシルクロード方面にも便利な位置である。世界遺産の美しい町だ。

テヘランはやや北寄りだが標高1200mとイスファハーンより低い。6000m級の山を含むアルボルズ山脈南麓に広がり、東西南に道が開け、北からの防衛にも強い。カスピ海方面へのアクセスも難しくない。町にはカナート(地下水路)が張り巡らされ、ザクロやピスタチオが名物。カージャール朝・パフラヴィー朝がともにカスピ海沿岸出身であることもテヘラン選定の背景にある。

テヘラン市街 Wikipediaより

エンゲラーブ通り(革命前はレザー・シャー通り)で南の旧市街と北の新市街に分けられる。西端には1971年建立のアーザーディー・タワー。旧市街にはエマーム・ホメイニー広場、バザール、旧城壁南側のテヘラン中央駅、ガージャール朝の王宮ゴレスターン宮殿があり観光の中心。宝石博物館には世界最大級のダイヤモンドであるダルヤーイェ・ヌール(182カラット)、孔雀の玉座、レザー・シャーの王冠が展示されている。


国家の興亡史からわかる現代地政学――西欧の衰退

【目次】
第1章 文明の源流と民族奥亡が紡いだ古代ユーラシアの大地図
第2章 大航海、新帝国、革命が形づくった近代ユーラシアの再構築
第3章 ユダヤ・イスラーム・ギリシアの世界が形づくった中東の文明圏
第4章 ロシアとウクライナを形づくった千年の興亡史
第5章 インド文明を形づくった大地・民族・宗教の多層史
第6章 王朝・民族・地政学で読み解く東アジア世界の歴史構造

【関連記事】

 

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Mon, 23 Feb 2026 02:55:17 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:55:17 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222085823.html https://agora-web.jp/archives/260221005718.html https://agora-web.jp/archives/260211194724.html https://agora-web.jp/archives/260210215825.html https://agora-web.jp/archives/260129184506.html
https://agora-web.jp/archives/260222212822.html 神谷宗幣はマルチやカルトの手口で政治をビジネスの場に選んだだけに見える https://agora-web.jp/archives/260222212822.html 2月18日の首班指名ではオレンジ色のビジネス保守集団は
これまでと同じく反高市の姿勢を徹底していました。

特に参議院では一回で決まらず決選投票となったのですが、

1回目参政党全員が神谷宗幣に投票
2回目は高市か小川の二択なのに無効票で対抗(おそらく全員が神谷に投票)

と、意地でも高市だけは認めない姿勢を示しています。

改めて反米親中親露のビジネス保守と言ってよいあの集団がやってきたことを
ざっくりと整理しておきましょう。

参政は首班指名で反高市として立ち回る。
(※立民公明による多数派工作が成功した場合に高市を失脚させる側に立っていた)

参政は高市内閣の補正予算案にも反対

~解散総選挙になる事が明らかに~

参政・神谷「選挙で自民が勝ったら中から高市が引き摺り下ろされる。だから参政党へ投票すべき」
とデマで高市支持層の票を盗もうとする

参政は党を挙げて「高市支持なら参政党へ」とデマで高市支持層の票を盗もうとする


参政・神谷「(参政党の)議席が増えれば高市さんを助けられる」


参政・神谷「自民のリベラル狩りだ!」と相変わらず嘘を流す
(※実際は高市支持系の自民候補のところの方がよほど対立候補を立てられている)
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/373669


高市総理「高市を応援するなら他党なんて、なんでやねん!私が総理大臣でなくなります」

~高市総理の高い支持率を悪用して有権者を騙して票を手に入れようとする作戦が嘘だとバレる~

参政・神谷
「高市に騙されて自民に投票したら後悔するぞ!」
(※本当は高市潰しで動きながら嘘をついていた事を開き直る)

~高市支持層の票を盗もうとして流していた一連の虚言が拡散される~

参政・神谷「党員が勝手にやった」「厳重注意した」とお得意の責任転嫁で誤魔化す

参政神谷「参政党を政権の一角に入れていこう」
(※再び高市内閣の高い支持率に便乗して高市支持層から票を盗もうとする作戦に)

参政党・神谷代表「政権の一角に入れていこう」「移民入れない方が国安定」 東京で第一声

https://www.sankei.com/article/20260127-JVLCTXAGCRISFI7XOZPUB5NGMU/


参政神谷、首班指名で高市首相に投票「可能性として十分ある」
(※再び高市支持層にすり寄り)

参政・神谷代表、首相指名選挙で高市首相に投票「可能性として十分ある」…NHK番組で

https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260127-GYT1T00486

参政神谷「第三極目指す」
(※再度反自民を明らかに)

参政党、自民との対決姿勢鮮明に 神谷代表「第三極目指す」

https://www.sankei.com/article/20260128-GTCPRABM55NZFLFSAT6GUXMAGA/


参政は首班指名で決選投票でもルールを無視してまで反高市の姿勢を徹底

神谷宗幣は言うことがその場その場で変わりすぎて、
「その場で思いつきで騙せれば良い」
という姿勢が露骨すぎます。

セミナー単位で信者を洗脳していく
マルチの手口のそれなのでしょうけど、
ネットの時代はしっかりと履歴が残ります。

それで過去のそれも直近の発言とも整合性が取れない
教祖の神谷の発言などがSNSで並べられるようになりました。

そうして毎度毎度都合が悪くなると神谷宗幣が
「そんなことは言っていない」
と等の嘘で否定。
信者達も盲目的にこの言を拡散して事実の指摘に対抗しようとする姿を見るに、
政治をビジネスのフィールドに選んだ新たな形のマルチとか宗教に見えて仕方がありません。

反米親露で特にロシアに対しては強い帰属意識がありそうな政党と考えれば、
反高市の姿勢を貫き通している事実や、
デマを垂れ流して高市支持層の票を盗んで潰そうと企んだりした動きは
ある意味で「一貫性がある」と言って良いのかもしれません。

神谷宗幣がXでポストしていた最新のセミナーの画像では
原理主義敵な反自民教育をしているようですし。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2026年2月22日のエントリーより転載させていただきました。

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Mon, 23 Feb 2026 02:50:22 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:50:22 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html
https://agora-web.jp/archives/260222222811.html 自民・小野寺税調会長、関税払い戻しを提起:米国と喧嘩するつもり? https://agora-web.jp/archives/260222222811.html 自民党の小野寺五典税制調査会長が、米国の関税政策をめぐり強い言葉で批判した。22日のフジテレビ番組で小野寺氏ドナルド・トランプ大統領が各国・地域に課す追加関税を、従来の10%から15%へと変更したことについて、「正直に言うとむちゃくちゃだ」と断じた。

企業の設備投資やサプライチェーン構築には予見性が不可欠であるにもかかわらず、唐突な政策変更が繰り返されれば、「ますます米国離れが進むのではないか」と懸念を示した形だ。経済合理性よりも政治的パフォーマンスが優先されている、という批判が滲む発言である。

小野寺五典議員 自民党HPより

最高裁判決を根拠に「関税は返すべきだ」

小野寺氏の発言が注目を集めた理由は、それだけではない。トランプ政権が導入した「相互関税」などの措置が、米連邦最高裁判所によって違法と判断されたことを受け、「(企業が)支払った関税は返してくださいということは当然だ」と踏み込んだ点だ。

この最高裁判断は、関税発動の法的根拠や大統領権限の限界を厳しく問うものであり、米国内でもトランプ流の通商政策に対する大きなブレーキとなった。小野寺氏はその流れを踏まえ、日本企業が被った不利益を正面から問題提起したと言える。

一貫する「米国への批判姿勢」

実は小野寺氏は、今回が初めて米国の対外行動を批判したわけではない。過去には、米国によるベネズエラへの軍事的圧力についても否定的な見解を示しており、米国の行動を無条件に追認しないスタンスは一貫している。

時に横暴に振る舞い、日本を含む同盟国を半ば当然のように巻き込んできた米国の姿勢を、同盟国側の政治家が批判することに、爽快感を覚える向きも少なくないだろう。

しかし「同盟国」への配慮は十分か

ただし、問題はその先にある。米国は依然として日本にとって最大の同盟国であり、同時に、軍事・経済・外交の各分野で勢力を拡大しすぎた結果、疲弊と限界を感じ始めている国家でもある。そうした相手に対して、公の場で感情的とも取れる批判を展開することが、本当に日本の国益に資するのかは慎重に考える必要がある。

日本の要望や不満を伝えるのであれば、表のマイクではなく、裏チャンネルで粘り強く交渉することの方が実効性は高い。もし今回の発言が、国内向けのパフォーマンスにとどまり、実際に関税返還や政策修正を引き出す行動につながらないのであれば、与党幹部としては発言の重さを自覚すべきだろう。

問われるのは「言った後、何をするか」

小野寺氏の問題提起自体は、論理的にも感情的にも理解できる。だが、外交は喝采を浴びる発言競争ではない。とりわけ同盟国との関係では、「正論を言ったか」以上に、「言った後に何を実現したか」が問われる。

今回の強い言葉が、日本企業の実利につながるのか、それとも単なるガス抜きで終わるのか。小野寺氏、そして日本の与党政治家全体の外交的成熟度が、いま試されている。

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Mon, 23 Feb 2026 02:50:11 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:50:11 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260222214205.html 時事通信が「衆院選フェイク拡散の情報源トップはテレビ」と報道した意味 https://agora-web.jp/archives/260222214205.html 8日投開票の衆議院選挙期間中に拡散した偽情報をめぐり、有権者の受け止め方や情報源の実態が明らかになった。時事通信が取り上げた東洋大学の小笠原盛浩教授が実施した調査では、少なくとも半数の有権者が偽情報に接触し、その多くが事実と誤認していたことが分かった。とくにテレビが偽情報の情報源として最多となったとが話題になっている。

【参照リンク】偽情報、8割を「事実」と誤認識 情報源「テレビ」が最多―衆院選で東洋大調査 時事通信

  • 調査によると、見聞きした偽情報延べ1585件のうち、79.9%が事実だと誤認識されていた。また、全体の45.9%が少なくとも1件を事実だと誤認しており、複数の偽情報をすべて事実と信じた人もいた。
  • 偽情報の情報源として最も多かったのはテレビで32.7%、次いでニュースサイト・アプリが22.7%、SNSが20.0%だった。
  • 誤認識率はテレビ経由が84.9%で最も高く、友人・家族との会話が82.4%、ニュースサイト・アプリが80.3%と続いた。
  • SNS経由の誤認識率も7割を超えたが、テレビよりは低かった。
  • テレビが注意喚起の目的で偽情報を取り上げた場合でも、視聴者が誤って内容そのものを事実として記憶した可能性があるとし、ファクトチェック報道の手法に工夫が必要だと提言した。
  • 生成AIの影響については懸念はあるものの、今回の調査では直接的な分析対象にはなっていない。
  • 時事通信の報道がきっかけに議論が広がり、テレビや既存メディアへの批判が目立った。
  • 「SNSばかりが問題視されるが、テレビが最多というのは不都合な真実だ」とする批判が多い。
  • 一方で、調査は「テレビが偽情報を意図的に流した」と断定したものではなく、注意喚起報道が逆効果となった可能性を示した内容だと指摘する声もあった。
  • 調査の設計や回答者のメディア利用傾向に偏りがあるのではないかと疑問を呈する声も一部で見られた。

今回の調査は、偽情報の拡散経路としてSNSだけでなくテレビを含む既存メディアの影響も大きいことを既存メディアが示した点で注目される。選挙という民主主義の根幹に関わる場面で、情報の伝え方やファクトチェックの在り方、そしてテレビ局自身の情報リテラシー向上が改めて課題として浮かび上がっている。

時事通信社本社 同社HPより

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Mon, 23 Feb 2026 02:45:05 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:45:05 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260222210936.html https://agora-web.jp/archives/260222204724.html https://agora-web.jp/archives/260221230636.html https://agora-web.jp/archives/260221232010.html
https://agora-web.jp/archives/260222212013.html 令和の買収事件。国民民主党の衆院候補が運動員買収で逮捕へ https://agora-web.jp/archives/260222212013.html

びっくり。こんなあからさまな買収が令和の時代にあるとは。

知っている人だけに余計に驚きました。地方議員経験者だから公選法はご存知のはずなのですが。。 https://t.co/XsZwLhNXMn

— おときた駿 / 元参議院議員、しゃほさげフェニックス (@otokita) February 20, 2026

先日からこの話題で持ちきりですね。

捜査を行方をしっかり注視しなければなりませんが、報道の範囲では大学生たちに報酬をもらうことを「口止め」していたとのことで、報酬を払うことの違法性を認識しながら運動員買収をしていた可能性が高いようです。

まあよほどの確信があったから、このスピードで迅速に警察も逮捕したんだろうな…という気はします。

ルール違反について擁護する言葉はありませんが、それにしても公職選挙法は複雑すぎます。

お金持ちが有利にならないように、運動員に対して報酬を支払うことに制限があるわけですが

  • 運転手→お金を出してOK(公費から出る)
  • ウグイス嬢→お金を出してOK(候補者の自己負担)
  • チラシ配り→お金を出すのはNG

なんで??と言われても「そう決まっているから」としか言いようがない線引で、いびつな法律をいつまで運用し続けるのかという問題はつきまといます。

選挙が始まる前の政治期間であれば、チラシ配りに報酬を出しても問題ないわけですし…

やはり「選挙期間」だけに様々な制限をかけるという現行法の方針ではなく、政治活動と選挙活動の垣根をなくしながら使えるお金に年間の「総額規制」をかけるようなルール変更が望ましいと思うのですが。

関係者が多すぎて一向に抜本的改革がなされない公職選挙法よ。巨大与党が誕生したことで何か違いが生まれるのでしょうか。。

入江伸子氏インスタグラムより


編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2026年2月21日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。

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Mon, 23 Feb 2026 02:40:13 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:40:13 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html
https://agora-web.jp/archives/260222213539.html 国民を愚弄する中道落選議員 https://agora-web.jp/archives/260222213539.html 国際政治・国内政治・政治思想等々について、政治学者の立場から分析します。情報過多の中で、いかに本質を見抜き情報の価値を高められるか。

落選した女性議員がSNSに投稿した「普通の人になっちゃった」という発言や家族とのエピソードに対し、岩田温氏がその「上から目線」の特権意識や政治家としての資質を厳しく批判します。

政治学者・岩田温氏のYouTubeチャンネル「岩田温チャンネル」。チャンネル登録をお願いします。

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Mon, 23 Feb 2026 02:35:39 +0000 Mon, 23 Feb 2026 02:35:39 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260222223236.html 米軍航空戦力の40〜50%が中東に集結:イラン危機は交渉か戦争か https://agora-web.jp/archives/260222223236.html 米国とイランをめぐる緊張が、近年でも例を見ない水準にまで高まっている。中東地域には現在、世界に展開可能な米軍航空戦力の40〜50%が集結しているとされ、その規模は1991年の湾岸戦争や2003年のイラク戦争に匹敵、あるいはそれ以上とも指摘されている。これほどの戦力を「潜在的な敵」に向けて展開しながら、実際の攻撃に踏み切らなかった前例はほとんどない。

トランプがイランに突きつける「全面的譲歩」要求

こうした軍事的圧力と並行して、ドナルド・トランプはイランに対し、極めて厳しい交渉条件を提示している。具体的には、

  • 核濃縮活動の全面停止
  • 弾道ミサイル開発への厳格な制限
  • ハマスやヒズボラといった地域代理勢力への支援停止

という、イランの安全保障の根幹を否定する内容だ。これは単なる「核合意の修正」ではなく、イランに一方的な戦略転換を迫る要求であり、テヘラン側が容易に受け入れられるものではない。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより

なぜ今、対イラン圧力なのか

米国がこの時期に圧力を強める明確な理由は、必ずしも整理されていない。ただし、ウィトコフ特使は「イランは核保有まで目前に迫っている」と公言しており、ワシントン内部では時間的猶予が残されていないとの危機感が共有されている可能性がある。

一方で、イラン国内では経済悪化や政治的不満を背景に大規模な抗議デモが発生してきた。過去には、トランプ氏が「イラン国民を支援する」と発言した場面もあったが、実際に米国がデモ隊を直接的に後押しする行動を取ることはなかった。この点は、トランプ政権が「体制転換」を本気で目指しているのか、それとも交渉材料として利用しているに過ぎないのかという疑問を残す。

強硬派側近の影響と決断の行方

トランプ氏が対イラン強硬派の側近や共和党重鎮の意見に強く影響されていることは、もはや公然の事実といえる。彼らは、イランへの限定的、あるいは先制的な軍事行動を「抑止力回復のために不可避」と主張してきた。

しかし同時に、トランプ氏自身は大規模な地上戦や長期介入を嫌う傾向も示してきた。軍事的圧力を最大限に高めつつ、最後の瞬間で交渉に持ち込むのか、それとも「前例のない戦力展開」が示す通り、実際の攻撃に踏み切るのか――その判断は、トランプ政権の性格だけでなく、中東全体の安全保障環境を大きく左右する。

交渉か戦争か、その分岐点

現在の状況は、単なる「圧力外交」の範疇を超えつつある。これほどの軍事力が集結した以上、偶発的衝突や誤算によるエスカレーションのリスクも無視できない。米国とイランの対立は、交渉による妥結か、あるいは限定的であれ軍事衝突へと進むのか、まさに歴史的な分岐点に差しかかっている。

今後数週間から数か月の動きが、トランプ氏の「レガシー」を決定づけるだけでなく、中東情勢、さらには国際秩序全体に深い影響を及ぼすことになるだろう。

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Sun, 22 Feb 2026 23:30:36 +0000 Sun, 22 Feb 2026 23:30:36 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222210936.html https://agora-web.jp/archives/260222204724.html
https://agora-web.jp/archives/260222163339.html 私のバブル戦後史(7) 小沢一郎のギャンブルは1勝10敗だった https://agora-web.jp/archives/260222163339.html 1990年代は、私の人生にとっても激動の時期だった。1993年にサラリーマンをやめて大学院に入ったのは個人的な理由もあったが、バブル崩壊と政権交代という出来事を取材して、日本社会が大きく変わると感じたからだ。

その変化は予想以上に大きく、かつての経済大国が10年余りで「衰退途上国」と呼ばれるようになった。その一つの原因は、政治の混乱が続いたことだ。自民党政権が倒れたが、その後の政局は不安定で、経済的なカオス状態を増幅してしまった。

細川内閣は小沢一郎のギャンブル

1993年6月18日、宮沢内閣の不信任案が可決された歴史的瞬間を、NHKで国会中継を担当していた私は、現場の中継車で見ていた。自民党政権が終わるとは誰も思わず、ぎりぎりまで落とし所をさぐると思っていた。

「本会議が始まる」と聞いたとき、中継車ではどよめきが起こった。それは宮沢内閣不信任案が提出され、可決されることを意味していたからだ。小沢一郎のひきいる「改革フォーラム21」が不信任案に賛成票を投じたとき、議場では大きな拍手が起こった。38年間続いた自民党政権が倒れたのだ。

このときサラリーマンをやめるかどうか迷っていた私は、やめる決意をした。自民党を離党するという大きなリスクを取った小沢の行動に感銘を受け、リスクを取らないと何も得ることはできないと感じたのだ。

その後の歴史はよく知られている通りである。小沢の一世一代のギャンブルは当たり、解散・総選挙で非自民連立政権ができ、細川内閣が生まれた。そこまでは順調で、小沢が日本の政治を大きく変えると多くの人が期待した。

続きはアゴラサロンでどうぞ(初月無料)

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Sun, 22 Feb 2026 22:01:38 +0000 Sun, 22 Feb 2026 22:01:38 +0000 https://agora-web.jp/archives/260215150620.html https://agora-web.jp/archives/260208160340.html https://agora-web.jp/archives/260201144513.html https://agora-web.jp/archives/260125145452.html https://agora-web.jp/archives/260119060854.html
https://agora-web.jp/archives/260222085823.html 墨俣一夜城はなかった(前編) https://agora-web.jp/archives/260222085823.html

NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第7回「決死の築城作戦」(2026年2月22日放送)で、墨俣一夜城の築城が描かれた。

しかし豊臣秀吉の輝かしい出世物語として広く日本人に親しまれている「墨俣一夜城」の伝説は、決して歴史的な事実ではなく、江戸時代から近代にかけておよそ300年もの歳月をかけて形成された壮大なフィクションである。

在野の歴史研究家である藤本正行氏・鈴木眞哉氏らの研究によれば、この伝説は、ごくわずかな史実の断片に、娯楽性を求めた江戸時代の作家たちの脚色と、つじつま合わせを試みた明治時代の歴史学者による誤認が幾重にも積み重なって出来上がったものとされている。

以下に、その虚構がどのように生み出され、そしてそれが史実といかに懸け離れているかを紹介したい。

一級史料の沈黙:『信長公記』との不整合

織田信長の右筆を務めた太田牛一による『信長公記』は、信長の事績を細大漏らさず記録した第一級の史料であるが、永禄9年(1566年)前後の木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)による墨俣築城に関する記述は皆無である。

言うまでもなく、牛一は信長の偉業を賞賛する意図を持って『信長公記』を執筆した。もし秀吉が「一夜で城を築く」という大胆不敵な作戦を成功させ、それが敵(斎藤氏)の本拠である稲葉山城の攻略につながったとしたら、信長の戦略と人事の妙を誇示するために、牛一がこの事象を看過することはあり得ない。その欠如は、すなわち史実としての拒絶を意味する。

織田信長の用兵思想との矛盾

『信長公記』が伝える織田信長の美濃攻略(永禄4年~10年)は、数年をかけて着実に前線基地を押し上げていく組織的かつ長期的な軍事作戦であった。信長は、宇留摩城(鵜沼城)や猿啄城、加治田城といった要衝の敵将に対し、圧倒的な武力を背景とした調略(内通工作)を執拗に展開し、流血を最小限に抑えた「無血開城」を積み重ねることで、斎藤方の防御網を内側から崩壊させた。

信長の生涯を追っていると、自ら積極的に出馬するものの、主力決戦は決して多くない。信長の軍事行動は、大軍で威圧して敵軍からの離反を誘い、敵を内部崩壊させ、「戦わずして勝つ」ことを目的としていた。つまり信長の用兵思想は外交戦を基軸とし、自軍の損害を極小化する極めて合理的なものであった。

そもそも敵国である美濃の最前線に、十分な援軍や後方支援もないまま単独の小部隊で橋頭堡を築き、維持することは不可能である。勝利の蓋然性が極めて高い状況を構築してから動くのが信長の定石であり、不確定要素の多い敵地への強行築城は、当時の信長が示してきた軍事的リアリズムと真っ向から対立する。

一夜城伝説の萌芽:小瀬甫庵による「事実」の再構成と創作の混入

伝説の出発点となる「史実の核」は、織田信長が美濃攻略の過程で実際に行った一時的な軍事行動にある。第一級史料である太田牛一の『信長公記』によれば、永禄4年(1561年)5月、信長は美濃国主・斎藤義龍の急死に乗じて西美濃へ侵攻した際、「洲俣(墨俣)」に要害(砦)を築かせて一時的に滞在した。しかし、この砦はあくまで短期的な侵略の拠点としての運用に過ぎず、織田軍はその後に全軍を撤収させ、墨俣城を放棄している。

史実から物語への変容が始まったのは、江戸時代初期のことである。儒医の小瀬甫庵は『信長公記』を下敷きにして『甫庵信長記』を執筆したが、その際、物語を面白くするために、『信長公記』では一連の流れであった永禄4年の森辺(森部)・軽海の合戦を恣意的に分割し(森辺の戦いを永禄4年、軽海の戦いを永禄5年とする)、本来は永禄4年の出来事であった墨俣(洲俣)の要害構築を「永禄5年」へとスライドさせた。

さらに、後に執筆した『甫庵太閤記』の「秀吉軽一命於敵国成要害之主事」では「永禄9年9月に信長が美濃に要害を築かせ、秀吉を城主とした」と記しているが、この記述には「墨俣」という地名が存在しない。また、秀吉は蜂須賀小六などを集めて「番手」(警備)として要害に詰めさせ、自分が城主となることを信長に提案しているが、秀吉が築城の指揮をとったとは書かれていない。

物語の定着と変容:江戸中期から幕末における「一夜城」伝説の完成

小瀬甫庵の秀吉出世物語は、江戸時代を通じて大衆文化の消費対象となり、その過程で秀吉の築城譚もドラマチックな変容を遂げた。

江戸時代中期の貞享2年(1685年)頃、遠山信春『総見記』(織田軍記)は、「木下藤吉郎籠洲俣取出事」において甫庵が記した2つの別個の記事を強引に統合し、「永禄5年5月に信長が墨俣に築城して秀吉を城主にする」という筋書きへ昇華させた。

そして安永期(1772~1781年)に作られたと見られる白栄堂長衛の実録(実際の事件に基づく物語)『太閤真顕記』に至り、秀吉は墨俣城の「城主」から「築城の主体」へと昇格する。佐久間信盛や柴田勝家という織田家の重臣が相次いで築城に失敗した後、秀吉が大胆な発想によって築城に成功したという我々がよく知る展開は、同書で完成する(ちなみに同書では7日間で築城したとある)。

これは戦術的に見れば「兵力の逐次投入」という最悪の愚策である。当時、信長には他に交戦中の強敵はおらず、総力を挙げて築城を支援することが可能であった。信長が部下に順番に「力競べ」をさせて、敵に各個撃破されることを傍観している理由は皆無である。この展開は「秀吉の英雄性」を際立たせるための、立身出世物語の要請から生じた叙述の作為に他ならない。

江戸時代、『太閤真顕記』は写本で大いに流通した。そして主に同書に依拠して書かれた「太閤記もの」の決定版が、上方読本・武内確斎『絵本太閤記』(七編、岡田玉山画、寛政9年〈1797年〉~享和2年〈1802年〉刊)である。

絵本太閤記
国立公文書館デジタルアーカイブより

『絵本太閤記』でも秀吉は7日間で墨俣城を築いているが、同書は「洲股砦成一夜」という印象的な小題と挿絵をつけた。同書が刊行され大ベストセラーになったことによって、「墨俣一夜城」という呼称が生まれたのである。

(後編に続く)

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Sun, 22 Feb 2026 22:00:22 +0000 Sun, 22 Feb 2026 22:00:22 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223005817.html https://agora-web.jp/archives/260221005718.html https://agora-web.jp/archives/260211194724.html https://agora-web.jp/archives/260210215825.html https://agora-web.jp/archives/260129184506.html
https://agora-web.jp/archives/260222094523.html 2026年衆議院選顛末② 中道改革連合の挫折 https://agora-web.jp/archives/260222094523.html

中道改革連合HPより

(前回:2026年衆議院選顛末① 高市自民党の勝利

投票先の追跡:中道改革連合

2026年の衆議院選挙で最も衝撃的だったのは、立憲民主党と公明党が合同した中道改革連合が壊滅的な敗北を喫したことである。

中道改革連合の議席数は167議席から49議席に3分の1に急減した。特に立憲民主党は合同前の議席数148議席から、選挙後には21議席となり、実に7分の1に激減した。この壊滅的な敗北はなぜ起きたのだろうか。

まず、前稿と同じように投票先の追跡を行おう。図2-1がその結果である。調査サンプル1699人のなかで、前の2024年の衆議院選で立憲民主党に投票した人は271人、公明党に投票した人は50人いた。

保守リベラル度を計算すると、公明党投票者は-0.177に、立憲民主党への投票者は-0.471になる(保守リベラル度については前稿の補論を参照)。この保守リベラル度は、保守になるほど値が大きくなるようにつくってあり、マイナスの場合はリベラルで、絶対値が大きいほどリベラル度が高まる。

すなわち、公明党の投票者より立憲民主党の投票者の方が、リベラル思想が強い。言い換えると公明は立憲民主党よりも中道であり、これは世間の評にあっている。

図2-1 中道改革連合投票者の追跡
図中の人数はサンプル1699人中の該当者数、カッコ内は保守リベラル度

今回、二つの党は合同して中道改革連合をつくった。そのとき何が起こったか。

まず、公明党の投票者50人のうち、31人が中道改革に投票していない。中道改革に投票した人は4割の19人のみで、6割の31人が離脱している(グラフで表すと図2-2左がそれである)。

公明党の投票者は支持母体の創価学会の会員なので固い組織票であり、おおむね党の指示に従うだろうという見込みがあったとすれば、それは間違っていたことになる。小選挙区ならこれまで選挙協力で投票してきたなじみの自民党候補者に入れることはありうるが、これは比例区であり、そのような配慮は無用である。それなのに6割が離脱して、棄権あるいは他党に投票した。

公明党の持っている票のうち組織票なのは実質半分程度だったことになる。離脱した31人の政治思想は0.138でやや保守よりなので、リベラル政党である立憲民主党との合同を嫌い、公明党を支持していた人の中で保守よりの人々が離脱したと考えられる。

図2-2

次に、立憲民主党の前回投票者271人のうち、6割(58%)の156人が離脱している。6割とは半分以上であり、従来の支持者の半分以上を失ったことになる。これだけ失えば負けるのは必至である。

ここで注目すべきは、彼ら離脱者の政治思想がリベラルではなく中道な事である。図2-1に見るように彼らの保守リベラル度は-0.264で、元々の立憲民主党の投票者の保守リベラル度-0.471よりも(絶対値が)小さい。立憲民主党から離脱したのはより中道寄りの人々である。

確認のために、図2-3に、立憲民主党から離脱した人たちの投票先をあげた。これを見ると保守系が圧倒的である。国民民主党が25%、自民党が21.8%、維新の会と参政党がそれぞれ8%程度を占める。離脱後に保守系に投票していることからわかるように、離脱者は立憲民主党の中でも中道よりの人々であり、リベラル寄りの人ではない。これは予想外の結果である。

図2-3

立憲民主党は中道改革連合に移行した際、原発再稼働、辺野古移設、安保法制の3つを容認するという大きな方針変更をした。これは長年掲げてきたリベラルの主張を放棄することであり、リベラルを切り捨て、中道に生まれ変わることを意味する。斬り捨てられたリベラル寄りの人々が離脱するのなら自然な話で理解できる。しかし、現実は逆であり、立憲民主党に投票していた人で離脱したのは中道寄りの人たちなのである。

このことは重要なので、政党の投票者の政治思想で確認しておこう。図2-4は、2024年と2026年の衆議院選挙での各党の投票者の保守リベラル度を測った結果である。右行くほど保守に、左に行くほどリベラルになる。上段が2024年で下段が2026年であり、推移を矢印で記してある。右側を見ると自民党の保守度が0.29から0.34に上昇しており、岩盤保守層を取り戻したことがわかる。

図2-4

その他、いろいろ興味深いことがわかるが、ここで見ていただきたいのは、立憲民主党と公明党の推移である。

2024年のときは、保守リベラル度は立憲民主党-0.24と、公明党-0.05であった。両党が合同すればその中間のどこかに行くはずである。しかし、そうなっていない。合同してできた中道改革連合の投票者の保守リベラル度は大きく左に振れて、―0.65でほとんどれいわ新撰組と近い。れいわ新撰組はどう見ても中道政党ではない。

今回、中道改革連合に投票した人はれいわ新撰組と同じ政治思想の人々なのであり、中道改革連合の最初の主張とは大きなずれがある。要するに中道改革連合は中道勢力を集めることに失敗した。原発再稼働、辺野古移設、安保法制を容認するという中道寄りの大きな決断をしたにもかかわらず、その中道の人々が離れていったのである。これはなぜだろうか?

立憲民主党に投票していた中道の人々はなぜ中道改革連合から離れたのか?

これを探るために立憲離脱者156人に追加調査を実施し、140名から回答を得た。設問は直球でなぜ立憲民主党に投票しなかったかを尋ねた。図2-5はその結果である。薄い水色はあてはまるものすべてを複数回答で答えてもらったとき、濃い水色は最も大きな理由をひとつあげてもらったときである。

図2-5

まず、1で中道改革連合の「原発再稼働、辺野古移設、安保法制」容認の政策変更は離脱の理由ではない。主たる理由としてこの政策変更を挙げた人は2%しかいないし、複数回答でも14%にとどまる。離脱者は中道寄り(保守寄り)の人であり、これらの政策変更にもとより賛同しているはずなので、この政策変更が離脱の理由にならないのは当然の結果ともいえる。

離脱の理由は2~4の三つにある。一つ目は、「2.中道とは何であるかいま一つ理解できないから」というものである。具体的な政策変更は示されたが、急な新党なので中道の理念までは示されていない。

二つ目は「3.あまりに安易な方針転換に党への信頼をなくしたから」というもので、昨日までの方針を急に変えたことへの戸惑いである。この二つの理由は急に中道を立ち上げたから生じたことで、時間さえかければ解消できる可能性がある。

最後の三つ目は、「4.政策の問題というより、公明党系が主導する政党には入れたくないから」というもので、公明党と組むことへの拒否である。この三番目の理由は時間の経過で解消される問題ではない。

この三つのなかにどれか主因があるだろうか? この点を明らかにするため。さらに設問を重ねた。より踏み込んで意識を探るためだ。仮にどんな条件がそろえば、離脱を取り消して復帰するかを聞いてみた。これは中道改革連合から見れば、離脱者の奪還の条件を聞くことである。問はつぎのとおりである。

図2-6

1は時間をかけて中道の理念を説明することであり、中道の理念がわからない、あるいは急な変更が問題なら、丁寧に説明していくことが奪還の条件になる。2の新党首も同じ路線である。

これに対し、3以降は公明党との関係を見直すことで、下に行くほど見直しが強くなり、最後の6では白紙解消となる。結果は図2-7のとおりである。見やすくするため回答選択肢の1と2をまとめて「投票する」とし、3と4をまとめて「投票しない」とした。

図2-7

これを見ると、1と2の、「丁寧に説明する」、「新党首に変える」で、再度投票すると答えたのは2割強しかいない。

3以降の公明党との関係を見直すと3割を越えるようになり、6の新党を「白紙撤回して立憲民主党に戻す」と、4割を越える人が復帰すると答えている。これを見ると離脱の主因は公明と合流した点にあると思わざるをえない。

もし公明党との合同が主因だとすると中道改革連合にとって事態は深刻である。中道の理念の説明不足や急な政策変更への戸惑いだけなら時間をかけて説明していけば問題は解消し、支持は回復できる。しかし、公明党との合同が原因なら時間をかけても問題は解決しない。

正義の政党、言論の自由市場論の政党

なぜ公明党との合同にこれだけ拒否反応が強いのだろうか。そもそもこの立憲離脱者(156人)の政治思想は中道リベラルであり、公明党とは政策については意見が近い。「原発再稼働、辺野古移設、安保法制」についてはほぼ同意見のはずである。したがって保守とリベラルの政治思想上の意見対立ではない。拒否反応の原因は別のところにある。それはどこであろうか?

ここで聞きなれない言葉であるが、「正義」と「言論の自由市場論」という用語で説明を試みよう。政党には正義の政党と、言論の自由市場論の政党がある。ここで正義とは絶対に正しいこと、すなわちいつでもどこでも誰にとっても正しいと主張することを指す。たとえば共産党は共産主義の理念を正義とする典型的な正義の政党である。

正義の政党では正しい理念が確立しているため、党首が変わっても政策が変わらない。また、どの議員に聞いても党の公式見解に沿って同じことを述べるなどの特徴がある。内部での言論の自由が制限されており、党内グループ活動は分派活動とされ容認されない。異議申し立て者はしばしば除名され、除名されると政治生命が事実上断たれる。公明党はその母体が宗教団体であったこともあり、基本的には正義の政党である。

これに対し、自民党や立憲民主党では内部での言論の自由が確保されており、党内グループ活動は自由である。異議申してても可能であり、意見の相違で除名されることはない。議員個人が各自の信念にそって自由に意見を述べるため、人によって言うことがバラバラであり、個性的な議員が存在する。ただ、党首が変わると党の方針まで変わることがあり、政策は一貫しない。

これは正義のような絶対の理念がないからであり、名付けるとすれば言論の自由市場論の政党と呼ぶのがふさわしい。言論の自由市場論(market of ideas)とは、自由な言論を通じて意見形成をしていくことを最良とする立場である。

今回の立憲民主党と公明党との合同は、この正義の政党と言論の自由市場論の政党という性格の異なる政党が合同するという異例の試みであった。その異例さは、新党結成の時の公明党の斎藤代表の言にあらわれる。斎藤代表は中道改革連合の結成に当たってこう述べた。

「集まってきた人はもう立憲の人ではないんです。公明党の掲げた五つの旗の下に集ってきた人です」

この五つの旗は公明党の旗であり、この発言は事実上、公明党の正義を立憲民主党の議員が受け入れることを意味する。

これは異例である。通常、二つの政治集団が合同するなら意見のすり合わせがあってしかるべきである。ここは譲るがこちらはそちらが譲ってくれと交渉し、まとまらないものは棚上げにするなどの措置がとられる。

この時、公明党は24人で、対する立憲民主党は148人であり、圧倒的に立憲民主党の方が多い。それにもかかわらず、公明党は自身の掲げる方針(5つの旗)をすべて受け入れるように立憲民主党の議員に要求した。公明党がこのように法外ともいえる強い要求を出せたのはまさに正義の政党だったからであろう。正義は少数派でもあっても臆せず自己の正しさを主張する。

そして決定的に異例だったのは、これを言論の自由市場論の政党である立憲民主党がやすやすと受け入れたことである。これは立憲民主党が言論の自由市場論をすて、公明党の正義の軍門に降ったと解釈できる。少なくともそう見られても仕方がない。立憲離脱者の拒否反応はここにあると考えられる。

すなわち、立憲民主党に正義の党になってほしくない、言論の自由市場論の党であってほしいという拒否反応である。内部で自由に議論が行われ、議員の信念と個性が見える政党であってほしい。誰に聞いても同じことを言うような政党になってほしくない。そのように思った人が離脱していったという解釈である。

この解釈が正しいか検証するにはアンケートでは難しく、直接インタビューを必要とし、筆者の守備範囲を超える。ただ傍証をだすことはできる。新党設立にあたって、立憲民主党の議員が、原発再稼働・辺野古・安保法制について意見を変えたことについて次の二つの評価を読んでもらい自分に当てはまるかどうか答えてもらった。

  1. 「立憲民主党の議員が中道に参加する際、原発再稼働・辺野古・安保法制について態度を変えたのは情けなかった」
  2. 「立憲民主党の議員の態度が変わったのは政策がより現実的になったということで望ましい変化である」

新党結成に伴い、態度変更したことを情けないと思うか、それとも現実的になり望ましいと思うかを聞いている。それぞれについて、あなたにあてはまるかどうかを、はい・いいえ、でこたえてもらった結果が図2-8である。

一番上のバーは前回選挙で立憲民主党へ投票した人(271人)である。2番目のバーはそのうち引き続いて中道改革連合に投票した人(115人)、3番目のバーは離脱して別の党に投票あるいは棄権した人(156人)である。一番下には比較の参考のために今回自民党に投票した人(467人)の結果を記した。

図2-8

これを見ると立憲民主党に投票していた人のなかで、原発再稼働・辺野古移設・安保法制についての態度変更を情けないと思っている人が5割(50.2%)に達する。この態度変化を現実的で望ましいと思っている人は2割(18.8%)程度にとどまり、否定的評価が大きい。

ここで注目してほしいのは。継続して中道改革連合に投票した人と離脱者に分けた場合である。中道改革連合に継続投票した人では情けないという評価は4割(40.9%)と低いが、離脱した人では情けないが6割に迫っている(57.1%)。新党結成に伴う態度変化を情けないと感じた人が離脱していると解釈できる。

しかし、注意すべきなのは離脱している人は立憲民主党支持層の中でも保守寄り、すなわち中道寄りで、原発再稼働・辺野古移設・安保法制を容認している人であることである。すなわち離脱者は、議員たちが自分たちと同じ意見に変えているのにそれを情けないと感じて離脱しているのである。

これは普通に考えればおかしなことである。長年、立憲民主党をリベラル政党と思い、原発再稼働・辺野古移設・安保法制に反対してきた人が、これらを容認する態度変更を情けないと感じているのならわかる。だが、そうはなっていない。逆である。自分たちと同じ意見に態度変更したにもかかわらず、それを情けないと感じて離脱している。これはなぜか。

この不思議な現象を説明する一つの解釈は、情けないのは議員たちが信念を捨てて正義に殉じた(ように見える)からだという理解である。

立憲民主党は言論の自由市場論の政党であり、個性あふれる論客が自己の信念を語る党であった。議員ごとに言うことが異なり、百家争鳴であることがよかった。それなのに、正義の政党に帰依することでそれを捨ててしまった。選挙に勝つために、言論の自由を捨てて、自己の信念すら捨てたように見えること、これに対して情けないと思ったという解釈である。中道寄りである離脱者ほど態度変更を情けなく感じているという不思議な結果は、このように考えると理解することができる。

選挙後に国民民主党の玉木代表のもとには落選した立憲民主党の議員から、そちらに移らせてくれないかとの打診がきたとされる。落選したから拾ってくれというのは情けないという声も聞かれるが、正義の党と言論の自由市場論の党という図式で考えると、移らせてくれという気持ちは理解できる。

正義の党では自由な言論活動ができない。中道改革連動が正義の党になるのなら自分たちの居場所はない。そのように感じる議員が出てきてもおかしくない。

立憲民主党再興のために

では立憲民主党(今は中道改革連動であるが)はどうすればよいだろうか?

まず、確認すべきことは、立憲民主党が政策を中道へシフトさせたのは正しい判断だということである。人々の意識はリベラルから保守方向に動いている。たとえば、国民民主党や維新の会は中道保守であるし、参政党のように自民党以上の保守まで現れた。彼らを保守勢力に入れると保守のボリュームは増えている。

本稿で使っている保守リベラル度(前稿の補論参照)で見ても保守への移行傾向は確認できる。図2-9は今回のサンプル1699人の保守リベラル度の平均値を2024年と2026年で比較したものである。図からわかるように0.068から0.121にわずかではあるが有意に保守度が上昇している。

図2-9

これをリベラルの衰退として嘆く人もいるが、政治の対立軸は相対的なものなので嘆く必要はない。リベラル勢力も少し右に寄ればよいだけのことである。

実際、高市自民は右に振れたので、前回自民党に投票した人のうち3割は自民党への投票をやめている。リベラル勢力は彼らを吸収すればよい。野田党首が中道へのシフトを決めたのは正しい判断であるし、中道リベラルの位置にいるのは公明党なので、公明党と組むのも正しい判断であろう。

ただ、致命的だったのは公明党と協力関係をとるのではなく、合同したことである。正義の党と言論の自由市場論の政党は両立しない。戦場で共闘するのは良いが、同居まですることはなかった。

同居の主導権を立憲民主党側がとればまだしも、同居の主導権は五つの旗をあげた公明党がとっており、公明党の正義が、立憲民主党の言論の自由市場論を抑えたように見える。正義に違和感を覚える人が離脱するのは自然である。

念のために述べておくと正義の政党が悪いわけではない。正義の政党は政策が一貫しており、不動点のように、あるいは羅針盤のように変わらぬ方針を示すという利点がある。共産党はこの不動の方針を誇ることがある。正義の政党にも役割があるのであり、その存在には意味がある。

しかし、言論の自由市場論とは両立しない。正義は一つの正しさしか認めないため、言論の自由とはどうしても衝突するのである。そして日本の戦後の政治史では言論の自由市場論型の政党の方が優勢である。かつて55年体制の時の社会党も内部に多くの派閥を抱えており、言論の自由市場的な政党であった。

日本の戦後の政治史で、正義の政党が多数派をしめたことは一度もない。立憲民主党が復活を望むのなら、もともとの言論の自由市場論的性格を取り戻すのが筋であろう。


編集部より:この記事は田中辰雄氏のnote 2026年2月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は田中辰雄氏のnoteをご覧ください。

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Sun, 22 Feb 2026 21:50:22 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:50:22 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html
https://agora-web.jp/archives/260222102015.html 中道の「生活者ファースト」はなぜ響かなかったのか? https://agora-web.jp/archives/260222102015.html

中道改革連合HPより

「生活者ファースト、くらしを真ん中へ!」

立憲民主党と公明党が急きょ結成した中道改革連合は、このスローガンを掲げて衆院選に臨み、167議席から49議席へと歴史的大敗を喫した。ポスターは晴れ渡る青空に白い文字。デザインとしては悪くない。だが、有権者の心には刺さらなかった。

なぜか。答えはシンプルだ。「生活者ファースト」には敵がいないからである。

政治スローガンにおける「○○ファースト」の構文には、暗黙のルールがある。それは「今まで○○が後回しにされてきた」という怒りの前提を含んでいることだ。ファーストと言うからには、これまでセカンド以下に置かれてきた存在がいなければならない。そして、後回しにしてきた「敵」が可視化されなければ、スローガンとして機能しない。

トランプの「アメリカ・ファースト」は、グローバリズムによってアメリカの労働者が割を食ってきたという怒りを代弁した。敵はグローバルエリートであり、中国であり、不法移民だった。明確な仮想敵がいたからこそ、「アメリカを再び第一に」というメッセージは熱狂を生んだ。

小池百合子の「都民ファーストの会」も同じ構造だった。敵は都議会のドン・内田茂であり、自民党都連の密室政治だった。「都民が後回しにされている」という物語があり、それを打破するヒロインとして小池知事が立った。結果的に都政で何を成し遂げたかはさておき、少なくとも選挙マーケティングとしては見事だった。

参政党の「日本人ファースト」はどうか。外国人への生活保護支給や、外国資本による土地取得、技能実習制度の問題――これらに不満を持つ層にとって、敵は明確だった。「日本人よりも外国人が優先されている」という物語が共有され、それを是正するというメッセージが特定の層に強く響いた。賛否はあるが、構文としては正しく機能している。

翻って「生活者ファースト」はどうだろう。生活者とは誰か。国民全員である。サラリーマンも経営者も、年金生活者も学生も、全員が「生活者」だ。では、これまで「生活者」を後回しにしてきたのは誰なのか。それが見えない。

「生活者」の反対語が存在しないのだ。「都民ファースト」の反対には都議会の闇があった。「アメリカ・ファースト」の反対にはグローバリズムがあった。「日本人ファースト」の反対には外国人優遇があった。「生活者ファースト」の反対は? 「非生活者」? そんな人間はいない。

政治においてスローガンが機能するためには、有権者の中に「そうだ、俺たちは後回しにされてきたんだ」という感情の着火点がなければならない。中道改革連合の「生活者ファースト」は、誰も傷つけない代わりに、誰の心にも火をつけなかった。

衆院選後の分析では、中道改革連合が各政策分野の重視度でトップに立てたのは「政治とカネの問題」だけだったとされる。物価対策でも、景気雇用でも、安全保障でも自民党に差をつけられていた。つまり「生活者ファースト」と言いながら、生活に直結する政策分野で有権者の信頼を獲得できなかったのだ。

スローガンと実態の乖離がここに如実に表れている。

さらに致命的だったのは、新党結成前の昨年12月の世論調査で、18〜29歳の立憲民主党支持率が0%だったという衝撃的な数字だ。新党になっても状況は変わらなかった。「生活者ファースト」と書いた看板をかけ替えたところで、中身が同じなら見向きもされない。若者が求めていたのは「誰をファーストにするか」ではなく、「何を変えるか」だった。

政治マーケティングの観点から言えば、効果的なスローガンには二つの要素が必要だ。第一に、明確な仮想敵。第二に、感情の着火点。「生活者ファースト」はこの二つをいずれも欠いていた。

野田佳彦、斉藤鉄夫という二人の共同代表が笑顔で遠くを見つめるポスター。そのコピーに「生活者ファースト」。上も下も右も左もなく、みんなで力を合わせるという理念。美しい。正しい。そして、絶望的につまらなかった。

立憲出身者は144人から21人へと激減し、安住淳共同幹事長をはじめ、小沢一郎氏、岡田克也氏、枝野幸男氏といった大物が相次いで議席を失った。だが、その入り口で「生活者ファースト」という響かない言葉を選んでしまったことが、この党の本質的な問題を象徴しているように思えてならない。

国民全員が生活者だからこそ、「生活者ファースト」は誰のためのスローガンでもなくなった。この残酷な真実を、49議席という数字が冷徹に突きつけている。

尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)

22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

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Sun, 22 Feb 2026 21:40:15 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:40:15 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html
https://agora-web.jp/archives/260222104135.html 山霧に守られた蒸溜所へ。宮城峡で感じた竹鶴政孝の夢 https://agora-web.jp/archives/260222104135.html

東北地方を旅しています。仙台空港に降り立った後、電車を乗り継いでやってきたのは仙台市の山間部にある作並駅。宮城県と山形県の間の山間部は温泉が多く、ここ作並もバスで少し行ったところに作並温泉の温泉街が広がります。

温泉が有名な作並ですが、鉄道ファンにとって有名なのはこの駅名標。某北の国のニュースで出てきそうな雰囲気を醸し出す、独特の世界観を持った駅名標です。

作並駅を出た先に、1台のマイクロバスが止まっています。今回はこのバスに乗って温泉ではないとある場所に向かいます。バスには海外から来た人を中心に多くの観光客が乗っており、補助席まで使って満員。この日は金曜日なんですが、大盛況です。

そんな満員のバスが向かったのは、ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所でした。以前、ニッカウヰスキーの余市蒸留所に行ったことがあったんですがそこで仙台にも蒸留所があることを知り、是非行ってみたいと思っていたのです。

293 マッサンの愛した街・余市でウィスキーを堪能する。|ミヤコカエデ(Miyako Kaede)
この夏は久しぶりに北海道を旅しました。 大学時代4年を過ごし、その後も何度か足を運んだ北海道ですが、まだ訪ねていない街は数多くあります。 その一つが小樽市の隣に位置する余市町。 今回余市を訪ねようと思ったのは、この町を通る函館本線が近い将来...

複数の蒸留所で製造されたウィスキーをブレンドして、より味わい深いウィスキーを作りたい。そう考えていたマッサンこと竹鶴政孝の夢を実現するため、息子の竹鶴威らが探し当てたのが仙台の奥にある広瀬川と新川(にっかわ)の合流点にある作並地区でした。

2つの川がぶつかるこの場所は1年を通じて霧が発生し、適度な湿度を保った空気が乾燥から樽を守ってくれる、ウィスキーの醸造にとって最適な場所だったのです。1969年以来50年以上にわたりこの地で余市とは異なった製法で国産ウィスキーを醸造し続けています。

受付を済ませると、ここで製造された「宮城峡」ウィスキーがお出迎え。製造過程などを紹介するパネルなどもビジターセンターに展示されています。

わたしは12:30からのツアーに参加して、蒸留所の中を案内していただきました。工場見学と試飲で70分のコースは無料で参加することができます。今年の東北は雪が多いので白銀の世界の蒸留所を見られるかと思ったのですが、このところ暖かい日が続いたので、雪はほとんど溶けていました。この方が歩きやすくていいですね。

工場は煉瓦造りで青空に映えます。奥の建物で発酵や蒸溜などが行われています。ウィスキーの原料となる水を始め、この蒸留所内で使われるすべての水は近くを流れる新川の水を使用しています。新川の水が濁ると蒸留所のすべての機能が停止するのですが、取水の入り口にあたる場所で金魚を飼っており、彼らに異常が発生したらすぐに取水が停止するルールになっているそうです。

ちなみに新川(にっかわ)とニッカは似ていますが、ニッカの社名は旧社名の大日本果汁から取ったものでまったくの偶然です。

蒸留所の真ん中を貫く道は、その先の鎌倉山が正面に見えるように設計されています。ちなみに鎌倉山、別名ゴリラ山と呼ばれています。ゴリラが横を向いている姿に見えるからだそうですが…見えますか?

蒸溜棟を案内されましたが、その先にニッカ名物のあのおじさんがいました。札幌・すすきのの交差点にもいるこのおじさんはKing of Blenderとして名を馳せたWilliam P. Lowrie卿をモデルとしたものです。

こちらがウィスキーを蒸溜するポットスティル。ここで水よりも低い温度で気化するアルコールを抽出していきます。ちなみに余市のポットスティルと異なり、下部が鏡餅のように丸くなっています。

宮城峡のウィスキーはここで蒸溜したアルコールを還流させて間接過熱を行うのが特徴です。これによってより上品で柔らかい余韻の残るウィスキーが生まれます。竹鶴は余市と宮城峡で個性の違うウィスキーを製造し、これをブレンドすることで単体では出せない複雑で奥行きのある完成度の高いウィスキーを製造を目指したのです。

工場見学の最後は樽詰めされたウィスキーが眠る場所に案内されます。

ウィスキーは樽の中で何年も眠ることで美しい琥珀色に色づいていきます。樽の中で少しずつ気化して樽から出ていくので、長く寝かすほど残るウィスキーは少なくなってしまいます。これを「天使のわけまえ」といいますが、長く眠らせたウィスキーがとても高価なのにはこういった理由があるのです。

さて、50分ほどの工場見学を終えたあとはいよいよ試飲タイム!

今回無料試飲で提供されたのはニッカ伝統のアップルワインと、一昨年販売を開始したニッカフロンティア、そして宮城峡蒸留所で製造される「宮城峡」の3種類でした。これだけ飲んだだけでも製造方法やブレンド方法が違うだけで味が全く違うことに奥の深さを感じさせてくれます。

おかわり(有料)で違うウィスキーも飲んでしまいました。この日は金曜日。みんながあくせく働いているさなかに飲む酒は一番うまいです。

ウィスキーをこよなく愛し、高い品質のウィスキーづくりに妥協を許さなかった竹鶴政孝。その妥協を許さない姿勢があったからこそ余市だけではなく、さらなる完成度の高いウィスキーの製造を目指して宮城峡蒸留所が造られました。竹鶴のウィスキーに注ぐ情熱を感じながら、仙台の奥座敷、作並の宮城峡蒸留所を訪ねてもらいたいと思います。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年2月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

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Sun, 22 Feb 2026 21:35:35 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:35:35 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260222103145.html 戦略的コミュニケーションとは何か --- 岡田 芳樹 https://agora-web.jp/archives/260222103145.html

tsingha25/iStock

「戦略的コミュニケーション」という言葉を聞くと、やや難しく感じられるかもしれない。しかし本質はきわめてシンプルである。

それは——目的を持って人の心を動かすコミュニケーションのことである。

単に情報を発信するのではなく、「誰に」「何を」「どのように」「いつ」伝えるかを計画的に設計し、相手の理解や行動を変えることを目的とする。国の政策、企業のブランド発信、そして個人のキャリア形成に至るまで、この「戦略的」な設計の有無によって成果は大きく変わるのである。

国家が重視する「戦略的な伝え方」

現代の安全保障は軍事だけでは語れない。情報戦・世論戦・心理戦、さらに認知戦が同時に展開される中で、「どう伝えるか」はすでに国家戦略の重要要素となっている。

例えば米国や英国では「Strategic Communication」を外交・防衛・公共政策の中核に据えている。国際社会での信頼獲得や自国の立場の理解を促進するため、メディア、SNS、文化、教育までも統合的に設計しているのである。

日本においても、防衛白書や外務省の広報戦略では「国際社会との認識共有」「国内理解の促進」などが重視されている。すなわち、情報を“制する”こと自体が安全保障の一部になっているのである。そしてこれはビジネスの世界でも同様である。次章でその点を検討する。

企業が求める「戦略的コミュニケーション力」

広報やマーケティングだけでなく、リーダーの発言、社内文化の伝達、顧客との関係構築すべてに関わるもの——それが戦略的コミュニケーションである。調査会社Walker Sandsの分析によれば、「戦略的にコミュニケーションを設計している企業」は、同業他社より最大3.5倍の成長率を示す場合があるという。

社員にメッセージが届かない。顧客に意図が誤解される。その多くは“伝え方”の設計不足に起因する。特に令和の時代は、SNSやAIが情報の仲介役となり、「何を言うか」よりも「どう伝わるか」が問われる。

企業が人を動かすためには、感情・データ・信頼の三つを組み合わせた「戦略的な物語づくり」が不可欠な時代である。

AI時代の戦略的コミュニケーション

AIが文章を生成し、画像を生み、感情を解析する時代となって久しい。私たちに求められているのは、「伝える力」をAIに委ねることではなく、AIを活用してより深く人に届く伝え方を設計する能力である。

AIの登場により情報量は爆発的に増加した。SNS投稿は毎秒数十万件、X(旧Twitter)では一日5億件以上の発信が行われている(Statista, 2024)。その中でメッセージを「見てもらう」「信じてもらう」「行動につなげる」ためには、単なる発信ではなく、意図的かつ構造的な戦略的コミュニケーションが必要となる。

AIは敵ではない。戦略を磨くための「鏡」である。自らの発信をAIで解析し、相手にどのように届いているかを確認する。それこそが令和的知性の一形態である。

キャリアに活かす「伝える力」

キャリアの成否を分けるのは能力そのものだけではない。どのようなキャリアを描き、そのためにどの能力をどこで取得するかという戦略的思考が重要である。これは就職前の学生にこそ伝えるべき点である。

そして、その能力をどう伝え、どう認識してもらうか——ここにキャリア形成が大きく関わる。研究者が専門性を社会に発信する。教育者が生徒に学ぶ意義を伝える。ビジネスパーソンが上司や顧客に信頼される説明を行う。これらすべては戦略的コミュニケーションの実践である。

AI時代には、「優れたスキルを持つ人」よりも「そのスキルの価値を伝えられる人」が評価される。すなわち、「伝える力」こそがキャリアのブースターとなるのである。

一般市民にこそ必要なスキル

かつて情報は専門家やメディアのみが扱うものであった。しかし令和の現在、誰もが発信者である。SNSで意見を述べること、地域活動で提案すること、子どもや同僚に何かを伝えること――そのすべてが戦略的コミュニケーションの一部である。

誤解を避け、共感を生み、対話を広げるために、私たち一人ひとりが「伝える力の責任者」となる時代である。この力を身につければ、社会の分断やフェイクニュースに流されることなく、自分の考えを自分の言葉で信頼をもって届けることが可能になる。

令和は「伝える知性」の時代

令和は、情報が溢れ、感情が揺れ、真実が曖昧になりやすい時代である。ポスト真実時代とは、真実より感情が優先されうる危険な時代を意味する。だからこそ、私たちは「何を信じ、どう伝えるか」を意識的に選ばなければならない。

戦略的コミュニケーションとは、単に上手に話すことでも、巧みに操作することでもない。相手を理解し、目的を持って誠実に伝える営みである。その積み重ねが信頼と行動を生み、社会をより良くしていく。

国家も企業も個人も「伝え方」が結果を左右する時代である。令和を生きる知性とは、まさに“戦略的に伝える力”なのである。

岡田 芳樹
民間シンクタンク研究員。1986年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了。政策シンクタンク、公立小学校教員、金融系シンクタンクを経て現職。主な研究テーマは「教育社会学」「感情社会学」「戦略(インテリジェンス/コミュニケーション)」。

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Sun, 22 Feb 2026 21:30:45 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:30:45 +0000 https://agora-web.jp/archives/260220232047.html https://agora-web.jp/archives/260221230636.html https://agora-web.jp/archives/260221000030.html https://agora-web.jp/archives/260220103722.html https://agora-web.jp/archives/260219230135.html
https://agora-web.jp/archives/260221211732.html 約40%のがんを防ぐことができる? https://agora-web.jp/archives/260221211732.html 2月号のNature Medicine誌に「Global and regional cancer burden attributable to modifiable risk factors to inform prevention」というタイトルの論文が報告されている。

がんは世界中で多くの人がかかる病気ですが、その一部は「私たちの生活習慣や環境を変える」ことで防げる可能性があることを紹介したものだ。がんは遺伝子の異常が積み重なって起こることが知られているが、遺伝子の異常を起こしやすくする生活習慣やがん化につながるウイルスや細菌の存在が明らかになっている。

それらの要因としては

  1. 生活習慣: タバコ、お酒、運動不足、太りすぎなど
  2. 環境: 排気ガスなどの大気汚染、紫外線の浴びすぎ、ウイルスなどの感染、仕事場での有害物質など13の職業性因子
  3. 感染症:9種類の感染因子。

論文では2022年に新しくがんと診断された約1,870万人のデータを分析し、これまでに知られている変えることのできる30種類の要因を回避すれば、全体の約38%=約710万人のがんが防げたはずのがんだと述べられている。

男性のがんの約45%(430万人)、女性のがんの約30%(270万人)が生活習慣などががんの発症に大きくかかわっているとのことだ。特に影響が大きかった「3大原因」は、タバコ、感染症(ウイルスなど)、酒である。

防げたはずのがんの約半分が、肺がん、胃がん、子宮頸がんの3種類のがんだ。タバコ・酒・ピロリ菌・ヒトパピローマウイルスが大きな要因である。だが、日本は、パピローマウイルスワクチンの後進国だ。他の分野でもそうだが、科学的な議論が、感情的な騒ぎに抑え込まれる。これに加担しているのが、メディアの報道である。若い女性の子宮頸がんによる死亡が減らなくても、心が痛まないのだろうか?

がんを防ぐためには、個人の努力だけでなく、国や地域が協力して「タバコを控える」「ワクチンで感染を防ぐ」「環境をきれいにする」といった活動を強めていくことが、世界中で最も重要な課題だ。そして、医薬・健康・栄養研究所の理事長として付け加えると、適度な運動も重要だ。

recep-bg/iStock


編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2025年2月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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Sun, 22 Feb 2026 21:20:32 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:20:32 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260222210936.html 中道・小川淳也代表、「実績作りに利用される」と「国民会議」の参加を保留 https://agora-web.jp/archives/260222210936.html 自民党が主導する「国民会議」をめぐり、野党第一勢力である中道改革連合の対応が波紋を広げている。消費税減税と給付付き税額控除という自らの公約と重なるテーマでありながら、参加を留保した小川淳也代表の姿勢に対し、与党のみならず世論からの批判も強まっている。

  • 自民党は20日、消費税減税と給付付き税額控除を超党派で議論するための「国民会議」創設に向け、中道改革連合に正式参加を要請した。
  • 小林鷹之政調会長が岡本三成政調会長に参加を求めたが、岡本氏は「幅広い野党参加が前提」として回答を保留した。
  • 自民党は給付付き税額控除に賛同する政党を中心に呼びかけており、国民民主党やチームみらいにも打診済みである。月内始動を目指していたが、野党側の足並みがそろわず日程は未定となっている。
  • 中道改革連合は衆院選公約で給付付き税額控除の導入と食料品の消費税恒久ゼロを掲げており、政策面では国民会議の議題と重なる。それにもかかわらず、「政権の実績作りに利用される」「頓挫すれば共同責任を負わされる」として慎重姿勢を崩していない。
  • 小川淳也代表は13日の会見で食品の恒久減税維持を強調しつつも、国民会議への参加を留保した。公約実現よりも政局的損得を優先しているとの批判が出ている。
  • 国民民主党の玉木雄一郎代表は幅広い参加を求める慎重姿勢を示し、チームみらいの安野貴博党首は前向きな考えを示した。一方、参政党は「呼ばないと言われた」と反発し、共産党は「国会で議論すべきだ」と国民会議そのものに否定的な立場を取っている。
  • 与野党の国対委員長会談でも野党側は国民会議のゼロベース見直しを求めたが、進展はなかった。財源問題も焦点であり、中道改革連合が提案する基金取り崩し案の実現性にも疑問が呈されている。
  • 中道改革連合の参加留保に対して、「公約を掲げながら実行しない」「政権批判を優先している」といった声が広がっている。

衆院選で掲げた政策が現実の交渉局面に入った途端、及び腰になる姿勢は有権者の不信を招いてしまった。小川代表が「国民会議」への参加を留保し続ける限り、「生活者本位」を掲げた公約の本気度が問われ続けることになる。中道は政策実現に向けた責任ある行動を示せるかどうかが、今後の存続の条件になる。

小川淳也新代表の就任記者会見 中道改革連合HPより

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Sun, 22 Feb 2026 21:15:29 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:15:29 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html
https://agora-web.jp/archives/260221233915.html そもそもインサイダー取引とは? みずほ証券にも強制調査が! https://agora-web.jp/archives/260221233915.html みずほ証券への強制調査のニュースを背景に、個人アクティビストの田端信太郎氏がインサイダー取引の法律上の定義や要件、そして株式市場における「情報の優位性」と「正当な努力」の境界線について独自の視点で解説します。

著名な実業家であり、経営者、マーケティングのエキスパートとして広く知られる田端信太郎氏のYouTubeチャンネル「田端大学 投資学部」。コツコツ積立だけでは満足できない!周囲を出し抜く!そんな株の醍醐味を味わいたい方へ。「田端信太郎の株道場」入会はこちらから。

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Sun, 22 Feb 2026 21:10:26 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:10:26 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222213539.html https://agora-web.jp/archives/260221211434.html https://agora-web.jp/archives/260222000434.html https://agora-web.jp/archives/260221000030.html https://agora-web.jp/archives/260220102720.html
https://agora-web.jp/archives/260222204724.html 日経新聞「中国系400アカウントが衆院選で反高市工作」は羊頭狗肉か? https://agora-web.jp/archives/260222204724.html 日本経済新聞が22日付朝刊で報じた、中国系とみられる約400アカウントによる「反高市工作」が議論を呼んでいる。日経はX上の投稿データを独自に分析し、衆院選期間中に高市早苗首相の政権批判を狙った組織的な情報拡散があったと指摘した。日本語投稿やAI生成画像を活用するなど手法の高度化が確認されたという。ただし、推定拡散規模は約200万件で、関連投稿全体の約4000分の1にとどまり、選挙結果そのものを左右したとは考えにくいとの見方も示しており、「見出しの印象とは異なる読後感があるコンテンツ」となっていることへの批判もある。

【参照リンク】衆議院選挙、中国系400アカウントが「反高市工作」 AIで巧妙に 日本経済新聞

  • 日経の分析によると、約400の中国系アカウントが連携し、高市首相や自民党に不利な投稿を集中的に拡散していた。
  • 工作の主な焦点は旧統一教会問題で、首相と教団の関係を印象づける内容を複数の日本語パターンで投稿していた。衆院解散報道後に投稿数が急増し、選挙期間中に集中していた点が特徴とされる。
  • アカウントの7割超が選挙直前に新設され、凍結されても新規アカウントが補充される動きがあった。AI生成画像も多数確認され、中国企業製AIの利用が疑われるケースもあった。
  • 生活苦や沖縄基地問題、世代・性別対立など社会の分断を刺激するテーマが目立ち、既存の対立軸を増幅する認知戦の手法と指摘されている。
  • 一方で、推定拡散規模は約200万件で、関連投稿全体の約4000分の1にとどまり、選挙結果そのものを左右したとは考えにくいとの見方が有力だということも指摘しており、たしかに「見出しの印象とは異なる読後感があるコンテンツ」となっている。
  • この報道を受け、高市支持層や保守層を中心に、中国への強い反応が広がった。「やはり中国の工作だった」「奇襲解散が奏功した」とする投稿が拡散する一方、「実際はさらに大規模だったのではないか」との憶測も広がっている。
  • 他方で、「日経自身の今までの選挙報道姿勢はどうだったのか」とする皮肉や、「国内の野党などによるネガティブキャンペーンとの線引きは曖昧だ」といった指摘もある。リベラル寄りのユーザーからは、外国勢力の脅威を強調することでSNS規制が強化されることへの懸念も示されている。
  • 政府内ではインテリジェンス機能の強化や法整備の必要性が議論されており、産官連携によるモニタリング体制などの早急な整備を求める声も上がっている。

日経の報道は、「見出しの印象とは異なる読後感があるコンテンツ」だったということを除けば、外国勢力によるとみられる情報工作の実態と手法の進化を具体的なデータで示した点で大きな意味を持つ。同時に、その影響が限定的だった可能性や、国内政治との関係性をどう評価するかをめぐって議論も広がっている。AI時代の認知戦にどう向き合うのか。言論の自由を守りつつ民主主義を防衛する制度設計が、改めて問われている。

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Sun, 22 Feb 2026 21:09:11 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:09:11 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260222210936.html https://agora-web.jp/archives/260221230636.html https://agora-web.jp/archives/260221232010.html
https://agora-web.jp/archives/260220232047.html 国内独り勝ちの三菱UFJアセットマネジメントがやるべきこと https://agora-web.jp/archives/260220232047.html 日本経済新聞電子版によれば、2025年の国内公募のETFを除く追加型株式投資信託の運用会社別年間資金流入額を算出したところ三菱UFJアセットマネジメントが5兆6648億円とぶっちぎりの1位となりました(図表も同紙から)。

これは言うまでもなく、低コストのインデックスファンドのeMAXIS Slimシリーズが大量の資金を集めたからです。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は年間で2兆4535億円、米国株式(S&P500)は1兆9428億円の資金が流入し、年間資金流入額で1位と2位になっています。この2本だけで4兆円を超えています。

インデックスファンドはファンドサイズが大きくなると運用成績が低下するアクティブファンドとは逆に規模の経済が働く金融商品です。

残高が大きくなると運用が安定し、実績が評価される。そうなると、より資金が集中することになり、ますます残高が大きくなっていきます。また、運用資産額が大きければ、年間の管理コストである信託報酬を引き下げる競争力が強まります。

もはや、他の国内投資信託運用会社がインデックスファンドで残高を逆転する事は三菱UFJアセットマネジメントに不祥事でもない限り極めて難しいといえます。

同社がやるべき事はさらにインデックスファンドシリーズの残高を拡大し、海外の運用会社に対抗できる規模にしていくことです。

そのためにはまずアクティブファンドの設定・運用から撤退し、インデックスファンド専業のアセットマネジメント会社として効率性を高めることが大切だと思います。

なぜなら三菱UFJアセットマネジメントのアクティブファンド事業には競争優位性が感じられないからです。個別企業の調査を行うアナリストを削減し、インデックスファンドにフォーカスしファンド1本あたりの規模を大きくしていくことで、国内他社に圧倒的な差を付けることが可能になります。

規模が確保できないアセットマネジメント会社はコスト競争についていけずインデックスファンドビジネスから撤退していくことになるでしょう。

そして、もう1つやるべき事はファンド名の変更だと思います。どのような経緯で名付けられたかは分かりませんが「イーマキシス・スリム」という早口言葉のような覚えにくい名称は認知度拡大していく中ではマイナスです。

早いタイミングで親しみやすく発音しやすいファンドシリーズ名に変更して、これからさらに広がる個人投資家層にアピールしていくべきでしょう。

三菱UFJアセットマネジメントの競争相手はもはや国内のアセットマネジメント会社ではなく、アメリカのバンガード、ブラックロック、フィデリティといった巨大資産運用会社です。

日本人の個人金融資産の効率的な運用機会を提供する金融機関として世界を見据えて規模の拡大にアクセルを踏んで欲しいと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年2月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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Sun, 22 Feb 2026 21:00:47 +0000 Sun, 22 Feb 2026 21:00:47 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260216082353.html 今週のおすすめ記事(2月16日〜2月22日) https://agora-web.jp/archives/260216082353.html アゴラでは日々多くの記事を配信しており、忙しい方にはすべてを追うのは難しいかもしれません。そこで、今週の特に話題となった記事や、注目された記事を厳選してご紹介します。

政治や社会保障を中心に、国際情勢やビジネス、文化に至るまで多岐にわたる内容を網羅。各記事のハイライトを通じて、最新のトピックを一緒に深掘りしましょう!

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政治・経済・社会保障

代表就任直後の会見が抽象的で結論が見えないとしてSNSで批判が拡散しました。理念先行で具体策が乏しい印象が支持回復を妨げていると指摘します。言葉の分かりやすさと政策提示の重要性が改めて問われていると論じています。

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代表就任直後に党内人事を強行しようとしたものの、事前調整不足で反発を招き頓挫しました。指導力を示す狙いが逆に求心力低下を招いたと指摘します。党内基盤の弱さと運営能力の課題が早くも露呈したと論じています。

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高齢者医療の窓口負担引き上げは長年タブーでしたが、選挙で支持を得たことで議論が現実味を帯びてきました。世代間負担の見直しを求める声が広がり、社会保障改革の転換点になる可能性があります。シルバー民主主義の変化が始まったのではないかと論じています。

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日本の政治において、触れた瞬間に爆発する「核のボタン」がいくつか存在します。その典型例が「高齢者の窓口負担3割化」です。Murasakiそれでも7割引で医療を受けられるのに、年寄りの文句がうるせぇんだよな。クソニートくんなんか想像できちゃう...

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調査データから、高市自民の勝利は岩盤保守層の回帰に加え、若年層や女性など従来棄権層の新規動員が決め手だったと分析します。首相個人への高い信頼感が支持拡大を支え、中道勢力は離脱票を十分に取り込めませんでした。自民圧勝は支持構成の変化によるものと論じています。

2026年衆議院選顛末① 高市自民党の勝利(田中 辰雄)

2026年衆議院選顛末① 高市自民党の勝利
選挙結果の概要と結果2026年2月8日の衆議院選挙では3つの注目すべき事件が起きた。一つは自民党の歴史的勝利、二つ目は中道改革連合の壊滅的な敗北、そしてチームみらいの予想外の台頭である。本稿の目的はその理由をさぐることにある。そのために前回...

消費税減税を巡る超党派の「国民会議」に参政党の参加が認められず、協議の包摂性に疑問が出ています。与党は給付付き税額控除を前提条件とし、段階的廃止を掲げる参政党と溝が残りました。議論の枠組み自体が政治対立の焦点になっています。

参政党が「国民会議」なのに参加を断られてしまう(アゴラ編集部)

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消費税減税をめぐり政府が設ける超党派の「国民会議」を巡って、参加条件や議論の前提をめぐる対立が表面化した。参政党は参加を拒まれたと主張し、与党側の姿勢に批判が出ている一方、政策の違いによる当然の判断との擁護もあり、対立が政治的な思惑を帯びて...

衆院選候補と関係者が運動員へ現金を支払った疑いで逮捕されました。SNSマーケ会社へ運動を丸投げし、公選法の理解不足が背景とみられます。急な公認による人手不足も重なり、政党の候補者指導や選挙運動の管理体制が問われています。

国民民主候補が買収容疑で逮捕はまたもマーケティング会社の素人判断が原因か(アゴラ編集部)

国民民主候補が買収容疑で逮捕はまたもマーケティング会社の素人判断が原因か
2026年衆院選の東京7区で落選した国民民主党元候補の入江伸子容疑者ら3人が、選挙運動員に現金を渡した買収容疑で逮捕された。急な公認による人手不足が背景とみられ、選挙の公正さが改めて問われている。衆院選に東京7区で我が党から立候補した入江伸...

理論上は食品価格が約7%下がりますが、内税慣行で実際の値下げは3〜4%程度にとどまる可能性があります。財源を国債に頼れば円安や光熱費上昇で家計全体はむしろ悪化する恐れもあり、減税効果は限定的だと分析しています。

食品の消費税が0になると生活はどう変わるか(永江 一石)

食品の消費税が0になると生活はどう変わるか
まさか本気とは思わなかった食品の消費税をゼロ法案が上がるそうです。みらい以外は賛成するんでしょうね。財源はないのでこの法案が通ったら年間5兆円の借金(赤字国債)が積み上がっていくはずです。国債は利息を払わなくてはいけません。仮に10年国債な...

国際・エネルギー

大規模抗議と弾圧で政権の不安定化が進む中、核交渉と軍事圧力が同時に高まっています。仮に現体制が崩壊しても有力な受け皿がなく、国家が混乱に陥る恐れがあると指摘します。核問題と政変が連動する中東情勢の不透明さを論じています。

抗議デモ後のイランの近未来と核問題:ハメネイ政権崩壊後のカオス(長谷川 良)

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17日から2日間の日程でスイスのジュネーブで米国、イラン間の高官協議(間接協議)が再開する。両国間では今月6日、オマーンの首都マスカットで協議が行われたばかりだ。2回目となる今回の協議には、イランからアッバス・アラクチ外相、米国はスティーブ...

スウェーデンは学力低下や読解力悪化を受け、デジタル中心教育を見直し紙の教科書へ回帰し始めました。画面学習の集中力低下や理解度の問題が指摘され、バランス重視へ転換しています。教育のデジタル化は万能ではないと示す象徴的な政策転換だと論じています。

IT先進国スウェーデンがタブレット教育から「紙の教科書」へ回帰(アゴラ編集部)

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スウェーデンが進めてきたデジタル教育政策が大きく転換した。IT先進国として「1人1台端末」を早期に実現した同国が、紙の教科書中心へと舵を切ったことは、教育分野におけるデジタル化の是非を問い直す象徴的な出来事として世界的に注目されている。単な...

オバマ期の温暖化「危険性認定」を撤回し、排出規制やEV移行圧力を見直す大規模緩和を実施しました。エネルギー価格と産業競争力を優先する政策転換で、脱炭素前提の国際秩序にも影響します。日本のGX戦略の前提も再検討を迫られると論じています。

トランプ政権による「史上最大級の規制緩和」:EPA改革の意味するもの(室中 善博)

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2月12日、ドナルド・トランプ大統領とリー・ゼルディンEPA長官は、「米国史上最大の規制緩和」を正式に発表しました。President Trump and Administrator Zeldin Deliver Single Larges...

米最高裁は国家緊急事態を根拠とした広範な関税は大統領権限を超え立法権侵害だと判断しました。輸入業者への返金や物価圧力の緩和が見込まれる一方、政権は別手段で関税継続を模索しています。通商政策の主導権を巡る政治と司法の対立が続く見通しです。

米最高裁がトランプ関税に違憲判断(アゴラ編集部)

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連邦最高裁判所は、トランプ大統領が国家緊急事態を根拠に広範な関税を発動した措置について、憲法上の権限分配に反すると判断した。トランプ政権の通商政策の根幹を揺るがす判決に、経済政策の柱に大きな修正を迫るものとなった。 20日、米連邦最高裁は6...

ビジネス・IT・メディア

病院がサイバー攻撃を受け約1万人分の個人情報流出が判明し、約152億円の身代金を要求されました。VPNの脆弱性やネットワーク分離不足など管理体制の問題が浮上しています。被害規模は公表以上の可能性もあり、医療機関全体のセキュリティ課題を示した事件だと論じています。

武蔵小杉病院サイバー攻撃:152億円が示す見えない被害(尾藤 克之)

武蔵小杉病院サイバー攻撃:152億円が示す見えない被害
2月13日、日本医科大学武蔵小杉病院がサイバー攻撃の被害を公表した。患者約1万人分の個人情報が流出し、攻撃者から1億ドル(約152億円)の身代金を要求されたという。病院側は「毅然とした態度で臨む」として支払いを拒否し、神奈川県警に被害届を提...

来店減少は単なる値上げではなく、ドラッグストアやスーパーとの価格差拡大、消費者の節約志向、購買行動の変化が重なった結果と指摘します。利便性だけでは選ばれにくくなり、コンビニは役割の再定義を迫られています。価格以外の価値を示せるかが鍵だと論じています。

コンビニ離れの原因は「値上げ」ではない(黒坂 岳央)

コンビニ離れの原因は「値上げ」ではない
黒坂岳央です。「高すぎてもうコンビニには行けない!」最近、こうした意見がニュースやSNSで目立つ。主な原因としては、値札上の価格上昇、シュリンクフレーションといった「商品値上げ」とされる。本当だろうか?よく見ればコンビニの売上自体は伸びてい...

電通の過去最大級赤字と配当停止により、配当収入に依存してきた通信社など報道機関の経営にも影響が及び始めました。広告とメディアの相互依存構造が露呈し、リストラや事業見直しを迫られる状況です。広告産業の変化が報道のあり方自体を揺さぶっていると指摘しています。

電通が今期も巨額赤字で時事通信も「支持率下げてやる」どころでなくなる(アゴラ編集部)

電通が今期も巨額赤字で時事通信も「支持率下げてやる」どころでなくなる
電通グループが過去最大規模の赤字に陥り、トップ交代と再建策を同時に打ち出す異例の局面に入った。海外買収戦略の後遺症が一気に表面化し、国内好調との対比が鮮明になっている。さらに配当ゼロの影響は広告業界にとどまらず、電通株の配当収入を経営の支え...

選挙中に拡散したハッシュタグを東京新聞が成果と評価したことに疑問を呈します。実際の選挙結果との乖離を無視した解釈は、読者の認識を歪めかねないと批判します。運動の自己評価と現実の民意の差を検証すべきだと指摘しています。

東京新聞が「#ママ戦争止めてくるわ」を大成功と総括する歴史修正主義(アゴラ編集部)

東京新聞が「#ママ戦争止めてくるわ」を大成功と総括する歴史修正主義
2026年衆院選の最終盤、SNS上で急拡散した「#ママ戦争止めてくるわ」をめぐり、選挙後のメディアの報道と世論の解釈の乖離が赤裸々になった。挙終盤で中道が取り上げた「#ママ戦争止めてくるわ」という現状を無視した主張が主要な敗因のひとつとさえ...

リモートワークを利用し、勤務しているふりをして実際は休む「静かな休暇」が拡散しています。成果が見えにくい職種や時間給型の働き方が背景にあり、企業にとっては賃金詐欺に近い行為だと指摘します。新しい働き方ではなく従来のサボりの形を変えただけだと論じています。

静かな退職の次は静かな休暇…プロ化するサボりの手口(黒坂 岳央)

静かな退職の次は静かな休暇…プロ化するサボりの手口
黒坂岳央です。海外から輸入された「静かな退職」。なんとその次が「静かな休暇」というものがあるらしい。米国で話題になっていると聞けば、いかにも時代の最先端の概念に思えるが、その実態は驚くほどチープである。静かな休暇とは、要するに「リモートワー...

日本の住宅高騰は資材費や人手不足に加え、短期売買の投機需要が押し上げ要因だと指摘します。一方で海外では人口流入減で価格が下落しており、日本も例外ではないと分析します。近い将来は上昇が鎮静化する可能性が高いと論じています。

留まるところを知らない不動産価格の上昇、今後どうなるだろう?(岡本 裕明)

留まるところを知らない不動産価格の上昇、今後どうなるだろう?
留まるところを知らない不動産価格の上昇。日本では今、それが顕著になっていますが、私が住むバンクーバーは1986年からずっと右肩上がりが続いたもののコロナ期の2022年頃をピークに下落傾向にあります。多分、カナダ全体の不動産価格はしばらく上が...

科学・文化・社会・一般

左派勢力の退潮と新興政党の躍進により、支持者の期待と結果の乖離が拡大しました。その認知的不協和を埋める形で不正選挙説が広がったと分析します。被害意識や反体制的物語、ポピュリズムの限界が重なり、現実より陰謀論へ傾いたと論じています。

れいわ新選組支持層は衆院選について、なぜ不正選挙だという陰謀論にはまったのか(島田 裕巳)

れいわ新選組支持層は衆院選について、なぜ不正選挙だという陰謀論にはまったのか
序論:ポスト・真実時代の日本政治と周辺化された民意2026年の衆議院議員総選挙は、日本のリベラル・ポピュリズム勢力にとって極めて厳しい試練の場となった。長年続く経済停滞と既存政治への不信感は依然として強いものの、今回の選挙では強力な保守・政...

SNSで募集される闇バイトによる強盗が増え、一般住宅も標的になっています。防犯意識の低さや情報公開が狙われる要因となり、個人の対策が不可欠です。地域連携や設備強化など、身近な危機として備える必要があると警鐘を鳴らしています。

もう他人事じゃない! 闇バイト強盗と「狙われる家」(尾藤 克之)

もう他人事じゃない! 闇バイト強盗と「狙われる家」
正直、最初は「闇バイト」という言葉を聞いたとき、ピンとこなかった。バイトに闇も何もないだろう、と。でも中身を知って背筋が凍った。これ、強盗の実行犯を募集しているのだ。SNSで。しかも応募しているのが、ごく普通の若者だという。「あなたの家は狙...

実質実効為替レートの低下で円の価値が歴史的に弱まり、日本の生活水準が目減りしたと指摘します。背景には海外直接投資の拡大による産業空洞化があり、円安やバラマキ政策では成長率は高まりません。構造的要因を直視すべきだと論じています。

日本人はなぜこんなに貧しくなったのか(池田 信夫)

日本人はなぜこんなに貧しくなったのか
インフレ・円安・バラマキ・国富流出 (日経プレミアシリーズ)佐々木融日経BP★★★★☆高市政権は総選挙で圧勝し、最近ではまれに見る支持率だが、その実績は何もない。国民は「これから何かやってくれそうだ」という期待で自民党に投票したのだろうが、...

肩書や流行に乗った未来予測で権威を装う学者像を、三島由紀夫『青の時代』になぞらえ批判します。コロナ禍でも行動を伴わなかった言説の空虚さが露呈し、人文主義の名を借りた自己演出が炎上を招いたと分析します。真の人文とは実践と責任を伴うものだと論じています。

人文学者が “詐欺師” になるとき:令和人文主義という『青の時代』(與那覇 潤)

人文学者が "詐欺師" になるとき:令和人文主義という『青の時代』
国家さえなければ人は自由に生きられるとするアナーキズム(無政府主義)の青写真を掲げ、目下の国家体制を全否定するといった論調も、2010年代の後半から流行してきました。しかしそうした識者が、「国家」による個人の生への統制がかつてないほど強まっ...

JAL便利用でも空港ラウンジは提携関係により大韓航空ラウンジを使うケースを紹介します。航空アライアンスや空港設備の都合でサービス提供会社が異なる仕組みを解説し、航空業界の共同運用の実態を分かりやすく説明しています。利用者視点の意外な体験談です。

JALでバリ島に行くのにラウンジは大韓航空という不思議(内藤 忍)

JALでバリ島に行くのにラウンジは大韓航空という不思議
インドネシアのバリ島に不動産視察で出かけています。バリ島に行くのは30年ぶりくらいですが、フライトは前回と同じガルーダインドネシア航空です。ガルーダインドネシア航空のフライトはJALのサイトから予約することができます。今回利用するフライトも...

かつて富裕国だったアルゼンチンは、財政規律を失い中央銀行に赤字穴埋めを依存したことで慢性インフレと危機を繰り返しました。制度変更では問題は解決せず、持続可能な財政運営こそ通貨と経済安定の基盤だと歴史から教訓を導いています。

繁栄からの転落と財政規律の喪失:アルゼンチン100年の軌跡と「財政従属」の教訓(小黒 一正)

繁栄からの転落と財政規律の喪失:アルゼンチン100年の軌跡と「財政従属」の教訓
かつての富裕国が問いかけるもの20世紀初頭、アルゼンチンは「南米のパリ」と称され、世界有数の富裕国として繁栄を謳歌していた。しかし、その後の100年は、慢性的なインフレ、通貨危機、そしてデフォルトの連鎖であった。なぜ、これほどの転落が生じた...

山形鉄道沿線に残る木造駅舎を巡り、地域の歴史や風景を味わう旅を紹介しています。文化財指定の建物や地元の温かい雰囲気が魅力で、鉄道が地域文化を支えてきた役割も実感できます。観光だけでなく保存の意義を考えさせる紀行です。

登録有形文化財の駅舎を訪ねて:山形鉄道でめぐる木造駅舎の旅(ミヤコ カエデ)

登録有形文化財の駅舎を訪ねて:山形鉄道でめぐる木造駅舎の旅
2月13日から15日まで、山形県を旅しました。雪の多い今年ですが、旅した3日間は暖かく、比較的天気に恵まれました。月山などを含む朝日山地の山々も綺麗に見えます。山の写真を撮っていたら、1両の列車が通り過ぎていきました。こちらが今回のブログの...

ユーゴ内戦を題材に、戦争は突然ではなく分断の積み重ねから始まると論じます。善悪の単純化や陣営選択の圧力が平和の語りを戦いへ変えてしまうと指摘します。他者との見え方の違いに寛容であることこそ、戦争を防ぐ人文的態度だと説いています。

戦争という「雨が降る前に」、ぼくたちができること。(與那覇 潤)

戦争という「雨が降る前に」、ぼくたちができること。
社会主義を掲げて多民族を統合してきた連邦が解体し、1991年から2001年まで続いたユーゴスラヴィア内戦は、冷戦終焉にともなう最大の悲劇と呼ばれた。東欧とはいえヨーロッパに属する国で、白人どうしが殺しあう姿は世界に衝撃を与え、ちょうどいまの...
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Sat, 14 May 2016 08:38:59 +0000 Sat, 14 May 2016 08:38:59 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260223005817.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html
https://agora-web.jp/archives/260220232000.html 思慮不足:マニュアルと組織で縛られた日本人 https://agora-web.jp/archives/260220232000.html ある報道に30代のパワーカップルが1億2千万円のタワマンを頭金なしで購入したとありました。私の即座の疑問はこの2人はどういう生活設計をしているのだろう、という点です。ローン返済は当然、ダブルインカムであることで返済額が算出されます。では子供ができた場合、奥さんはその後も休みもせず、同じペースで働く前提だとすれば子供の面倒は誰が見るのでしょうか?

mapo/iStock

よくあるのが子供は作らず2人で稼いで、せっせとローン返済をするパタン。しかし、30代で50年近いローンを組めば完済は80歳近く。それはあり得ないし、子供がいなければ二世代ローンにもなりません。「最後まで住むつもりはない」という方が多いのも知っていますが、思った金額で売れるのでしょうか?つまり売ったらローン債務だけが残ったというケースは私はバブルの頃にたくさん見てきているのです。更に離婚するリスクも数割あることを計算すべきです。

当地に来るワーキングホリディの方々にみられる典型パタンがあります。会社で5-6年すごして社会人経験は十分にあります。ですが、彼ら彼女らに考える能力が欠落しているのです。多分、日本で勤務していた時はマニュアルと組織と上司やAIの目で縛られていたのでしょう。自分のやるべき仕事は何も考えなくても流れに沿うように行います。「考えるより慣れろ」。この社会構造が生み出した弱さは否定出来ないと思います。なので新しい環境になると何をどうしてよいか全くわからない、挙句の果てにあまりのできなさに不甲斐なくなるのか、三日坊主、つまり3日後に「辞めさせていただきます」。

残念ながらそんなこともあり、諸外国との様々な比較では日本はずるずるランクを落とし続けています。ただ、諸外国もクオリティ面では下がっているので皆で下がってきていると言ってよいでしょう。

それを補っているのがテクノロジーで、AIの普及は恐ろしいスピードで進みます。昨今言われているのが「次の衰退産業はソフトウェア企業」だろうされています。脅威はアンソロピックだけではないと思います。今後プラグイン型のAIがどんどん出てくれば世の中の絵図は完全に変わります。もう少し先かと思っていましたが、どうもあと数年で劇的転換点が来ると思います。その時、働く人はAIなしに仕事ができなくなるのです。

人間は何を生きがいにするのか、ただ、食べて、寝て、遊んで暮らすのでしょうか?FIREされた方の一部は現役復帰をしているケースもあります。理由は医学の進歩で元気で長生きできてしまうのです。今はゴルフが楽しくても仲間がいるからこそ楽しいもの。旅行やハイキングに一人で行くのは寂しいですよね。結局、人は会社や趣味の集まりなど組織に所属して人間同士の付き合いをすることで生きがいを感じるものだと思います。

ですが、今後、AIやテクノロジーに頼った人々は人とつるむことはできなくなるとみています。「組織?うざいし」「別に家族とスマホがあれば問題ないし…」という社会です。組織に入るにはギブ アンド テイクなのですが、ギブができないのでしょう。自己中心型の社会に変貌しているので貰うことだけが主眼になってきています。

どうすればよいのでしょうか?ボケ防止に脳トレをやる方が多いのと同様、元気な人は自分の頭で考える、そして考えるためには頭を磨き続ける、これしかないと思うのです。頭皮をシャンプーするのではなく、脳みそを揉み続けるのです。

幸い、このブログをお読みの方は長くお付き合いさせていただいている方が多いと理解しております。またコメント欄も真摯なものが多いのですが、私はこれを頭の体操だと思って読んでいただければと思うのです。幸いにして私は海外で暮らしているのでモノの見方が日本の方とは違うと思います。先日もある本に「海外に長いと考え方がドライになる」とありましたが、その通りです。カナダ人の影響を受けたこともあり、自分で論理構成を考えるようになるのです。どうしたらよいのだろう、なぜこうなのだろう、どこで失敗したのだろう…。私は人に頼らず、自分で問題解決を試みるタイプなので大概、何らかの失敗があるのです。それを奇貨として自分の年輪を重ねるのです。

思慮には無限の深さがあります。思慮は経験に基づき、体得することでより強く影響を受けるものです。しかし、お仕着せ、出来合いの「アミューズメント」に慣れ親しんでしまえば、ある日突然、何もない山に放り出されたとき、呆然とするかもしれません。「俺、何したらいいんだよ!」と。カナダにいると人造のアミューズメントは少ないので人々は生み出すのです。数多くの大小のイベント、そしてそれに参加したり主催者をボランティアで手伝ったりします。とても人間臭い一方、日本に行くと時として人間関係が希薄であれっと思ってしまうのです。

日本をよくしよう、と思う我々が挑むのはAIに飲み込まれない人間力を養うことです。そのためにも我々は考えることを止めてはいけないです。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年2月22日の記事より転載させていただきました。

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Sun, 22 Feb 2026 03:00:00 +0000 Sun, 22 Feb 2026 03:00:00 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260220232021.html エネルギー危機に陥ったハンガリー https://agora-web.jp/archives/260220232021.html ハンガリーのオルバン政権はウクライナに対し欧州連合(EU)が昨年12月の首脳会談で決定した今後2年間のウクライナへの融資900億ユーロをストップすると脅迫している。親ロシアのオルバン首相がプーチン大統領の意向を受けてウクライナに嫌がらせをしているのではない。ロシアからの原油輸送がウクライナ側のストップでできなくなったことへの報復だ。

電力や天然ガスの供給停止の可能性を示唆するハンガリー政府のグヤ―シュ首相府長官、Wikipediaより

ハンガリーやスロバキアは依然、ロシアから安価の原油、天然ガスのエネルギーをウクライナのドルジバ・パイプライン経由で輸入してきたが、そのパイプラインが戦争の被害で損傷。原油輸送が今年1月27日からストップになっている。ハンガリー側はウクライナにパイプラインの迅速な修理を要請してきたが、これまでウクライナ側はハンガリーの要望を無視してきた。

ハンガリーのシーヤールトー外務貿易相は「ウクライナはEUのブリュッセルと連携してパイプラインの修復を遅らせている」と指摘する一方、緊急策としてアドリア海パイプライン経由で獲得するためにクロアチア政府と交渉中という。

EUは2027年までにロシアからの化石燃料輸入を停止することを決定している。ロシアからのエネルギーに依存してきたハンガリーにとって安全なエネルギー供給確保は死活問題だ。一方、ウクライナの視点から見ると、ハンガリーが依然、ロシアからガスと石油を購入していることは、ロシア側に侵略戦争の資金源を与えていることになるわけだ。

ハンガリー側はウクライナ側の態度に激怒。シーヤールトー外務貿易相は「ドルジバ・パイプライン経由でハンガリーへの原油輸送が再開されるまで、EUによるウクライナへの900億ユーロの融資を阻止する」とXで述べている。

ハンガリーでは4月12日に国民議会選挙が実施されるが、16年間政権を維持してきたオルバン首相の与党「フィデス」が野党の親EU派のティサ(TISZA)の躍進で苦戦を強いられている。このような時にロシア産の原油が途絶え、燃料価格が吊り上げられるなら大変だ。だから、「ウクライナは我が国の野党と共謀してパイプラインの修復を遅らせている」といったハンガリー側の批判となるわけだ。

ハンガリー首相府のゲルゲイ・グヤーシュ長官は19日、「ウクライナの政治指導部がハンガリーとスロバキアに損害を与える狙いがあるのは明らかだ」と指摘し、政府が3か月以上分の戦略的原油埋蔵量を解放する一方、ハンガリーの拠点を置く国際的な石油・ガス会社MOLはクロアチア経由で輸送するためにロシア産石油50万トンも発注したという。同長官はまた、「ウクライナ側のパイプラインを通じた石油輸送が再開しなければ、電力や天然ガスの供給停止の可能性も検討せざるを得ない」という。

EUは既に、ウクライナに2年間で最大900億ユーロを供与することで合意した。欧州議会も承認済みだ。ただし、最初の資金拠出には、加盟国理事会の承認が必要となる。

ちなみに、ウクライナへの900億ユーロの融資は、ウクライナが2026年から2027年にかけて直面する深刻な資金不足を回避するための巨大な経済・軍事支援パッケージだ。 公務員の給与や年金支払いなどの国家運営資金と、武器調達などの軍事支援(約600億ユーロ)の両面を支える計画だ。

EU側はこの決定を全会一致で通すため、ウクライナ支援に批判的なハンガリー、スロバキア、チェコに対しては、この融資に伴うEU予算の保証義務から除外される「オプトアウト(適用除外)」を認めた。しかし、ハンガリーがエネルギー問題を理由にこの融資の実行を再びブロックする構えを見せてきたのだ。

ハンガリー政府は2月20日のEU大使級会議において、ウクライナによるロシア産石油の輸送停止(ドルジバ・パイプライン問題)への報復として、この最終的な承認プロセスをブロックした。この融資が遅れると、ウクライナは2026年4月にも深刻な予算不足に陥るリスクがあり、EUは4月のウクライナの資金枯渇を防ぐため、ハンガリーとの妥協点を探る必要に迫られてきた。

参考までに、ハンガリーとウクライナ両国関係はウクライナ戦争前から険悪だった。両国の対立は、ウクライナ西部のザカルパッチャ地方に住む約15万人のハンガリー系少数民族をめぐる権利問題に根ざしている。 ウクライナが2017年、公の場でのウクライナ語使用を推進する「教育法」や「言語法」を採択したことに対し、ハンガリーは「母国語で学ぶ権利が侵害されている」と猛烈に反発した。これを理由に、ハンガリーは2017年からウクライナの北大西洋条約機構(NATO)協力やEU加盟交渉を長年ブロックし続けてきた。

ロシアのウクライナ戦争の勃発後、両国関係はさらに険悪化してきた。ハンガリーのオルバーン政権が他のEU諸国とは異なり、親ロシア的な姿勢をとったことで、関係は決定的に悪化した。ハンガリーはEU・NATO加盟国でありながら、ウクライナへの武器供与を拒否し、自国領土の武器通過も認めていない。オルバーン首相は「ウクライナは勝てない」と主張し、EUによる巨額の軍事・経済支援や対ロシア制裁にたびたび反対してきた。そして新たにエネルギー問題が浮上してきたわけだ。

ロシア軍のウクライナ侵攻開始から4年。ウクライナは今、ロシア軍との戦いだけではなく、ハンガリーともホット外交戦(第2フロント)を展開中だ。一方、ハンガリーでは21日、国民議会の選挙戦が公式にスタートを切った。

ハンガリー・オルバン首相とロシア・プーチン大統領 クレムリンHPより


編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2026年2月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

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Sun, 22 Feb 2026 02:55:21 +0000 Sun, 22 Feb 2026 02:55:21 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html
https://agora-web.jp/archives/260221230636.html 「無料旅行」で行方不明の大学生はカンボジアで詐欺の「かけ子」にされたのか https://agora-web.jp/archives/260221230636.html SNSの誘いで海外に渡航した日本人が行方不明になる事件が相次いでおり、福岡県の大学生の失踪もその一例として警戒が強まっている。

  • 2025年12月、福岡県の20代男子大学生が友人と海外旅行へ出発し、その後カンボジアで連絡が途絶えた。
  • 家族には2泊3日の旅行と説明、渡航後しばらくは観光中の連絡があった。
  • 翌日に「カンボジアにいる」と送信後、返信が止まりスマホ位置情報も消失し、同行の友人も帰国せず連絡不能となった。
  • 友人はSNSで「無料旅行」「現地に迎えと通訳あり」などと勧誘されていた。また、渡航先は変更されていた。
  • 福岡県警は詐欺電話役「かけ子」などを強制されている可能性が高いとみている。
  • 県内では約2年で同様の不明者が約10人確認され、若い男性が中心となっている。
  • カンボジアでは中国系犯罪組織の詐欺拠点が多数存在し、日本人の監禁事例も報告されている。
  • 警察は「高収入」「無料渡航」の誘いに注意を呼びかけている。
  • 家族は外務省にも相談したが有力情報は得られていない。
  • 2月22日時点で安否は不明のまま捜査が続く。

この事件は個人の失踪にとどまらず、SNSを入口にした国際犯罪の広がりを暗示している。若者に対する安易な海外渡航の誘いに対する警戒が改めて必要になっている。

tbradford/iStock

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Sun, 22 Feb 2026 02:45:35 +0000 Sun, 22 Feb 2026 02:45:35 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260222103145.html https://agora-web.jp/archives/260222210936.html https://agora-web.jp/archives/260222204724.html
https://agora-web.jp/archives/260221211434.html 泉健太、寝ぼけた野田に一喝! https://agora-web.jp/archives/260221211434.html 国際政治・国内政治・政治思想等々について、政治学者の立場から分析します。情報過多の中で、いかに本質を見抜き情報の価値を高められるか。

政治学者の岩田温氏がゲストと共に、中道改革連合・野田代表による「負けた実感がない」という発言を泉健太氏が批判したニュースを取り上げ、野党の現状やネット世論への向き合い方、今後の野党再編の必要性について独自の視点から解説します。

政治学者・岩田温氏のYouTubeチャンネル「岩田温チャンネル」。チャンネル登録をお願いします。

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Sun, 22 Feb 2026 02:40:23 +0000 Sun, 22 Feb 2026 02:40:23 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html
https://agora-web.jp/archives/260221232010.html 在庫放出でコメ店頭価格がようやく下落もこれまでの高値でコメ離れが進行 https://agora-web.jp/archives/260221232010.html コメ価格が高止まりする中、足元では値下がりが始まった。農林水産省の統計や各社報道を総合すると、在庫増加と需要の変化が同時に起き、市場は転換局面に入りつつある。

  • 2月9日〜15日のスーパー平均価格は5kg4122円となり、前週より82円下がり3週ぶりの下落となった。
  • 単一銘柄米もブレンド米もともに下落したが、4000円超の高値は24週連続で続いている。
  • 卸業者が在庫解消のため安値で放出したことが主因となった。
  • 業者間の取引価格も3カ月連続で下がり、需給は緩和方向に向かっている。
  • 近年小麦価格が落ち着いており、パンや麺が安くなったためコメ需要が弱まった。
  • 小売りの現場ではすでに3000円台の特売が始まっているとの指摘もある。
  • 政府は食糧法改正や民間備蓄制度の創設を検討している。備蓄米を需給に応じて調整し、暴落と供給不安の両方を防ぐ方針である。
  • 春から夏にかけて3300〜3500円台まで下がる可能性を指摘されている。
  • ただしあまりに急落すれば農家の生産意欲が低下する懸念もある。

今回の値下がりは一時的な反動というより需給構造の変化が表れた可能性が高い。今後は価格の下げ過ぎと高止まりの両リスクを抱えたまま、政策と市場のバランスが問われる局面になる。

choir421/iStock

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Sun, 22 Feb 2026 02:35:10 +0000 Sun, 22 Feb 2026 02:35:10 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260222210936.html https://agora-web.jp/archives/260222204724.html
https://agora-web.jp/archives/260222000434.html 消費減税のアリバイづくりの「国民会議」なんていらない https://agora-web.jp/archives/260222000434.html 突如浮上した食料品の消費減税に向けた「国民会議」。

一見すると国民のための議論の場に思えるが、絶対多数の与党がなぜわざわざ半年もかけるのか?メディアが報じない、政治の茶番劇を徹底解説する。

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Sun, 22 Feb 2026 00:15:42 +0000 Sun, 22 Feb 2026 00:15:42 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html
https://agora-web.jp/archives/260221000030.html 年収1000万フリーランスと会社員、どちらが得? https://agora-web.jp/archives/260221000030.html 黒坂岳央です。

SNSで話題になっているのが「年収1000万円の会社員とフリーランス、どちらがコスパがいいか」という論争だ。

「サラリーマンは安定雇用、社会的信用がある」という人もいれば、「個人事業主は経費にできる強みがある」と反論がある。

一見すると「どっちもどっちでそれぞれにメリット、デメリットがある」と面白みのない意見に着地しそうだが、筆者は両方の立場を経験して「個人事業主のメリット」を取り上げたい。

もちろん、会社員を下に見るような意図はない。筆者自身、両方の立場を経験した上で、あくまで「経済合理性」と「構造的な強み」の観点からその理由を解き明かしてみたい。

chachamal/iStock

手取りが多いのはフリーランス

会社員とフリーランスの最大の違いは、税務上の自由度である。

会社員は給与から税金や社会保険料が天引きされるため、節税の余地は限定的で手取り収入から必要なものを買う。その一方でフリーランス(個人事業主)は、売上から経費を差し引いた「所得」に対して課税される。そのため、仕事で使うPCやスマホ、オフィスエリアとしての住居費などを支払った後が手取り収入となる。

仮に年収1000万円の会社員の場合、各種控除を引いた手取りは約720万円前後となる。ここから家賃や食費などの生活費を捻出する。一方、売上1000万円のフリーランスが、各種経費を差し引いた手取りが約600万円だったとしよう。

しかし、家賃や通信費の一部を事業経費として計上することで、年間数十万円単位の節税効果を生み出すことができる。さらに、iDeCoや小規模企業共済、青色申告特別控除などをフル活用すれば、課税所得を大きく圧縮できる。

結果として、同じ「1000万円」でも、手元に残る実質的な可処分所得はフリーランスの方が高くなりやすい構造にある。

サラリーマンの強すぎる社会的信用

税制面ではフリーランスに軍配が上がるが、「社会的信用」という土俵に上がると形勢は逆転する。日本の金融機関は、安定した給与、勤続年数、そして所属する企業の規模を猛烈に評価するからだ。

特に大手企業に勤めれば、住宅ローンの借り入れやクレジットカードの審査はサラリーマンは驚くほど強い。「家とクレカはサラリーマンの間に買え」といわれるのはこのためだ。

会社員は「信用力」という目に見えない価値を、不動産などの実物資産へとレバレッジがかけられる。東京では自宅用に駅近マンション購入をしたつもりが、含み益が数千万円になったサラリーマンも珍しくない。

対するフリーランスは、この信用評価において非常に厳しい立場に置かれる。銀行は直近数年間の確定申告書をシビアに審査する。

節税のために経費を多く計上し、所得を低く抑えていれば、その「低い所得」を基準に審査されてしまう。また、事業の変動リスクや病気・ケガによる収入減リスクも織り込まれるため、平均的なフリーランスが都心で高額なローンを組むハードルは高い。ただし、これも数年連続で高い所得を証明できれば満額融資は降りる。要は本人の「属性と実績」次第である。

これまでの右肩上がりの東京不動産投資を前提としたならば、手取りは少なくなってもサラリーマンは不動産で逆転もあり得た(もちろん、これはあくまで不動産を安値で仕込み、価格が上昇する優良物件をホールドできたという机上の空論だが)。

雇用の安定性はどうか?

「サラリーマンは雇用が安定して、フリーランスはそうではない」という意見も考慮する必要がある。

サラリーマンの安定性は言うまでもない。勤務先が倒産したり、外資に吸収されても、マーケット全体が雇用の受け皿となるので失業が年単位で続くことはあまり考えられない。

一方でフリーランスはそうではない。クライアントワークやプラットフォーマーに依存するビジネスをすると、相手に生殺与奪を握られ続ける。「今月で仕事は終わり」と言われたらその相手からは収入がなくなる不安定さがある。YouTuberはアルゴリズムが変わったり、アカウントBANで人生が変わるほどのインパクトがある。

しかし、これはあくまで「単一収入源のフリーランス」という一般論に過ぎない。現実の賢いフリーランスは、収入が不安定であることを熟知しているため、取引先や事業の柱を2つ、3つと掛け持ちする「ポートフォリオワーカー」になるのが普通だ。筆者も収入源はいくつも分散させている。

ある日、全部がいきなりゼロになることはあまり考えられず、1つがダメになっても他の仕事が補う形になればいい。また、収入はいい意味でも安定しておらず、ドカンと当たれば数年で一生分稼ぐことも可能だ。そうなれば、不安定でも夢があるのがフリーランスである。

会社員の数倍稼がないと割に合わない?

ここで、こうした議論に必ずと言っていいほど挙がる反論にも触れておきたい。「会社員と同じ精神的安定、社会的信用、さらには婚活市場での強さを得るには、フリーランスは売上の数倍はないと割に合わない」という意見だ。

この指摘は非常に的を射ている。会社員の年収1000万円には、有給休暇、退職金、社会保険料の労使折半、そして「明日も必ず給料が振り込まれる」という見えないプレミアムが上乗せされている。フリーランスがこれと同等の安心感を自前で構築しようとすれば、稼いだ額の多くを「防御」に回さねばならない。実質的な価値を同等にするには最低でも2倍の稼ぎが必要だという感覚は、多くの個人事業主が首を縦に振るリアルな肌感である。

しかし、だからこそ筆者はフリーランスの強さを推したい。会社員が給与所得で2000万円に到達するのは至難の業だが、フリーランスが事業を軌道に乗せ、複数の収入源を掛け持ちして売上2000万円を作ることは決して非現実的ではない。「割に合わせるために数倍稼ぐ必要がある」のは事実だが、青天井の環境を利用して「実際に数倍稼ぐことができる」のもまたフリーランスの特権なのだ。

結論として、「自身の戦略で構造的弱点をカバーできたフリーランス」が最も経済合理性が高いと筆者は考える。

経費と各種控除で税制をハックし、手取りを最大化する。継続的な高収益で社会的信用を獲得し、複数の収入源を持つことでリスクを分散する。これができれば、フリーランスのデメリットは概ね解消される。

 

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なめてくるバカを黙らせる技術」(著:黒坂岳央)

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Sat, 21 Feb 2026 22:00:30 +0000 Sat, 21 Feb 2026 22:00:30 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222103145.html https://agora-web.jp/archives/260221233915.html https://agora-web.jp/archives/260220232047.html https://agora-web.jp/archives/260220232000.html https://agora-web.jp/archives/260220103722.html
https://agora-web.jp/archives/260220104614.html エプスタイン事件でイギリス王室解体の危機か? https://agora-web.jp/archives/260220104614.html ジェフリー・エプスタインの犯罪に関する様々な証拠文書300万余りがアメリカ司法省によって公開されたことでイギリスでも大騒ぎになっており、今世紀最大のスキャンダルになるのではないかと言われています。

日本では若干伝わりにくいのですが、イギリスでこの件がとにかく大騒ぎになっているのは王室が絡んでいるからです。

2025年12月9日発売の私の最新書籍である『世界のニュースを日本人は何も知らない7』でも王室ネタを取り上げておりますが、今回はその騒ぎのレベルが違います。

今回、チャールズの弟であるアンドリュー王子は、国王の私有地サンドリンガムの邸宅で逮捕され、連行のうえ写真撮影と指紋採取を受けました。

アンドリュー王子は実はかねてよりエプスタインとの関係性がよく知られており、犠牲者の1人である女性にフロリダで性虐待の件で訴訟を起こされており、エリザベス女王がなんと24億円余りを女性が行っていた性虐待に関する団体に寄付をすることで和解になっています。

アンドリュー・マウントバッテン=ウィンザー王子

しかし今回の新たなドキュメントの公開で明らかになったのが、アンドリュー王子とエプスタインは自身が証言していた以上に親密な関係で、この女性以外にも様々な余罪があり、エプスタインのプライベートジェットである「ロリータエクスプレス」で他2名の女性をイギリスに連れてきて性交していたということが疑われていたからです。

しかもそれが女子高生の年齢だったので、はっきり言うと児童虐待じゃないかというふうに言われているのです。

ここでは未成年に対する性行為は日本よりもはるかに厳しいですから、王子様の暴れん坊では済まない状況になっています。

しかし今回特に論争になっているのが、性虐待のところではなく金が絡む部分です。

イギリスのメディアでは朝7時台から延々とアンドリュー王子と金の話をやっています。

さすがイギリスという感じですね。金が絡むと人々の怒りがヒートアップします。

アンドリュー王子は貿易特使としてイギリスの通商代表をやっていたのですがその際にエプスタインにイギリスの通商の秘密をガンガン漏らしてしまっていたというのです。

そしてそういう秘密を使ってエプスタインとか友達が大儲けしていたらしく、イギリスの有権者が我々の税金を使って性犯罪者とかその他の金持ちを儲けさせて何しとんじゃ貴様は、と激怒しているのです。

我々の税金は王室に使われているが、そういうことをやるためにお前らに金を払っているんじゃないということで、チャールズ王が一般の人の前に現れた際に叫ぶ人までいました。

しかも王室はどうもアンドリュー王子の件を知っていたらしく、10年以上にわたって隠し続け、しかもジャーナリストを脅していたという情報まで出てきているので、このまま収拾がつかないのであれば王室が解体されるのではないかというレベルの騒ぎになっています。

王室の専門家の人々はチャールズ王は一刻も早く国民に対して謝罪と弁明をし、アンドリュー王子をさっさと海外に追い出すか僻地に幽閉するべきだという声が出ておりますが、王室側の動きは大変遅く、まだあの馬鹿な弟をかばっているのかと非難がさらに激化しています。

イギリス王室のこのような状況を見ますと、わが国の皇室は大変真面目で品位も高く、本当に日本国民は恵まれているなぁというふうに思います。

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Sat, 21 Feb 2026 21:50:14 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:50:14 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260220232021.html https://agora-web.jp/archives/260220105824.html
https://agora-web.jp/archives/260221044804.html 中道瓦解の先に待つもの:公明党に「組む相手」はいるのか? https://agora-web.jp/archives/260221044804.html

立憲民主HPより

第2次高市内閣が発足しました。全閣僚再任という盤石の布陣で、自民316議席の歴史的大勝の余韻に浸る与党とは対照的に、野党第一党・中道改革連合は存亡の危機に立たされています。

今回の衆院選で中道は公示前の172議席から49議席に激減しました。内実はさらに深刻です。公明出身者は28人全員が当選し前回衆院選の24議席を上回った一方、立民出身の当選者はわずか21人。合流前の144人から7分の1に縮小しました。

比例名簿の上位を公明出身者が占めた結果、立民出身候補は比例復活の道を断たれ、小選挙区で敗れればそれまでという過酷な戦いを強いられたのです。

「公明に比例を譲りすぎた」という立民側の不満は当然でしょう。そもそも中道結成の戦略は、創価学会の組織票を小選挙区に投入し立民候補が自民に競り勝つというものでした。理論上は立民20%と公明12%を足せば32%で自民に肉薄できるはずが、実際の比例得票率は合算で18%。単独時代の立民すら下回りました。1+1が1以下になったのです。

では中道はこのまま存続できるのでしょうか。私は極めて難しいと見ています。

カギを握るのは来年の統一地方選です。公明党はもともと地方選挙を重視してきた政党です。自公連立時代は小選挙区で自民候補を支援し見返りに比例票を得る相互依存の関係を築き、地方選挙でも自民系首長や地方議員との連携が公明地方議員の活動基盤を支えていました。

その協力関係を断ち切った今、公明系地方議員は統一地方選をどう戦うのでしょうか。参院議員も地方議員も中道への合流を見送っている現状が不安を物語っています。立民参院幹部が「頭を冷やして考える」と距離を置くのも、中道という枠組みへの根本的不信の表れです。

公明側が誠意を示す方法はあるのでしょうか。比例上位で当選した数名が辞職し繰り上げで立民出身者に議席を渡す荒業も考えられなくはありませんが、創価学会が容認するとは思えません。

再来年には参院選も控えています。中道のまま臨めば候補者調整で再び軋轢が生じ、解党すれば野党はさらに細分化します。自民に戻ろうにも高市政権は維新との連立で衆院の4分の3を押さえ、公明を必要としていません。

ここで一つの思考実験を提示したいと思います。中道が瓦解した後、公明党に組める相手は残っているのでしょうか。消去法で考えてみましょう。自民は不要とされました。維新は与党側です。国民民主は独自路線を貫いています。立民とは今回の遺恨が深すぎます。参政党やれいわとは理念が合いません。残るのは、退潮著しい共産党だけです。

暴論に聞こえるでしょう。創価学会と共産党は半世紀以上にわたる宿敵です。だが冷静に見れば、両者には奇妙な共通点があります。ともに強固な組織を持つ組織政党であること。地方に根を張り、地域活動を重視してきたこと。そして今、双方が衰退局面にあること。

かつて創共協定という歴史もあります。もちろん現実には組織レベルでの連携はほぼ不可能でしょう。だが「あり得ない相手しか残っていない」という事実こそが、公明党の窮状を最も端的に物語っています。

中道は選挙互助会として機能しなかった時点で存在意義を失いました。統一地方選までに再編か事実上の解体に向かう可能性が高いでしょう。そして公明党が再び組む相手を見つけられるかどうかが、日本の野党地図を根本から書き換えることになります。

尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)

22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

 

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Sat, 21 Feb 2026 21:40:04 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:40:04 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html
https://agora-web.jp/archives/260220103722.html 「武器輸出をしないのが平和国家」という反知性主義 https://agora-web.jp/archives/260220103722.html 政府は現在の武器輸出に関する規制を緩めようとしています。

19日の自民党安全保障調査会の幹部会合で、2月下旬にもまとまる党提言の素案として、武器輸出を制限する防衛装備移転三原則の運用指針を見直し、武器輸出の大幅拡大を認める方針が了承された。党提言は今国会中に予定されている政府の正式な指針見直しに反映される。1967年の武器輸出三原則以来、平和国家として独自の厳しい制約を課してきた日本の武器輸出政策は大きな転機を迎えることになる。

平和国家、緩む武器輸出政策 「同志国と連携」殺傷能力ありも可能 自民素案、国会関与の「歯止め策」なし:朝日新聞
19日の自民党安全保障調査会の幹部会合で、2月下旬にもまとまる党提言の素案として、武器輸出を制限する防衛装備移転三原則の運用指針を見直し、武器輸出の大幅拡大を認める方針が了承された。党提言は今国会中…

5類型の制限を失えば、武器が戦闘に使われるリスクが高まる。「死の商人」のイメージがつきまとうようでは、平和主義の理念が損なわれる。

社説:防衛装備の輸出拡大 なし崩しの運用許されぬ | 毎日新聞
ひとたび歯止めがなくなれば、武器輸出がなし崩しに拡大しかねない。平和国家としてのありようが問われる問題だ。  高市早苗政権は、防衛装備移転三原則の運用指針を見直す検討を始めた。焦点は、輸出を認める分野を「救難・輸送・警戒・監視・掃海」の5類...

政府、与党が検討する武器輸出の拡大に反対する。日本で製造された殺傷兵器が、国際紛争で使われる恐れが一層強まる。平和国家としての一線を越えてはならない。

【社説】武器輸出の拡大 平和主義の理念に反する
政府、与党が検討する武器輸出の拡大に反対する。日本で製造された殺傷兵器が、国際紛争で使われる恐れが一層強まる。平和国家としての一線を越...|西日本新聞meは、九州のニュースを中心に最新情報を伝えるニュースサイトです。九州・福岡の社会、政治...

ざっくり言えば、武器、特に殺傷兵器を輸出すると平和国家ではなくなる、というのが「平和国家主義者」の主張です。これが拝み屋ならまだしも新聞や地底水準が高いとされている「識者」と呼ばれる人達が主張している。

率直に申し上げて、君ら頭がおかしいのか?と問いたくなります。

ロジックで考えることができなく、ふんわりした「おきもち」で政治や国際問題を語ろうとする。たとえるならば入試で数式を説くところを、ポエム書いちゃうようなものです。

vadimrysev/iStock

まずは「平和国家」の定義を定めろ。

武器、特に殺傷兵器を輸出しない=現在の日本=平和国家なのか?

であれば以下の質問にどう答えるのか。

1)武器を輸出しなければ買うのはいいのか?
武器を買うことはこの人たちのいう「死の商人」を儲けさせることになるのだが、これはいいのか。まる売春はNGだが買春は合法というようなもので論理に整合性がない。

2)屑のような国産兵器を高値で買って税金を無駄に使うのが平和なのか?
我が国は戦争もしていないし、国際市場で兵器を売ることもないので競争に晒されていない。このため他国の兵器に比べて低性能、低品質、旧式化した兵器が極めて多い。しかもそれは国際価格に数倍から一桁高い。有事に役に立たない屑を買って税金をドブに捨てるのが平和主義なのか。

3)そもそも自衛隊など自衛手段を放棄したいのか?

4)武器輸出をするのは「悪い国」なのか?
一般的にスイス、スウェーデンその他北欧諸国などは「平和主義者」にとってもいイメージがあるかと思いますが、これらはすべて兵器輸出国です。
「平和主義者」をこれらの国々を「死の商人国家」とののしるのでしょうか?寡聞にしてそのようなことは聞いたことがありません。因みにこれらの国々は国際的な平和構築に大きな貢献をしています。

5)紛争当時国に武器輸出はダメなのか?
具体的な例を挙げれば、ロシアのウクライナ侵攻で攻められたウクライナに支援をするのは非人道的なのか?ウクライナが中国に武器技術を供与して、国家としてはゴロツキが国民を搾取抑圧している屑国家です。とりあえず、それは置いておいても侵略された国を支援することはいけないのか、であればそれは武力侵略を肯定することになるのではないか?

6)非殺傷兵器でなければ輸出していいのか?
殺傷兵器を輸出すると「平和国家」じゃなくなるとの主張ですが、であれば非殺傷兵器、ぼくのよく言う「火の出る玩具」以外ならば輸出しても大丈夫なのか?
例えば大型の戦略輸送機や早期警戒機、電子戦機などは非武装です。これはいいのか?
米国が地球の裏側に戦車を含めた大戦力を迅速に展開できるのは大型の戦略輸送機を多数保有しているからです。
いくら地上部隊があっても輸送手段がなければ戦場に送れません。
また電子戦機や早期警戒機がなければ現代の空戦では戦えません。

前の戦争では米国はソ連に戦車や装甲車ではなく、軍用トラックを供与しました。これが戦いの趨勢に大きな影響を与えました。

いくら戦車た大砲があっても、トラックがなければ前線に弾薬や食料、燃料、兵員を送ることはできません。

戦争は火の出る玩具だけで戦っているという人は軍事的教養以前の常識が欠如しています。

「平和国家論者」は少しでも上記のようなことを考えたことがあるのか?

「聖教新聞」ならまだしも社説や記事でこういうお気持ちで現実の政治を語るのは反知性主義です。そういう新聞が記者クラブと称して役所の取材機会を独占しているのは大変問題です。平和憲法と念仏唱えたり千羽鶴折って平和にならならぜひ実践して欲しいものです。可能であると証明されればノーベル賞ものでしょう。

吉永小百合さんの主張が正しいのであればウクライナ戦争の最前線で「平和憲法」を朗読すればたちどころに戦争が終わるんじゃないでしょうか。なぜやらないのでしょう。

できないことをできると強弁するのは世間では普通嘘つきと呼ばれます。

■本日の市ヶ谷の噂■
今は沖縄県立八重山病院の救急科部長をしている元陸自医官の竹島茂人は、学会で気に入らない発表があると講演者をフロアから怒鳴りつけるが、本人の発表は酷くてお子様レベルで聞いていられたものではなく界隈では「竹島問題」と揶揄されてきた。
日本災害医学会での竹島自身のダメージコントロール手術の発表では本来は50km後方と自衛隊事業計画に明記されている野外手術システムがあるとしていたが、本来は50km後方と自衛隊事業計画に明記されているのに前線から300mくらいに設定。陸上自衛隊は何百台も野外手術システムがあるいったが実際は師・旅団に1台ずつ、全国で保有20台 稼働15台くらい。そもそも外科医がいないという現実を無視。めちゃくちゃな発表を制服を着てするので、聞いていた元自衛官は「この発表で傷ついた私たちの心のダメージをコントロールしてほしい」と嘆いた。この恥ずべき内容は演題抄録に1ページも使って、制服姿の顔写真入りで教育講演として記されている、との噂。

大人の事情で商業媒体に掲載されなかった記事を、Noteで有料公開します。

馬鹿が戦艦でやってくる!

Kindleで有料記事の公開を始めました。

いずも級、22DDHは駆逐艦に非ず。 (清谷防衛経済研究所) – 清谷信一
暴力装置 (清谷防衛経済研究所) – 清谷信一

東洋経済オンラインに寄稿しました。

拡大する防衛費を防衛省・自衛隊が適切に使えていない可能性。陸上自衛隊による、銃の調達や取り扱いから垣間見える「知識不足」の疑い
https://toyokeizai.net/articles/-/911653
ソニーグループが「隠れた防衛関連企業」といわれる理由、実は同社製のある汎用品がミサイルやドローンなどに欠かせないパーツになっていた
https://toyokeizai.net/articles/-/907817

過去の著作の電子版が発売になりました。
『ル・オタク フランスおたく物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1PJ1YL/
『弱者のための喧嘩術』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1L9SPW/


防衛破綻 – 清谷 信一


専守防衛 – 清谷 信一


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2026年2月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

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Sat, 21 Feb 2026 21:35:22 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:35:22 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html
https://agora-web.jp/archives/260220105824.html 核兵器「無制限」時代の到来か:米ロ条約失効、誰が得をするのか https://agora-web.jp/archives/260220105824.html 2月5日、米国とロシアの間で結ばれていた核兵器管理の枠組み「新START(新戦略兵器削減条約)」が失効した。1960年代以来初めて、米ロ間に核兵器を制限する条約が存在しない状態となり、新たな軍拡競争への懸念が高まっている。

新STARTの概要と専門家の見方を紹介したい。

プーチン大統領とトランプ大統領 クレムリンHPより

新START(新戦略兵器削減条約)とは

正式名称は「戦略攻撃兵器のさらなる削減と制限のための措置に関する条約」。

冷戦最盛期には6万発を超えた米ロ両国の核弾頭総数の削減を目指したSALT(戦略兵器制限交渉)、START(第一次)、SORT(戦略攻撃力削減条約、モスクワ条約)といった一連の核軍縮条約・合意の流れをくむ。

新STARTは2010年4月、オバマ米大統領とロシアのメドベージェフ大統領との間で署名され、2011年2月に発効した。10年間で終了するはずだったが、2021年、バイデン米政権(当時)とロシアのプーチン政権は5年間の延長を決めた。

何を制限していたのか

配備戦略核弾頭の数:それぞれが1550発まで

これは「今すぐ使える状態の核爆弾」の数。実際に発射できる状態でミサイルや爆撃機に搭載されている核弾頭の数で、倉庫に保管されている予備の弾頭は含まない。この1550発だけで、地球上の主要都市を何度も壊滅させるのに十分な威力を持つ。

配備ミサイルと爆撃機:各700基まで

「核兵器を運ぶ乗り物」の数。以下の合計を指した。

  • 大陸間弾道ミサイル(ICBM):地下のサイロから発射される長距離ミサイル
  • 潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM):潜水艦から発射されるミサイル
  • 戦略爆撃機:核爆弾を搭載できる長距離爆撃機

配備・非配備の発射装置と爆撃機を800基まで

上記の700基に加えて、「予備や整備中のもの」も含めた合計を指す。

車に例えると、弾頭=車に実際に積んである荷物、700基の配備システム=今走れる状態のトラック、800基の合計=走れるトラックと車庫で整備中のトラックの合計だ。

お互いに「相手が何台トラックを持っていて、何個の荷物を積んでいるか」を把握することで「相手が突然、大量の核兵器を準備しているのでは?」という疑心暗鬼を防ぎ、誤解による核戦争のリスクを下げることを目指した。

互いを管理

重要な点は互いを管理する体制になっていた点だ。

現地査察、データ交換、通知システムなどの検証制度を整え、年2回の会合で遵守問題を議論。お互いの核戦力の状況を把握し、誤解を防ぐことを目的とした。

1970年代以降続いてきた米ロ間の核軍備管理の最後の条約で、冷戦終結後の軍備管理の象徴であり、1991年のSTART I(上限6000発)から大幅な削減を目指した。

プーチン政権とウクライナ―戦略核と戦術核の違い

新STARTは射程の長い戦略核に限られているため、ロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争での使用をちらつかせたような、一般的に威力が低く射程距離の短い、いわゆる「戦術兵器」は対象外だ。

「戦略核兵器」は、大陸間弾道ミサイルや潜水艦発射ミサイルなど射程5500km以上の長距離兵器で、敵国の首都や主要都市を壊滅させることを目的とした国家の存亡をかけた最終兵器である。

一方、「戦術核兵器」は射程500km未満の短距離ミサイルや砲弾、爆弾などで、特定の戦場で敵の軍隊や基地を攻撃し、戦争で軍事的優位を得るために使われる。威力は戦略核より小さいとされるが、それでも広島級の破壊力を持つものが多い。

新START条約が制限していたのは戦略核兵器のみで、戦術核兵器は対象外だった。

プーチン大統領による核使用の脅しは新START失効とは直接関係ない。しかし、国家全体を滅ぼせる長距離の戦略核兵器に制限がなくなり、米ロ間の新たな軍拡競争が始まる可能性がある。

失効に至る経緯

 2020年、COVID-19で査察が停止され、2022年2月からのロシアによるウクライナ全面侵攻で米ロ関係は悪化した。

2023年、ロシアが参加を「停止」する。ただし数値制限は自主的に遵守と表明していた。

2025年9月、プーチン大統領は1年延長を提案したが、トランプ大統領が応じないまま、失効となった。

専門家はどう見るか――BBCラジオのインタビューから

BBCラジオの「ワールド・トゥナイト」(4日放送)が専門家二人に失効の影響などについて聞いている。以下はその内容を編集したものだ。

新STARTの意義

ジョージア・コール氏(国際問題の英シンクタンク、チャタムハウスの国際安全保障プログラムの研究員):新STARTは、1970年代初頭に始まった米ロ間の一連の条約の最も新しいものでした。当初の条約は主にICBM(大陸間弾道ミサイル)と地上配備ミサイルを規制していました。1990年代以降は配備された核弾頭数や発射手段の上限を定める内容へと発展したのです。新STARTは、その中でも数値制限の面で最も踏み込んだ条約です。つまり、1970年代以降、米ロ間には常に何らかの核軍備管理条約、あるいは交渉中の枠組みが存在してきました。

弾頭数は着実に減少してきました。新STARTの制限は1550発でしたが、1990年代初頭の当初の弾頭制限は約6000発でした。核弾頭数は長期的に減少してきたのです。

一連の管理条約は非常に不安定な時期、つまり冷戦の最盛期に、最低限の安定性を高めることを目的としていました。新STARTが他の条約以上に行ったのは、かなり詳細な検証と透明性の措置を導入したことです。現地査察、定期的なデータ交換、通知、そして年2回開催される遵守懸念や新システムについて議論する委員会がありました。

2023年にロシアが新STARTへの参加を停止すると、米国も追随し、すべての透明性と検証メカニズムが停止しました。ただし、重要な点は、両国とも中心となる数値制限は守り続けたということです。

プーチンの延長提案

ジョージア・コール氏:昨年9月、ロシアは1年間、現在の制限を自主的に維持する提案をしています。いわば現状維持の延長案です。トランプ大統領は「良い考えだ」と発言しましたが、正式交渉には至りませんでした。また、トランプ氏は条約が失効しても「より良い合意を結ぶ」と述べています。おそらく全く新しい条約を考えているのでしょう。

1970年代初頭以降、核兵器管理についての枠組みや条約、あるいは少なくとも交渉中の条約がありました。今は何もない状況は、1960年代、最初に米ロが交渉を始めた時以来の状況です。トランプ大統領は新しい条約の可能性を口にしていますが、残念ながら今すぐそれが実現する可能性は非常に低いです。米ロの核戦力を統治したり、戦略的安定性にとって非常に重要な対話と透明性を可能にする条約が存在しない期間が長期化することになります。

条約の真の価値

パヴェル・ポドヴィグ氏(在ジュネーブの軍備管理専門家、ロシア核戦力プロジェクトのディレクター):新STARTは核戦争のリスクの低減に効果がありましたが、直接的というわけでもありません。条約の最も重要な部分は米国とロシアに多くのことで協力することを強いる体制になっていたことです。検証システム、データ交換、現地査察のシステムを作り出し、お互いに対する一定の信頼と確信の雰囲気が醸成されたました。

米国が応じなかった理由

パヴェル・ポドヴィグ氏:米国の政治状況が影響していると思います。米国内には、戦略核戦力にいかなる制限も設けるべきではないと考える強い政治勢力が存在しています。

また、中国が核戦力を増強していると信じられているので、これに対応するために何か手を講じるべきという強い圧力があります。ですから、米国の戦力に対するいかなる制限からも離れる方向への動きが見られると思います。

中国は本当に脅威なのか

パヴェル・ポドヴィグ氏:中国の核戦力が増強していることは事実ですが、実際の核弾頭数を見ると、中国は依然として米国やロシアよりはるかに少ないのです。したがって、中国の存在が直ちに米ロと同水準の懸念を生む状況ではありません。

米国内の意見は一枚岩ではないのですが、戦略核戦力に制限を設けない方が米国にとって有利だと考える人々が一定数存在するのは確かだと思います。私はその考えには賛同しませんが、現在の米国の政治議論はその方向に動いている。そういう要素はかなり強いでしょう。

なぜロシアは延長を望んだのか

改めて、ここでなぜロシアが新START条約の1年延長を提案したのかを見てみると、まず、経済的な現実がある。ロシアの経済規模と国防予算は米国のほんの一部に過ぎず、無制限の軍拡競争になれば、ロシアは経済的に追いつけない。ロシアは核兵器分野における現在の抑止のバランスを凍結しようとしていた。

条約の延長は、ロシアにとって国際的な地位を維持する手段でもあった。ロシアにとって米国とほぼ対等な核超大国としての継続的地位は、弱体化したモスクワであっても国際外交のトップテーブルに席を保証するものだった。条約の失効は、ソビエト時代の権力の名残の一つを誇示する軍縮プラットフォームを奪われることを意味していた。

ロシアは戦略的安定性の維持も重視していた。米国の外交問題評議会やスタンフォード大学の分析も、延長が緊張した米ロ関係において予測可能性を維持し、中国も含めた三つ巴の核軍拡競争を減速させる効果があると指摘している。

各国の利害――誰が得をして、誰が損をするのか

専門家の意見を踏まえると、各国の立場には明確な差がある。

ロシアにとって:明らかに不利

ロシアにとっては、条約失効は明らかに不利な状況である。ロシアの経済規模や国防予算は米国のごく一部に過ぎず、無制限の軍拡競争では資金面で太刀打ちできない。また、新STARTは米国と「対等」に核軍縮を議論できる最後の場であった。

米国にとって:短期的には利点、長期的にはリスク

米国にとっては、短期的には条約失効が一定のメリットをもたらす。条約の制約を受けずに核弾頭や配備を自由に増強でき、経済力でロシアより有利な軍拡競争を行うことが可能である。また、新型防衛システム(報道上「ゴールデンドーム」と呼ばれるものを含む)も条約の制約なしに配備できる。

しかし、デメリットも大きい。核戦力の近代化には巨額の費用がかかる見込みで、ロシアの核戦力の実態把握が困難になるため、透明性の喪失によって誤解や事故による核危機のリスクが増大する。

中国にとって:最大の受益者?

最大の受益者は中国である。中国は条約に参加する義務がないため、米ロが軍拡競争で消耗する間に、自国の核戦力を着実に増強できる。核弾頭数は推計で、2020年の約200発から2023年には約600発へと増加しており、年平均100発前後のペースで拡大している。

警告する「予測不可能な時代」

複数の専門家が指摘するように、新START失効の最大の問題は数値制限の喪失だけではない。チャタムハウスのコール氏が「戦略的安定性にとって非常に重要な対話と透明性を可能にする条約が存在しない期間が長期化する」と警告したように、検証メカニズムの喪失により、相手の意図を誤解するリスクが高まる。

ジュネーブのポドヴィグ氏も「条約の価値は上限そのものではなく、査察、データ交換、通知のシステム全体にあった」と強調する。トランプ大統領は「より良い合意」に言及しているが、専門家の多くは新条約の交渉には長い年月がかかると見ている。その間、世界は「予測不可能な核の時代」に突入することになる。


編集部より:この記事は、在英ジャーナリスト小林恭子氏のブログ「英国メディア・ウオッチ」2026年2月20日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「英国メディア・ウオッチ」をご覧ください。

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Sat, 21 Feb 2026 21:30:19 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:30:19 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html
https://agora-web.jp/archives/260220104255.html 崩壊するキューバの「医療団ビジネス」 https://agora-web.jp/archives/260220104255.html

CUBA, EXPORTACIÓN DE MÉICOS HAN TERMINADO.19-02-2026.

キューバの医療団輸出は重要な外貨収入源

社会主義国家キューバは、他国に依存(寄生)して存続することを長年のポリシーとしてきた。最初はソ連に頼り、ソ連が崩壊するとベネズエラが新たなパトロンとなった。しかし、そのパトロンの経済もついに破綻した今、キューバのカストロ体制も終末を迎えつつある。

そのような状況下にあって、これまでキューバの外貨獲得源のおよそ半分を担ってきたのが、医療団の海外派遣である。これにより、年間50億ドル余りの外貨を稼ぎ出していた。

1960年代から始まったこのビジネスに拍車がかかったのは、当時経済成長下にあったベネズエラやブラジルへ大量の医療団を派遣したためである。最盛期には、60カ国近くに2万4000人余りの医療関係者を派遣していた。

しかし、派遣される医師の待遇は過酷なものであった。受け入れ国がキューバ政府に支払う報酬額のうち、医師本人に支払われるのはわずか25%に過ぎず、残りの75%はキューバ政府の収入となっているのだ。それでも、国内で働くよりは高収入を得られるため、多くの医師が海外への派遣を望んだ。一方で、派遣を拒否した医師は政府から冷遇(差別)される運命にある。

米国の制裁を恐れて医療団の受け入れを拒否する国が続出

ところが、米トランプ政権がカストロ体制の崩壊に向けて圧力を強めたのを機に、医療団を受け入れていた国々の中に契約を打ち切る動きが現れてきた。医療団の受け入れを継続すれば、米国からの制裁対象となる可能性が浮上したためである。

契約を打ち切った国には、カリブ海の島国であるセントビンセント・グレナディーンやアンティグア・バーブーダをはじめ、ガイアナ、グアテマラ、パラグアイなどが挙げられる。例えばガイアナでは、キューバから脱出した医師が政府を介さず個人として働くようになっている。そうなれば、キューバ政府による報酬の搾取から逃れることもできるのだ。

人道支援の裏で搾取を行い、外貨を稼いできたカストロ体制の崩壊は、こうした側面からも始まっている。

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Sat, 21 Feb 2026 21:25:55 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:25:55 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html https://agora-web.jp/archives/260220232021.html https://agora-web.jp/archives/260220104614.html
https://agora-web.jp/archives/260220103152.html 雇主の社会負担って何? https://agora-web.jp/archives/260220103152.html

Yusuke Ide/iStock

この記事では、SNA(国民経済計算)における、雇い主の社会負担について解説します。

1. 雇主の社会負担とは

GDPの分配面のうち、労働の対価として雇用者に分配されるものが雇用者報酬です。

雇用者報酬は、賃金・俸給に雇主の社会負担を加えたものです。

賃金・俸給は、雇用者が直接受け取る額面の給料そのものですね。

一方で、雇い主の社会負担とは何でしょうか?

雇主の社会負担とは、社会保険制度から給付が支払われることに備えて、雇い主がその雇用者のために行う負担です。

例えば、日本の場合、社会保険料は企業と雇用者で折半されます。

雇用者側では受け取った賃金・俸給の中から、社会保険料を支払います。

企業側では、雇用者に賃金・俸給を支払ったうえで、更に企業側負担分を支払います。

このような、企業側負担分は雇用者に直接支払われるわけではありませんが、一旦雇用者報酬として雇用者に支払われたこととして扱われます。

再分配において、企業側負担分と併せて、家計から社会保険料が支払われるという処理が行われるのです。

つまり、雇用者報酬とは雇用者が受け取る給料というよりも、企業側から見た人件費という意味合いが強いわけですね。

2. 日本の雇主の社会負担

続いて、日本の雇用者報酬とその構成項目である雇主の社会負担がどのように推移してきたのか見ていきましょう。

図1 雇用者報酬 日本
国民経済計算より

図1が日本の雇用者報酬と、賃金・俸給、雇い主の社会負担の推移です。

雇用者報酬は1997年をピークにしていったん減少傾向となり、2010年代から上昇傾向に転じています。

賃金・俸給は1997年からそれほど増えていませんが、雇主の社会負担は増加傾向が継続しています。

雇用者報酬に占める雇主の社会負担の割合を計算してみると、1997年の時点では11.9%でしたが、徐々に構成比率も拡大していき、2024年には15.3%に達しています。

雇主の社会負担の多くが社会保険料の企業側負担分となりますので、賃金・俸給から支払われる雇用者側の社会保険料負担も同程度増加している事になりそうです。

家計の支払う社会保険料(純社会負担)については、いずれご紹介しますが、データを確認してみると、やはり同程度家計側の負担も増えているようです。

図2 雇用者報酬・賃金・俸給・雇主の社会負担 日本
国民経済計算より

図2は雇用者報酬、賃金・俸給、雇い主の社会負担について項目別の推移を表したグラフです。

賃金・俸給が一時減少し、一方で雇い主の社会負担は緩やかに増え続けている様子がより明確になりますね。

3. 雇用者1人あたりの変化

続いて、総額ではなく雇用者1人あたりの変化を見てみましょう。

雇用者1人あたり雇用者報酬は、平均的な雇用者1人あたりの人件費となります。

図3 雇用者1人あたり 雇用者報酬・賃金・俸給・雇主の社会負担
国民経済計算より

雇用者1人あたりの水準を計算してみると、雇用者報酬は1997年の509.4万円をピークにして2010年まで低下し、その後は上昇傾向ですが最新の2024年でも503.8万円と当時のピークを5.6万円下回ります。

賃金・俸給で見ると、雇用者報酬に連動して推移していて、1997年は448.7万円、2024年は426.7万円とピーク値からは22.0万円下回った状態です。

もちろんこの間、男性現役世代の雇用者は減り、女性と高齢の雇用者が増えていて、その多くはパートタイム労働者となりますので、平均値が下がりやすい状況だったことになります。

図4 平均給与 男性 年齢階層別
民間給与実態統計調査より

ただし、この間現役の男性労働者でも同様に1997年をピークにして下落傾向が続き、2010年から再び上昇傾向に転じている点は同様ですね。

4. 雇主の社会負担の中身

最後に、雇い主の社会負担についてその中身についても見ていきましょう。

雇主の社会負担は更に、雇主の現実社会負担と雇主の帰属社会負担に別れます。

雇主の現実社会負担とは、社会保障制度など外部への支払いが行われる負担分です。年金基金を利用した企業年金への負担金も含まれます。

雇主の帰属社会負担とは、企業内で完結する負担分です。確定給付型の退職後所得保障制度(年金、退職一時金含む)への負担金などが含まれます。

図5 雇主の社会負担 日本
国民経済計算より

雇主の社会負担は1993SNAから2008SNAへの変更に伴って、その構成が大きく異なっているようです。

1994年以降で見ると、全体としては拡大傾向が続いていて、雇主の帰属社会負担はごくわずかとなります。

雇主の現実社会負担が多くを占めることになりますが、日本経済のピークとなった1997年では34.4兆円だったのが、2024年には47.6兆円と13.3兆円拡大している事になります。

ほぼ同額が、労働者の社会保険料として天引きされていることになりますが、雇用者1人あたりで雇用者と企業でそれぞれ年間平均20万円程の負担が増えている計算になります。

5. 雇主の社会負担の特徴

この記事では、日本の雇主の社会負担についてご紹介しました。

雇主の社会負担はあくまでも、社会保険料などの企業側負担分で、雇用者側負担分は賃金・俸給から支払われることになります。

雇主の社会負担は増加傾向が続いています。

雇主の社会負担は、雇用者側負担分と共に、政府を経由して社会保障給付として家計に再分配されることになります。

雇主の社会負担は、現役世代の社会保障負担増加を統計的にも確認できる指標となりますね。

その分だけ、現役世代の消費に回せる可処分所得が減ります。

再分配や可処分所得についても、今後の記事で少しずつご紹介していく予定です。

皆さんはどのように考えますか?

参考:国民経済計算の体系

この連載では、SNA(国民経済計算)の内容を多く取り扱っています。
S
NAは私たちの経済活動を共通の体系に整理し、集計した統計です。

私たちの経済活動は、①生産活動によって付加価値を生み出し、②各経済部門に付加価値が分配され、③資産運用による財産所得が足し引きされて総所得となり、④再分配され、⑤可処分所得から消費が行われ、⑥貯蓄から投資が行われ、足りない分が資金調達されるという流れとなっています。

今回の雇主の社会負担とは、GDPのうち家計に分配される雇用者報酬のうちの内訳項目となりますが、④再分配の中の純社会負担の一部となる重要な構成要素でもあります。

小川製作所ブログ – 日本の経済統計と転換点 記事一覧
株式会社小川製作所ウェブサイト


編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2026年2月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。

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Sat, 21 Feb 2026 21:20:52 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:20:52 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260221204000.html 国民民主候補の「運動員買収」は違法性を認識していたか https://agora-web.jp/archives/260221204000.html 衆院選をめぐり、国民民主候補であった入江伸子氏の陣営で、選挙運動の報酬支払いという典型的な公選法違反事件が発覚した。急な解散による準備不足が背景にあったとみられるが、組織的な資金の流れや口止めの疑いも浮上し、選挙活動の正当性が問われている。

  • 警視庁は、衆院選東京7区に国民民主党から出馬した元都議の入江伸子容疑者(63)ら3人を公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕した。
  • 選挙運動としてビラ配りを依頼した見返りに、大学生ら10人以上へ総額45万円以上を支払った疑いがある。
  • 女子大学生5人には計27万円を支払ったとされ、日当は1万円前後だった。
  • 公選法は届け出た運動員以外への報酬支払いを禁じており、違反にあたる可能性が高い。
  • 人集めはSNSマーケティング会社社長の菅原京香容疑者(25)が担当し、インターン学生や知人を通じて募集したとみられる。
  • 報酬は同社の口座から学生側へ振り込まれ、資金は陣営の会計担当だった佐藤芳子容疑者(63)から入金されたとされる。
  • 学生には「このことは誰にも言わないで」と伝えられていたとの証言があり、警視庁は違法性の認識があった可能性を調べている。
  • 報酬を受け取った学生側についても被買収容疑で任意聴取が行われている。
  • 入江容疑者は元フジテレビ社員で都議2期を務めた後に国政へ初挑戦したが、東京7区で4位に終わり比例復活もできなかった。
  • 公認決定が公示4日前と遅く、急造の選挙態勢が違法行為の背景になった可能性が指摘されている。

急な選挙日程は各陣営に混乱をもたらしたが、法規を逸脱すれば選挙の信頼性そのものを損なう。今回の事件は、選挙実務の人手不足と外部委託の拡大が抱えるリスクを浮き彫りにしたと言える。

菅原京香容疑者 BuzzSell社HPより

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Sat, 21 Feb 2026 21:15:03 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:15:03 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html
https://agora-web.jp/archives/260220102720.html 【第2次高市内閣本格始動】施政方針演説の評価 https://agora-web.jp/archives/260220102720.html NPO法人万年野党が運営する情報検証研究所のYouTubeチャンネル「情報検証研究所【政策カフェ】」。

第2次高市内閣の本格始動に伴う施政方針演説について、責任ある積極財政や潜在成長率向上への言及を評価しつつ、社会保障改革や地方創生、外国人政策といった課題の優先順位や今後の深化への期待を詳しく語ります。

(収録日:2026年2月20日)

【出演】

岸 博幸 慶應義塾大学教授
原 英史 (株)政策工房代表取締役

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Sat, 21 Feb 2026 21:10:20 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:10:20 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html
https://agora-web.jp/archives/260221202057.html 最高裁に否定された直後にトランプ大統領が関税を15%に引き上げ表明 https://agora-web.jp/archives/260221202057.html トランプ政権の関税政策をめぐり、米連邦最高裁の判断直後に新たな措置が打ち出された。相互関税の法的根拠が否定されたことを受け、政権は別の法律を用いた追加関税へと方針を切り替え、税率も15%に引き上げるという異常な展開となっている。

トランプ大統領 トルゥースソーシャルより

昨日、アメリカ合衆国最高裁判所が出した、ばかげていて出来が悪く、極めて反米的な関税に関する判決について、長い長い熟考の末に全面的かつ詳細な検討を行った結果、この声明をもって明確にしておきたい。

私はアメリカ合衆国大統領として、即時発効で、長年にわたり(私が登場するまでは何の報いもなく!)アメリカを食い物にしてきた多くの国々に対する世界一律10%の関税を、完全に認められ法的にも検証済みの15%へ引き上げる。

今後数か月のうちに、トランプ政権は新たな合法的関税を決定し発表する。それは、アメリカを再び偉大にする――しかもかつてないほど偉大にする――という、われわれの極めて成功している取り組みを継続するものである。

この件にご注目いただき感謝する。

ドナルド・J・トランプ
アメリカ合衆国大統領

  • 21日、トランプ大統領は自身のSNSで日本など幅広い国を対象とする新関税を10%から15%へ引き上げると表明した。
  • 前日20日、米連邦最高裁はIEEPA=国際緊急経済権限法を根拠にした包括的な関税措置について、大統領に課税権限はないと判断した。
  • この判断により、従来の相互関税の多くは法的根拠を失う可能性が生じた。
  • 政権は最高裁判断を受け、別の通商関連法(通商法122条)を根拠に新たな関税を導入すると発表した。
  • 第122条は、国際収支の深刻な赤字に対応するため、大統領に対し原則150日間、最大15%の関税を課す権限を認めている。
  • 当初は10%の一律関税としていたが、21日の投稿で15%に引き上げると修正した。
  • 対象は日本を含む多数の貿易相手国とされ、特定分野ではなく広範な輸入品が想定されている。
  • 最高裁判断を事実上回避する形の政策変更で、法的争いが継続する可能性が指摘されている。
  • 米国内ではインフレ再燃や消費者負担増を懸念する声が出ている一方、保護主義政策として支持する意見もある。
  • 同盟国にも適用されるため、日本や欧州などから反発や対抗措置の検討が広がる可能性があり、市場では貿易摩擦拡大への警戒から為替や株式の変動要因となっている。

今回の措置は、司法判断によって制限された関税政策を、トランプ政権が別の法的枠組みで継続しようとする試みであり、米国の通商政策が一段と不透明化しかねない。今後は法廷闘争と各国の報復などの対応が焦点となり、世界経済への影響が拡大する可能性が高い。

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最終日の夜に出かけたローカルなシーフードレストランは海岸沿いにあってカジュアルなお店でしたが、新鮮なシーフードを味わうことができました。甘辛く味付けされたインドネシア料理は最初は甘く感じましたが、慣れると段々やみつきになる不思議な味です。

そのお店で出てきた中の1皿に生牡蠣がありました。近くの市場から仕入れてきた新鮮なもので、食べてみても臭みは全くありません。人気ですぐに売り切れてしまうらしくわざわざ予約して押さえておいてくれたそうです。

私は生牡蠣が大好物ですが、バリ島の牡蠣は食あたりが怖くて結局一個だけしか食べませんでした。でも翌日もお腹は壊しませんでしたから、衛生状態には問題がなかったことになります。

実は生牡蠣には苦い思い出があります。学生時代に卒業旅行で出かけたインドの帰りにタイのパタヤに寄ったことがあります。インドでお腹を壊すことを極度に警戒していたのですが、タイに来てホッとして油断したせいか生牡蠣を食べてしまいその夜から激しい下痢に襲われました。

帰国後に保健所がやってきて念のため検査したところ赤痢に感染していたことがわかり、卒業前に10日間ほど隔離病棟に入院する騒ぎになりました。

旅とは想定外のトラブルを楽しむものと思ってこれまで世界各地を旅行してきましたが、今回初めてリスクを取ることを躊躇してしまいました。

帰国してからもっと生牡蠣を食べておけばよかったと少し後悔しましたが、おそらくまた海外で生牡蠣を食べる機会があっても新興国では食べようと思わないでしょう。

仕事で来ていたので仕方がない面はありますが、旅の楽しみ方が年齢とともに少し変わったことを感じた瞬間でした。

リスクを取る楽しさよりも、健康で安心できる旅の方が満足度が高くなり始めたのかもしれません。

KapturePhotoSolution/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年2月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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Sat, 21 Feb 2026 21:00:12 +0000 Sat, 21 Feb 2026 21:00:12 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260221104349.html 「旧姓単記」で夫婦同姓か夫婦別姓かという問題はなくなる https://agora-web.jp/archives/260221104349.html 高市首相は、夫婦同姓のまま旧姓を通称として単独で使える旧姓単記を可能にする法改正を検討するよう法相に指示しました。

旧姓単記が実現すれば、たとえば高市早苗さんの夫の高市拓さんは、免許証などの公的書類でも「山本拓」という名前を使えるわけですが、そうするとどうなるんでしょうか?

nano banana pro

Q. 旧姓の単独使用を法律で認めると、どうなりますか?

現在でも住民票・マイナカード・免許証などに旧姓の併記は可能ですが、単独使用が可能になると職場・論文・名刺・契約を全部旧姓で統一できますが、法制度は変わらないので、

  • 法律上の氏:戸籍名
  • 社会上の氏:旧姓

というダブルネームになります。これが定着すると

  • 子どもも通称を使う
  • 家族内で姓が複数化
  • 戸籍だけが例外になる

戸籍を見る人は家族以外にはいないので、法律は同姓だが、社会は別姓という状態になり、選択的夫婦別姓に近づきます

Q. しかし海外では旧姓は使えませんね?

パスポートの氏名は(ICAOの規定で)legal nameしか使えません。これは今は戸籍名なので、パスポートに旧姓は使えません(併記できるが入管は通れない)。

このため国内法で旧姓単記を可能にしても、パスポートとそれ以外の公的書類で二重になります。

Q. ダブルネームは犯罪などセキュリティ上の危険がありますね?

はい。ダブルネーム(法的氏名と通称の併存)は、利便性と引き換えに“本人確認の曖昧さ”を増やすため、なりすましのリスクが確実に増える仕組みです。

問題の本質は「名前が本人確認の鍵である社会」で複数の鍵を持つことにあります。セキュリティの原則は

一人=一意の識別子

です。ダブルネームはこれを壊します。

Q. 旧姓単記でセキュリティを守るにはどうすればいいでしょうか?

旧姓単記(=社会では旧姓だけを使える)とセキュリティ強化は両立しにくい。なぜなら本人確認が「名前」に依存している限り、法名と通称の分離=照合の不一致が必ず発生するからです。

したがって対策は、名前で本人確認しない仕組みに変えるしかない。ポイントは「旧姓を認める」のではなく「名前を識別子から外す」ことです。

Q. マイナンバーを法的氏名にすればいいわけですね?

はい。現在の日本は

  • 本人確認:戸籍名
  • 補助識別子:個人番号

これを逆転させ、

  • 本人確認:個人番号
  • 補助識別子:マイナカードの氏名

とすれば、戸籍名は人格の識別子ではなくなり、夫婦同姓か別姓かという問題は消滅します。

Q. これだと戸籍制度は消滅しますね?

はい。戸籍の役割は

  • 身分関係証明
  • 親子関係
  • 相続
  • 国籍

ですが、これが「家の記録」から「履歴データ」に変わります。これをマイナンバーで可能にする法改正は必要ですが、それが終われば、戸籍は(中国や韓国のように)有名無実となります。

Q. それは実現できるんですか?

マイナカードはすでに普及しているので、それで戸籍を代替することは技術的にも法的にも可能ですが、高市首相はたぶん反対するでしょう。

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Sat, 21 Feb 2026 12:10:09 +0000 Sat, 21 Feb 2026 12:10:09 +0000 https://agora-web.jp/archives/260202133119.html https://agora-web.jp/archives/260127120224.html https://agora-web.jp/archives/260122055542.html https://agora-web.jp/archives/250428160652.html https://agora-web.jp/archives/250512040509.html
https://agora-web.jp/archives/260220101801.html 遂に出た、トランプ関税敗訴判決 https://agora-web.jp/archives/260220101801.html オリンピックも佳境に差し掛かっていますが、本命が期待に届かず、若手が躍進するという一種の世代交代が進んでいる気がします。個人的には過去に大きな成果を上げてきたベテラン勢が若手の良き目標になったと好意的に見ています。スポーツ界、特にオリンピックなどを目指す方々のパフォーマンスのピークをどこにもっていくか、と考えた時、今回、10代後半に設定するべきなのだろうと強く感じました。20代じゃもうシニアという世界はあまりにも熾烈ですが、人間の頑張りや成長って案外成人してしまうと妙な雑音が気になって純粋さが薄れるのしまうのかもしれませんね。

では今週のつぶやきです。

市場は読みあい

次項の話題で触れますが、トランプ関税の最高裁の判断が出たことで市場の動きはこのブログで2日前に予想した通りの動きになっています。ただ、週末をはさむので今後のマネーの動きは慎重に考えるべきなのだと思います。大きなピクチャーで見ると世界VSアメリカというマネーのフローがどうなるか、という話ですが、一投資家として見るなら「読みにくい」、これが正直なところです。私はある意味、投資対象をほとんどカナダの株式に移しており、特に資源とかエネルギーが多く、あとはカバードコールのような特殊な銘柄への投資が多くアメリカの政治に影響を受けないようリスクヘッジしてきました。資金的には今はカバードコール絡みが50%ぐらいになっていると思います。

これは私の独特の見方なので皆様にお勧めしているわけではありません。ただ、それぐらい読めないと言ってよいのです。金や銀といった投資先も今後、もう一度見直される気がします。私は再投資にまだ踏み込む気はないのですが、多くがマネーの行先に困っている、これが本音だと思います。ではアメリカの経済はどうなるのか、これも読めません。正直な感想はアメリカは実務が出来ず、政治とカネの力でモノを動かすしかできなくなっています。おまけにAIが生み出した矛盾、AIがテクノロジー会社同士の潰しあいを始めている状況を見るにあたり、極めて速いスピードで栄枯盛衰が展開されていると考えています。

もう1つは国際情勢で、最近影が薄くなったウクライナ問題でもゼレンスキー氏がアメリカのやり方に満足しておらず、ついに本音が聞こえてくるような状況にあります。アメリカは面倒なことは放置プレーで新たな飯のタネであるイラン情勢にちょっかいを出すという姿勢であり、足元だけを見ている外交と国際関係に不安感が募ります。最後にビットコインですが、私はさほどドラスティックな動きにはならないとみています。それは既に様々な考えを持つ市場参加者による価格形成が醸成され、昔のような一方通行にはならないということです。量子コンピューターができればビットコインの暗号は読み解けるという話はこのブログで7-8年ぐらい前からずっと言い続けていたことです。その可能性はあるけれど何らかの対策は出来ると私は考えています。

遂に出た、トランプ関税敗訴判決

19日に「トランプ関税裁判の行方」と題して予想を述べさせていただきましたが、見事に今日、20日に判断を下しました。実は私は気になっていて、どこかのメディアが20日判決の公算とその読みについて書くかな、と思っていたのですが、主要メディアはダンマリでした。政治的に書けなかったのかもしれません。判断は9人の判事で6対3。共和党側と思われた判事も3人が「関税は行き過ぎ」と判断したのでトランプ大統領は激おこで即日、150日の10%追加関税を提示しました。これは予想された動きだと思います。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより

この最大150日の関税適用は暫定的手段であり、この時間稼ぎを通じて次の算段を練るわけです。ただ、150日、つまり5か月後は7月中旬で中間選挙話題が大きなウェイトを占めるはずです。しかもその頃は夏休みなので世の中が9月まで動かない、そういう中でどれだけのことができるか、トランプ氏が中間選挙を乗り越えられるだけの代替案を示せるか、かなり厳しい情勢だとみています。またUSMCAの交渉もその頃がピークになっているはずです。

では今まで課した関税は戻ってくるのか、については下級審に差し戻していますが、実際には戻ってくる流れで審理が進むはずなので少なくとも訴訟をしている企業には何年か時間がかかるかもしれませんが、返金されるとみています。また通常、その場合、金利を上乗せして返済するはずですから企業には安どになるはずです。一方、日米の投資案件ですが、第二弾として原発案が出てきました。これは私は本丸だと思います。日本には原発の実務に長けた企業がいくつかあるのです。アメリカはコストが高すぎて機能しません。そういう意味ではAIデータセンターの普及で電力不足が大きな問題になる中、日米でSMRを含む原発関連の事業連携は第一弾よりはるかに意味があるケースになるとみています。

首相の施政方針演説

内容的には従来の流れを一部補強するような感じでしたのでインパクトがあったわけではないと思います。責任ある積極財政、つまり食品にかかる消費税の2年限定の付加停止を含め、赤字国債を出さないことが「責任ある」、つまり野放図な財政にしないという意味だと理解しています。私はこの消費税政策は2年限定ならば10兆円の財源を見つけるだけでよく、今の経済情勢であれば、企業景気が良いので26年度、27年度共に税収の上振れがあり、10兆円程度は計算のうちだと思います。もしもそれが足りなければ外国為替の特金などバックアップをつけておくということでしょう。

ただ、一度消費税の緩和策をつければ仮に高市氏が2年限定で元に戻したとしても「前例」を作るわけで将来の首相が切り札的に使いやすくなる悪い例を残すことになると思います。一般国民の生活実感の改善については根本的には健康保険制度の見直しが第一義にあると思います。もう1つはシングルマザーを含めた生活設計が成り立たない人たちに単に金銭的援助をするというよりなぜ、そういう人たちが増えてしまったのか、学術的な分析をもって対応すべきだと思います。少子化対策も首相が大臣も指名し、やっているそぶりを見せるだけであり、実効性が全くない状態が続きます。それならいっそのこと「生活困窮者層対策大臣」(こんな名前は絶対にありえないです)のポストを作るほうがより現実的だと思います。

外交についてはこれも再三言うようにアメリカ追随型ではなく、日本が如何に自立し、ケースバイケースで独自の判断を下せるようになるか、その下地をしっかり作って頂きたいというのが希望です。その中で憲法改正論議を積極的に行う姿勢を見せた点は嬉しく思います。対中国については誰が誰と対話をするか、という点をやや不鮮明にしたのは戦略的にトップ同士では後の修正ができないということを悟ったのでしょう。高市氏の学びだったと思います。ただ、中国との外交の司令塔は高市氏に変わりはないので外相に揉んでもらうというやり方は今は通用しない気がします。高い支持率ですが、本当の成果はこれからになると思います。まだ高市政権はほとんど何も始まっていないのです。期待しましょう。

後記
日本に来て3日目。と言っても業務やアポイントに押されてまだほとんど見ていません。たまたま昨夜新宿の大久保公園を通ったのですが、警察の見回りが異様に厳しく、立ちんぼさんはかなり少なかったです。(ゼロではありません。)それよりもそれが世間で話題になりすぎたのか、立ち話をする男性グループからはぐるぐる回っていて物見遊山という声も聞こえ、これは日本版「オランダの飾り窓」なのか、と思ってしまいました。それぐらいこの周辺だけが込み合っていたのが異様であり、滑稽でありました。それにしても繁華街のパワーはバンクーバーでは絶対に味わえない醍醐味ですね。楽しいです。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年2月21日の記事より転載させていただきました。

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Sat, 21 Feb 2026 03:00:00 +0000 Sat, 21 Feb 2026 03:00:00 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html
https://agora-web.jp/archives/260220101849.html 「軍事スタグフレーション」でキュウリがロシアの食卓から消える時 https://agora-web.jp/archives/260220101849.html ウィーン国際経済比較研究所(WIIW)のロシア経済問題専門家ヴァシリー・アストロフ氏によると、ロシア国民経済は昨年のGDPが1.0%と成長が大きく鈍化した。2023年は実質GDPは4.1%、24年は4.9%と昨年までは軍需主導で経済成長を維持してきた。IMFの最新予測では0.6%~0.9%と、さらに厳しい見通しも示している。ロシア経済の停滞の背景は、2024年まで続いた「戦時バブル」が労働力不足や設備能力の限界に達し、 高金利が消費や企業活動を直撃し、経済がオーバーヒート状態に陥っているからだという。

プーチン大統領 クレムリンHPより

ロシアの物価は昨年8.7%と高インフレを記録した。WIIWによると、2023年は5.9%、24年は8.4%だった。26年は6.1%に下がるものと予測されているが、それでも高い。労働力不足に伴う賃金高騰と政府支出の拡大により、インフレが常態化している。ロシア中央銀行はインフレ抑制のため、政策金利を最高21%まで引き上げた。この高金利が非軍事部門の企業の借り入れコストを押し上げ、民間投資や消費を直撃している。

ちなみに、ドイツ民間放送ニュース専門局NTVのモスクワ特派員ライナー・ムンツ記者は19日、「モスクワ市民は物価高に悩まされ、食卓のテーブルには乗る食材が少なくなっている」と報じていた。例えば、キュウリの価格は2倍に跳ね上がり、その値段はバナナなどの輸入果物を上回ることから、買うのを控える主婦が出てきているという。ウオッカが手に入らなくなれば、ロシアの男たちの反乱が起きるといわれるが、キュウリなどロシア人の食文化や酒の肴(ピクルス)に欠かせられない日常的な野菜の値段が高くなれば、食卓は一層寂しくなる。

2022年2月末以来、ロシアはウクライナとの間で特別軍事作戦(戦争)中で政府の歳出の多くは安全保障に投入されるために、教育やインフラなど民生部門の予算が圧迫されている。欧米諸国の制裁の影響で欧米向けの輸出が激減した一方、中国やインドへのシフトが進められてきたが、原油安や価格交渉で足元を見られて値引きされ、外貨獲得能力には陰りが見える。米国の2次制裁(ロシアと取引する第三国への制裁)を恐れ、インドなどがロシア産原油の買い控えを見せるケースが出てきている。

ロシア経済は軍需産業、エネルギー、そして農業分野が主要部門だが、いずれも停滞を余儀なくされている。過去数年、年率30%近い成長を記録した防衛産業だが、2026年は4~5%程度まで急減速する見込みだ。24時間体制の操業が続き、設備の摩耗や熟練工の不足が深刻化している。2025年から2026年にかけてのロシア経済は、軍需による強引な成長が限界を迎え、「軍事スタグフレーション」(不況とインフレの同時進行)の兆候が強まっている。

ロシアは世界有数の小麦輸出国だが、国内のインフレ(食料品価格の高騰)を抑えるため、2025年2月から小麦の輸出枠を大幅に削減し、国内供給を優先させている。 トラクターなどの農業機械や種子、肥料の添加剤などは依然として西側技術に依存しており、部品不足による生産性の低下が懸念されている、といった具合だ。

ロシアは今日、徴兵や国外への若年層の流出により、記録的な人手不足(労働力不足)に直面している。これが賃金上昇を招き、さらなるインフレの要因ともなっている。

参考までに、ロシアは兵力不足を補うために北朝鮮から数千人の兵士を集めたが、ここにきてケニアからウクライナでの戦闘任務のために1,000人以上のケニア人を徴兵したという。ケニア議会のキマニ・イチュングワ議員は19日、ケニア議会で「これまでに1,000人以上のケニア人が徴兵され、ロシア・ウクライナ戦争に従軍している」と報告。ケニアのムサリア・ムダバディ外相は、この問題について協議するため、3月にモスクワを訪問する予定だ。ケニア政府は、ウクライナで自国民が「砲弾の餌食」にされていると非難している。

ロシア経済への中国の影響は年々大きくなっている。中露貿易はこれまで右肩上がりだったが、2025年は5年ぶりに前年を下回った。 2025年の貿易額は約2,340億ドル(前年比6.5%減)に止まっている。ちなみに、米国による2次制裁を恐れ、中国の大手銀行がロシア関連の送金を拒否・遅延させるケースが多発している。これが貿易停滞の大きなボトルネックとなっている。

ロシアにとって中国は最大の貿易相手国(輸入の57%を占める)だが、中国にとってロシアは貿易相手国として7位(シェア約4%)に過ぎない。ロシアは欧米製品が手に入らないため、産業機械から家電、AI技術に至るまで、ロシア経済の屋台骨が中国製品に完全に置き換わっている。中国依存はロシアにとって大きな戦略的リスクでもある。

プーチン政権はこのまま軍需産業優先を続けるか、それともインフレ抑制のために軍事費を削るのか、極めて難しい判断を迫られている。

注:上記のコラムはロイター、AFP通信、ブルームバーグ、ジェトロからの経済情報を参考にした。


編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2026年2月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

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Sat, 21 Feb 2026 02:55:49 +0000 Sat, 21 Feb 2026 02:55:49 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222223236.html
https://agora-web.jp/archives/260221005718.html ユダヤ人は古代ユダヤ人の子孫か?日本の皇室は縄文系? https://agora-web.jp/archives/260221005718.html 先祖を知る手がかりとして、もっとも信頼性が高いのは母系の先祖をミトコンドリアでたどっていく方法だが、父系の先祖をY染色体でたどることもある。

国家の興亡史からわかる現代地政学――西欧の衰退』(さくら舎)では、世界のユダヤ人の大半を占める東欧系のアシュケナジムは古代ユダヤ人と血縁関係が薄いのではないかという問題を議論している。

Y染色体系統とミトコンドリア系統の「信頼性の差」とは何かというと、Y染色体は組み替えがやや起きやすいこと、ミトコンドリアは古い人骨からも検出しやすいこと、解析の容易さ、突然変異の確率が安定していて予測がつきやすいことなどが理由とされる。

しかし、近年の分析技術の進歩で、Y染色体をもとにした分析の信頼性も上がっている。そうすると各民族の先祖が母系と父系でだいぶずれがあることも分かってきている。

たとえば、米国では母系ではアフリカ系の割合が多いが、父系ではヨーロッパ系もかなりの割合であり、白人の奴隷所有者と黒人奴隷の子がかなり存在したことをうかがわせる。

中央アジアでは、チンギス・ハンの男系子孫であることが重んじられたため、その痕跡が濃厚に認められる。

ユダヤ人についてだが、中東では民族は宗教が基準で、ユダヤ人もユダヤ教徒のことである。本来は、ユダヤ人の母親から生まれるか、ユダヤ教に改宗した者をいう。ただし、イスラエルへ移住する条件についての1950年の「帰還法」では、ユダヤ人の祖父あるいは祖母を持てばよいことになっている。

picturejohn/iStock

世界のユダヤ人でもっとも大きな集団は、鉤鼻などでおなじみの東欧系のアシュケナジムだが、古代ユダヤ人とは血縁的つながりは認めがたく、中世のどこかで集団で改宗したりしながら形成されたともいう。ただし、中世に黒海沿岸にいたハザール人という特定の集団だけが母体だというのはあり得ない。

一方、ローマ帝国による迫害のあとも中東にとどまったミズラヒムや、北アフリカに多いセファルディムは、混血しているとはいえ血縁関係が濃そうである。また、イスラム教に改宗したユダヤ人もいるわけで、イスラエルと対立するパレスチナ人にこそ、イスラエル人の平均よりは古代ユダヤ人の血を受けているという人もいる。

ただ、ミトコンドリアではなくY染色体分析だと、中東起源のタイプが聖職者階級などを中心に三割ほどいるともいう。とはいえヨーロッパ系の割合のほうが多く、古代中東起源ということが直ちに古代ユダヤ人が中心とは言い切れないが、アシュケナジムは古代ユダヤ人の子孫ではないとも言い切れないということだ。

しかし、最近の学説でY染色体がことさらに語られるのは、かなりイスラエル政府における政治的意思が影響しているように見える。

同じことは日本人にもいえ、ミトコンドリア分析では9割に近い日本人の血は非縄文人、広い意味での弥生人であることが間違いない。しかし、父系では3割とかそれ以上が縄文系という分析もあり、その差が注目される。

普通は後発の渡来人の影響が父系で多いはずが逆なのである。そこから想像をたくましくすると、たとえば皇室や藤原氏の父系先祖が縄文人で、それが源氏・平氏や藤原氏系の武士として地方に土着したという可能性もある。

ただ、こうした問題は政治的な意図で父系の数字を取り上げたい人が多く、冷静な判断が必要だと思う。


国家の興亡史からわかる現代地政学――西欧の衰退

【目次】
第1章 文明の源流と民族奥亡が紡いだ古代ユーラシアの大地図
第2章 大航海、新帝国、革命が形づくった近代ユーラシアの再構築
第3章 ユダヤ・イスラーム・ギリシアの世界が形づくった中東の文明圏
第4章 ロシアとウクライナを形づくった千年の興亡史
第5章 インド文明を形づくった大地・民族・宗教の多層史
第6章 王朝・民族・地政学で読み解く東アジア世界の歴史構造

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Sat, 21 Feb 2026 02:50:18 +0000 Sat, 21 Feb 2026 02:50:18 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223005817.html https://agora-web.jp/archives/260222085823.html https://agora-web.jp/archives/260211194724.html https://agora-web.jp/archives/260210215825.html https://agora-web.jp/archives/260129184506.html
https://agora-web.jp/archives/260220232229.html 国民民主候補が買収容疑で逮捕はまたもマーケティング会社の素人判断が原因か https://agora-web.jp/archives/260220232229.html 2026年衆院選の東京7区で落選した国民民主党元候補の入江伸子容疑者ら3人が、選挙運動員に現金を渡した買収容疑で逮捕された。急な公認による人手不足が背景とみられ、選挙の公正さが改めて問われている。

  • 警視庁は2月20日、入江伸子容疑者(63)とSNSマーケティング会社「BuzzSell」社長の菅原京香容疑者(25)と、コンサルティング会社社長の佐藤芳子容疑者(63)の2人を公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕した。
  • 女子大学生5人にビラ配りなどの報酬として計27万円を支払った疑いがもたれている。また、運動員10人以上に総額45万円以上を支払ったなどの余罪は捜査中。

  • 日当は約1万円、SNS関連会社の口座経由で支払われたとされる。
  • 公職選挙法は選挙運動の報酬目的の現金支払いを禁止している。
  • 入江容疑者は元都議で、衆院選は公示4日前に公認が決まった短期戦だった。
  • 国民民主党の玉木代表は遺憾と謝罪し厳正対処を表明している。
  • 逮捕された入江伸子容疑者は法定得票数に届かず、供託金は没収となっていた。
  • 候補者の選定基準や候補への指導も含め、国民民主党の信頼性への影響を心配する声があがっている。

人手不足という事情はあっても公職選挙法を違反した行為であり、選挙の信頼性を損なう事案となった。今後は捜査の進展とともに、政党による候補者への指導や選挙運動の在り方が問われることになる。

選挙活動をする玉木代表と入江伸子容疑者 入江氏SNSより

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Sat, 21 Feb 2026 02:45:28 +0000 Sat, 21 Feb 2026 02:45:28 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html
https://agora-web.jp/archives/260220220411.html 高市総理の印象を悪くするために手ブレ・ピンボケ映像を使うオールドメディア https://agora-web.jp/archives/260220220411.html 日本のマスゴミはその偏向報道によって
視聴者に歪めた情報ばかりを流し続けて来ました。
この点で民主主義の敵と言われてもおかしくない存在です。

連中は安倍総理の時には映像の色味を悪くしたり、
安倍総理の声について音質を下げて流すなどして
(この音質操作については過去にすぎやまこういち氏も指摘していました)
可能な限りテレビ画面を通したものは印象を悪くさせようとしていました。

それが高市総理になってからは高市総理の印象を悪くするため、
ホラー映画などで使われる不安を演出するダッチアングルを積極的に悪用している事が
SNSで拡散され批判をされました。
一部スポンサーへのお問い合わせにも繋がった事も大きかったのかもしれません。

今度はマスゴミは高市内閣報道について手ぶれで画面がブレ続けたり、
ピントがずれたボケた映像を使うなどの手に出ているようです。

マスゴミは高市総理の印象を悪くするために
積極的にこういう手を繰り返しているのだろうとは思いますが、
そういう実態をしらない人達には

「NHKほか大手テレビ局の連中はカメラもまともに扱えない素人未満の給料泥棒じゃん。そんなのアルバイトで十分www」

と積極的に宣伝していってあげましょう。

マスゴミが高市総理の印象を悪くしようと行っている

  • 手ぶれ
  • ピンボケ
  • 色味を暗くしたり、コントラストを下げる
  • 音質を下げる

これらの行為というのは
「素人がiphoneで動画撮影した方が確実にマシじゃん」
という話になるのですから。

非常に高価な専用機材を使って、
高いスポンサー料をぼったくって行っている仕事として考えたら
費用に対して見合うレベルの仕事内容ではありません。

こういうのもスポンサーお問い合わせ案件ではないでしょうか?

「貴社がスポンサードした番組ですが、映像などが前世紀のホームビデオレベルで非常に品質が低いのは貴社の広げたい企業イメージにとってマイナスでは?株主にも失礼にならないでしょうか?」
なんて質問も追加したくなります。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2026年2月19日のエントリーより転載させていただきました。

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Sat, 21 Feb 2026 02:40:11 +0000 Sat, 21 Feb 2026 02:40:11 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222214205.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html
https://agora-web.jp/archives/260220101939.html Good job!高市総理:施政方針演説を読む! https://agora-web.jp/archives/260220101939.html 国際政治・国内政治・政治思想等々について、政治学者の立場から分析します。情報過多の中で、いかに本質を見抜き情報の価値を高められるか。

政治学者の岩田温氏が、高市総理による施政方針演説の内容を読み解き、日本維新の会との連立合意の尊重や、憲法改正、皇統守護、中国・ロシア・北朝鮮を念頭に置いた安全保障政策、そして「責任ある積極財政」への期待について自身の見解を語ります。

政治学者・岩田温氏のYouTubeチャンネル「岩田温チャンネル」。チャンネル登録をお願いします。

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Sat, 21 Feb 2026 02:35:39 +0000 Sat, 21 Feb 2026 02:35:39 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222213539.html
https://agora-web.jp/archives/260219230135.html ITが苦手な高齢者に配慮は要らない https://agora-web.jp/archives/260219230135.html 黒坂岳央です。

病院の受付で「今後はアプリで予約してください」と言われ、72歳男性が激怒した話が話題となっている。スマホを持っていないと告げると「ご家族にお願いしてください」と返され、憤慨したという。この手の話題はいちいちニュースにならないだけで、実際には全国あちこちで起きているだろう。

そして必ずと言っていいほど出てくるのが「高齢者は弱者なのだから配慮すべき」という意見だ。銀行の通帳有料化、コールセンターの自動音声対応、窓口削減なども同様に、「高齢者が置いていかれるのは可哀想だ」という声は多い。

だが筆者は主張したい、「ITが苦手な高齢者に配慮は要らない」と。自分は考えなしにいじわるで言っているのではない。これには複数の理由がある。

bee32/iStock

配慮は他者の負担を強いる

「自分は弱者なのだから配慮しろ」という言葉はある種の暴力である。配慮される側は得をするが、それをする側は必ず損をする構図になっているからだ。

そもそも病院も銀行も、なぜアプリ予約や自動化に舵を切る理由は、現場の人手が足りないからである。

受付窓口を維持するには人件費がかかり、電話予約にはオペレーターが必要になる。紙の通帳を発行すれば印刷・物流・管理コストが積み上がる。つまり「我々のために有人対応を残せ」という要求は、突き詰めれば「そのコストを現役世代が払え」と言っているのと同じだ。

確かに高齢者は「フィジカル的な弱者」である。高齢者になると視力が落ち、指が震え、認知機能が衰える。これ自体は気の毒なことだ。

しかし、社会的・経済的な立場においては決して弱者ではない。医療費の窓口負担や税負担は現役世代より軽く、年金制度によって守られており、政治的影響力も絶大だ。「高齢者=社会的弱者」という前提は、現代の人口動態と社会保障制度の実態に即していない。

選挙では最大のボリューム層であり、政治的影響力も絶大だ。もちろん全ての高齢者が裕福なわけではないが、「高齢者=社会的弱者」と一括りにするのは、もはや現実を反映していない。

真の弱者とは、「逃げ場がない。負担が大きい。選択肢が少ない」人である。この条件に最も当てはまるのは、重い社会保険料を天引きされ続ける現役世代だ。

高齢者に配慮をする余裕があった時代は終わった。少子高齢社会で今後は現役世代の数は減り続け、配慮できるキャパは年々低下し続けている。今後もこのメガトレンドは既定路線だ。

まだなんとかなる内に早くDX化を進めるべきであり、いつまでも高齢者を配慮し続ける余力はもうないのだ。配慮できないのはいじわるではなく、限界なのだ。

ITについてこられないのは自己責任

よくこのように言われる。「高齢者はデジタル機器に弱いから配慮が必要だ」と。

しかし、それを言い訳に使うには苦しい事情がある。Windows95が出たのは30年前、iPhoneが出てもうすぐ20年が過ぎようとしている。現在70代の人が40代の働き盛りだった頃から、社会のIT化は叫ばれ続けてきた。つまり、新しい技術に適応するための移行期間は、すでに数十年も用意されていたという客観的事実がある。

長期間の変化を無視し続けた結果を「分からないから出来ない」の一言で現役世代に負担させるのは無理がある。十分に長い移行期間があった、というのが客観的事実である。

しかし、20年近く存在している技術を「今さら受け入れられない」という前提で、社会全体に配慮を求めるのは妥当だろうか。また、今どきスマホの使い方は学ぶことが出来る。書籍、動画、そして街のスマホ教室である。筆者の住む街にもスマホ教室があり、必死に学ぶ高齢者の姿もある。

筆者の親族はずっとガラケーから頑なに変えようとしなかったが、いざ孫が生まれたのを機にビデオ通話がしたくてあっという間にiPhoneユーザーになった人もいる。つまり、ITは年齢が決定的なのではない。意欲の問題だ。意欲の欠如を現役世代に負担させるのは無理があるだろう。彼らは「分からないから出来ない」というが、厳密には「やりたくない」と言っているのである。

高齢者への敬意を持つことと、システム維持のコストを現役世代に押し付けることは全く別の問題だ。筆者は祖父母にかわいがられたので、高齢者嫌悪の逆の感情を持っている。だが、自助努力を放棄し、周囲の配慮を当然の権利とする態度は、限界を迎えている現代社会において成立し得ない。

海外には「ついてこられない人は置いていく」のが普通の国もあるが、日本は高齢者に優しい国家だ。まだ余力がある内に、自分で学び時代についていく努力をする意識が必要なのだ。

2025年10月、全国の書店やAmazonで最新刊絶賛発売中!

なめてくるバカを黙らせる技術」(著:黒坂岳央)

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Fri, 20 Feb 2026 22:00:35 +0000 Fri, 20 Feb 2026 22:00:35 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222103145.html https://agora-web.jp/archives/260220232047.html https://agora-web.jp/archives/260221000030.html https://agora-web.jp/archives/260220103722.html https://agora-web.jp/archives/260220082534.html
https://agora-web.jp/archives/260220064113.html 戦争という「雨が降る前に」、ぼくたちができること。 https://agora-web.jp/archives/260220064113.html

社会主義を掲げて多民族を統合してきた連邦が解体し、1991年から2001年まで続いたユーゴスラヴィア内戦は、冷戦終焉にともなう最大の悲劇と呼ばれた。東欧とはいえヨーロッパに属する国で、白人どうしが殺しあう姿は世界に衝撃を与え、ちょうどいまのウクライナ戦争のような扱いだった。

9頁(強調を付与)

と、今日出る『Wedge』3月号の連載「あの熱狂の果てに」に、ぼくは書いている。1991~2001年は平成の序盤だが、ぼくにとっては中学受験から大学の卒論までのあいだで、青春そのものだ。

平成育ちによるはじめての決定版平成史『平成史―昨日の世界のすべて』與那覇潤 | 単行本 - 文藝春秋
平成育ちによるはじめての決定版平成史 『知性は死なない』『中国化する日本』で知られる歴史学者による、小泉純一郎から安室奈美恵まで網羅した30年間の見取り図。『平成史―昨日の世界のすべて』與那覇潤

なにせ、いまのウクライナ戦争級の大事件だから、当時(主に)欧米の “意識の高い” カルチャーは、こぞってユーゴ紛争を採り上げた。毎年、賞を獲った話題の映画に最低1つは、「ユーゴもの」があるような感じだった。

色んな作品が日本でも評判になったけど、ちょっと “地味め” な1本が忘れられなくて、手もとにDVDを持っている。実は「レンタル落ち」なんだけど、それも含めて、ぼくにはすごく懐かしい。

1994年の映画で(日本公開は96年)、ネット配信はおろかDVDすらほぼなく、ぶ厚いVHSを実店舗で借りて見ていた。その分、最初は知らない作品を「ふと気になって見る」ことができたことの貴重さは、前に書いている。

危機のいま古典をよむ 與那覇 潤(著) - 而立書房
コロナ、ウクライナ、そして……危機の時代こそ、「専門家」任せにせず、自分の頭で読み、考える。希望の読書論! E.トッド、苅部直、佐伯啓思・宇野常寛・先崎彰容、小泉悠との《書物がつなぐ対話… - 引用:版元ドットコム

ビフォア・ザ・レイン』は、旧ユーゴ連邦の南端にあたるマケドニアが舞台で、監督も現地の出身だ。民族的には、主流派のマケドニア人はギリシャ正教徒、少数派のなかで最大規模のアルバニア人にはムスリムが多い。

マケドニアは、安定した政情のまま独立を達成し、隣接するコソヴォの地獄の紛争もまだ本格化していなかった。さっき “地味め” と書いたのは、なので本作は(人は死ぬが)狭義の「戦争映画」ではないからである。

が、だからこそ、いま最も滋味が深い。

作品の主題は、戦争そのものではなく、内戦がこの地域にも及ぶかもしれないという “始まりの予感” である。その分、それまで実現してきた複数民族の共存が、どう壊れるかが繊細に描かれる。

いずれもラブストーリーが絡む3部構成で、1部につき1名ずつ、「主要な人物」が撃たれて死ぬ。が、その撃たれ方は、常に予想を裏切ってくる。

「緊張が高まってますよ」と示唆する、粗暴な武装勢力めいたキャラが画面に映ると、この人たちが “対立する民族” のあの人を殺すんだろうな、と見る側はドキドキする。が、作品は――というか現実は、そう単純じゃない。

むしろ「え、そっち?」という殺され方が起き、展開が予見不能なのは、現実が多義的だからだ。どんな人も、民族だけを意識して生きてはいない。他人に言わない秘密や、自分でも整理できない気持ちを抱えて生きている。

『Wedge』の連載を書くにあたって、久々に見直したのは、理由がある。

今回は哲学者の東浩紀氏の新刊で、話題の紀行文集『平和と愚かさ』を採り上げた。旧ユーゴも訪れる同書では、ロマの視点に寄り添って最も著名な内戦を扱う名画を撮ったが、後にスラヴ至上主義に転回したE・クストリッツアへの言及が多い。

それで当時の記憶が疼いて、あのころ好きだった別の「ユーゴもの」を、また見たくなったのだ。

結果として、すごくいいマリアージュになった。

東氏の同書は、哲学的にはシュミットへの批判意識を蒸留したウォッカのような味わいだ。多義的な現実を、「正しいか、まちがいか」のふたつの極しか残らないほど切り詰めて捉えるのが、シュミットの友敵理論である。

そうした政治の論理は、シュミットが支持したナチスのように、戦争や殺戮を招くとしてよく非難される。だが、実は同じものが「平和」を語る際にも密輸入され、2020年代の日常に染み入ってきたことを、同書は指摘する。

平和と愚かさ
著:東浩紀|四六判|本体500頁|2025年12月15日発行|ISBN:978-4-907188-67-2 ぼくたちは政治について語りすぎている。そのせいで平和から遠ざかっている。 ウクライナ、中国、ユーゴスラヴィア、ベトナム、そしてアメリ...

戦争が始まると、非政治的な活動の領域は急速に狭まっていく。なぜある小説を読むのか、なぜある曲を聴くのか、なぜある選手を応援するのか、なぜあるひとと結婚するのか、すべてに政治的な意図が探られるようになる。……日本でも、右派左派を問わず分断を求める人々がSNSで行い始めていることでもある。
(中 略)
かつては戦争はよくないと叫んでいればよかった。ところがいまは、戦争はよくないと言うと、ではおまえは平和を取り戻すためにどちらの側で「戦う」のか、ロシアなのかウクライナなのか、イスラエルなのかハマスなのかと問われてしまう。平和についての語りが、戦いについての語りに引き寄せられてしまう。

25・28頁

ぼく流に言うと、そんな密輸業者が職名をロンダリングするための肩書が「専門家」だ。コロナでは日常のあらゆる所作に、ウクライナではSNSの全発言に、「それは敵側を利する」と因縁をつけるセンモンカが繁殖した。

いわゆるオッカムの剃刀で、シンプルに切り詰めた発想こそが、現実をよく捉える場合もある。だがセンモンカの解説や予測は、ことごとく現実から外れ続け、単なる「戦争屋」にしかならなかった。みんな知ってることだ。

「専門家」が大凋落した2025年を偲び、祝い、送る。|與那覇潤の論説Bistro
いまや思い返すのも難しいが、今年が始まったとき、アメリカの大統領はバイデンだった。後に副大統領にすら老衰ぶりを貶される彼の下で、「ウクライナを勝たせる」という不可能な試みへの投資が、だらだらと続いていた。 政権がトランプ(第2次)に替わるの...

『ビフォア・ザ・レイン』の主人公は、カメラマンである。報道写真とはもちろん、1枚の静画に現実を “切り取って”、世界に広める技術だ。

しかし、だからこそ彼(と恋人)は、自分が現実を単純化し、切り詰めてしまうことの怖さを知っている。その反省が、物語を動かしてゆく。

そうした複眼的な視点を促すことが、人文的に作品を味わうことの意味だった。それがいまは、”教養あるある詐欺” のビジネスにしか使われない。

人文学者が "詐欺師" になるとき: 令和人文主義という『青の時代』|與那覇潤の論説Bistro
国家さえなければ人は自由に生きられるとするアナーキズム(無政府主義)の青写真を掲げ、目下の国家体制を全否定するといった論調も、2010年代の後半から流行してきました。しかしそうした識者が、「国家」による個人の生への統制がかつてないほど強まっ...

ユーゴ紛争と、四半世紀後に勃発したウクライナ戦争とでは、もちろん色んなことが違う。だが最大の相違は、語り手が持つ教養の没落だろう。

ロシアが自由な取材を許すはずはないので、西側で流通する「ドキュメンタリー」はウクライナの目線になる。国の存亡がかかっている人びとである。当然 “盛り” も入ると思って、割り引くのはむしろぼくらの仕事だ。

ところが昨年、ついにアメリカから「バカか!」と怒鳴られるまで、TVが流す映像をそのままベタになぞる “解説” を、SNSで講釈するセンモンカもいたりした。そんな単細胞ぶりは、もはやヒトよりも環形動物を連想させる。

アメリカで「公開処刑」されたゼレンスキー: 日本への教訓|與那覇潤の論説Bistro
現地時間の2/28、ホワイトハウスの執務室でトランプ、ヴァンスとゼレンスキーが言い争う様子は、世界に衝撃を与えた。日本でもここまで多くの人が一斉に話題にする海外の映像は、9.11のツインタワー以来、記憶にない。 なぜそんな事態が世界に配信さ...

『ビフォア・ザ・レイン』の多義性は、タイトルそのものにも及ぶ。

このnoteの題名もそうであるように、「雨」は来るかもしれない “戦争” を指す不吉なメタファーだと解するのが、ふつうの見方ではないかと思う。少なくとも高校生だったぼくはそう見たし、今回も変わらなかった。

しかしまったく反対に、「恵みの雨」といったニュアンスの “救済” として、むしろ暴力の連鎖を終える希望の兆しが、雨に託されているとする解釈もできる。こちらの記事(のだいぶ下の方)で知って、ほほぅと思った。

映画『ビフォア・ザ・レイン』解説と構成・テーマ分析(#28)
「“メビウスの輪”となる三部構成」といわれる映画を「矛盾シーン」から正確に読み解きます。また構成の奇抜さにとらわれず、受け取るべきテーマについても考えます。

どっちかに決める必要は、別にない。

むしろ平和とは誰もが、本人にとっての “現実” が「自分への見え方」にすぎないことを知り、他人への見え方とのズレ(多義性)に寛容であるときに、はじめて達成される。人文主義とは本来、そのレッスンのことだ。

"決裂" が起きるときはつねに、物語がすれ違っている(『潮』連載開始です)|與那覇潤の論説Bistro
谷川が「すべては1955年から始まるんです」と語り出し、虚を突かれた。一般的な戦後史の叙述では、公明党の結党は64年。前身の公明政治連盟も61年の結成で、それ以前に遡って語られることは、まずない。  (中 略)  ふつうの人が「55年体制」...

紀行文集である『平和と愚かさ』は、”旅” を通じて――つまりそれまでの「自分への見え方」を更新する体験との出会いを重ねる形で、綴られている。ぼくがコラムで紹介する際も、なによりそこを意識してみた。

『Wedge』は書店でも買えるが、多くの人は東海道新幹線の「グリーン席に置いてある雑誌」として知っていると思う。来月の19日まではこの号のはずなので、ぜひ目を通して、考える “旅” を作るきっかけになれば嬉しい。

新たな戦争への足音が、世界中で聞こえる、いまだからこそ。

2026年3月号 酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ Wedge(ウェッジ)
「新しい戦前になるんじゃないですかね」─。今から4年前、テレビ朝日の『徹子の部屋』でタモリさんが口にした言葉だ。 どのような意図で発言したのかはわからない。ただ、コロナ禍だった当時、全体主義体制を称揚するような空気が漂い、議会制民主主義の危...

哲学者が旅をしているのではない。旅することが哲学なのである。

かつて新たな開国のように言われた、冷戦後の情報環境のグローバル化は、かえって地球がまるごと「鎖国」したにも等しい閉塞に帰結した。熱狂を失って久しいその廃墟から、もういちど旅に出るきっかけを、同書は読者に示してくれる。

『Wedge』2026年3月号、10頁

参考記事:

ミルチョ・マンチェフスキー監督『ビフォア・ザ・レイン』突如現われたマケドニアの才能|「全部みる」シリーズ
<作品情報> マケドニアを舞台に、ギリシャ正教徒とアルバニア系ムスリム人住民のあいだで高まる緊張を、マケドニアとロンドンを結び、時間軸が複雑に交錯する三つの挿話で描きだすドラマ。監督・脚本のミルチョ・マンチェフスキーはマケドニア出身で、ニュ...
2026年2月2日 かなり読書日記の日|大前粟生
與那覇潤『帝国の残影 兵士・小津安二郎の昭和史』(文春学藝ライブラリー)を読んだ。 小津安二郎の映画や同時代のコンテンツに現れる戦争の影響を読み解き、兵士としての小津という視点から日本の近現代史を見ていく本。 (…)本書の叙述の目的地はどこ...

(ヘッダーは映画の冒頭を、このブログより)


編集部より:この記事は與那覇潤氏のnote 2026年2月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は與那覇潤氏のnoteをご覧ください。

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Fri, 20 Feb 2026 21:50:13 +0000 Fri, 20 Feb 2026 21:50:13 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222212013.html https://agora-web.jp/archives/260222094523.html
https://agora-web.jp/archives/260220065714.html インフレ持続で国庫に入る「インフレ税90兆円」を財政拡張の財源にする高市氏 https://agora-web.jp/archives/260220065714.html

首相官邸HPより

消費者物価がもう5年連続で2、3%も上がり、モノの価格が上昇して国民が払う消費税は増える。企業は価格が上がれば売り上げも増え、それによって企業収益が史上最高を更新し、法人税収も増大する。物価高対策で名目賃金を増やしてもらった勤労者が収める所得税も増える。

これは「インフレ税」と言われる。日銀にも勤めた経験を持つ渡辺努・東大教授は近著「インフレの時代」(中公新書)で、インフレによる税収増(インフレ税)を試算している。

「政府は180兆円のインフレ税収を得る一方、日銀は保有国債(価格下落)の損失が90兆円に上り、政府・日銀を統合すると、政府のネット取り分は90兆円となる」と、渡辺教授は説明している。

2%インフレが前提だから実際はもっと多い

①政府債務は1100兆円②政府債務の平均残存期間は9年③物価上昇率がゼロから2%に上昇④国債金利は2%ポイント上昇し、新発債の利払いも同じだけ増加――などの前提条件を置いて試算している。その結果が「インフレによる国債残高の目減りが180兆円、日銀の損失を政府がカバー(日銀納付金の減少=税外収入減少)すると、差し引き90兆円がインフレ税収となる」というものだ。

政府債務(国債発行残高)の実質価値がインフレで下がり、それをインフレ税収とする。個別の積み上げではなく、インフレによる債務削減額を計算して弾き出している。政府債務(国債発行残高)を全額ではなく、半減で十分という考え方もあるだろう。

すでに「インフレ税」は発生している。国家財政に入る税収を見ると、22年度に70兆円を超え、23年度72兆円、24年度75兆円、25年度78兆円、26年度83兆円(予算案ベース)など、7年連続で増えている。この間、税制改正(税率引き上げなど)はほとんど行われていない。実質経済成長率は25年度0.9%、26年度1%程度(予想)に過ぎず、インフレの多くはコストプッシュ型インフレの結果だ。

渡辺教授の試算はマクロ計算によるものだ。インフレ率は2%より高いし、実際の物価上昇は生鮮食品などを加えると、インフレ税収はもっと増える計算になるだろう。厳密なインフレ税額の計算ではなく、仮説を立てインフレ税を試算してみた点に価値がある。

「インフレ税」という表現を避ける高市首相

こうした「インフレ税」について、高市首相は口にしたことはない。全18閣僚向けに出した共通指示書という名の命令調の文章では「戦略的に財政出動を行うことにより、暮らしの安全・安心を確保し、所得を向上させ、消費マインドを改善し税収を増加させる」と表現している。つまり国民の反発を買うであろう「インフレ税」を禁句にし、「強い経済の実現」により税収を増加させるという説明だ。それができれば、コストプッシュ型インフレより望ましい。

高市氏のいう「強い経済」はまだ実現していないのに、税収が7年連続で増えている。この間、実質経済成長率は0〜1%に過ぎないため、コストプッシュ型インフレによる多額の「インフレ税」が発生していたことになる。実質的な経済力が高まり、実質賃金も増え、税収が増えるのが健全な姿だ。現在の姿は、消費者、勤労者らの負担によるインフレ税である。

アベノミクス推進の中心人物であった浜田宏一・エール大名誉教授は高市首相に警鐘を鳴らしている。高市首相は「アベノミクスを継承する」と明言し、積極財政(財政拡張)や成長戦略を推進する考えだ。それに対し、浜田氏は高市財政を全面的に否定する寄稿を月刊誌に寄せている。

アベノミクスの継承は間違い

「安倍氏の時代はデフレと円高だったので、超低金利政策と財政膨張政策をとった。高市氏の現在はインフレと円安(通貨価値の半減)だ。そこで財政拡張をやったらインフレが進んでしまう。それが続けば不況になる」と述べている。アベノミクスの負の遺産で国債利払い費が急増してしまうため、政策金利もなかなか上げられない状況だ。

高市財政がやっているのは物価高対策ではなく、インフレ促進政策だとの批判が続いている。そうした指摘は新聞、テレビ、ネット論壇でも連日あふれている。米国のベッセント財務長官も高市財政を懸念している。海外投資家も高市財政による赤字増大、市場金利の上昇、インフレ促進で「日本売り」「日本国債売り」が起きると警戒している。

高市首相はそれを知らないはずはない。それにもかかわらず政策方向性を変えないのは、物価高抑制ではなくインフレ状態を促進・継続し、インフレ税を徴収したいからに違いないと私は思っている。いくら批判しても積極財政を修正しないのはそのためだろう。狙いはインフレ抑制ではなく、持続的なインフレにしたいという本音だろう。

財政独立機関を設けチェックすべきだ

本来ならば、OECD38か国中31か国が設けている独立財政機関(日本だけにない)を設置しチェックすべきだ。高市氏は「責任ある積極財政」と唱えるならば、「独立財政機関を設置し、私の財政政策を検証してもらう」と約束しなければならないところだ。

それをしないのは、独立財政機関に巨大な負の遺産を残したアベノミクスや、高市氏が進めようとしている「インフレ税」などが批判されるからだ。高市氏は意図してインフレ促進、インフレ税の徴収を狙っているため、こうした機関は邪魔になるのだ。

もっとも、与野党ともに税制改正、増税路線を嫌っているため、「インフレ税しかない。インフレ税収を積極財政の財源にするしかない」が高市氏の本音なのかもしれない。

問題は「インフレ税」をいつまでも続けることはできないという点だ。インフレに伴い市場金利が上昇すれば、国債利払い費が急増していく。25年度の利払い費は10.5兆円、29年度21.6兆円で、国債費総額では41.3兆円になり、社会保障費(41兆円)を上回るという。

そのほか飲食料品の消費税ゼロ(財源5兆円)、防衛費増(GDP比1%増につき同5〜6兆円)、ガソリン税の軽減や教育費無償化(同2.2兆円)などに、いくら「インフレ税」が転がり込んでも足りないだろう。


編集部より:この記事は中村仁氏のnote(2026年2月20日の記事)を転載させていただきました。オリジナルをお読みになりたい方は中村仁氏のnoteをご覧ください。

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Fri, 20 Feb 2026 21:40:14 +0000 Fri, 20 Feb 2026 21:40:14 +0000 https://agora-web.jp/archives/260223060238.html https://agora-web.jp/archives/260222212529.html https://agora-web.jp/archives/260222212558.html https://agora-web.jp/archives/260222212822.html https://agora-web.jp/archives/260222222811.html
https://agora-web.jp/archives/260220082534.html noteの収益化が抱える理想と現実 https://agora-web.jp/archives/260220082534.html

mapo/iStock

「お金をもらっていいのだろうか」。

noteで有料記事を書こうとした人なら、一度はこの問いにぶつかったことがあるはずだ。本書はこの迷いに対して、受け取っているのはお金ではなく”信頼”だと言い切る。

なるほど、いい話だ。いい話なのだが——微妙だ。

noteの始め方―言葉で世界とつながる」(末吉宏臣 著)きずな出版

noteの公式レポート(2024年)によると、収益を得ているクリエイターは20万人超。有料記事の年間平均収益は約1万円。トップ1000人では平均1332万円。

……ちょっと待ってほしい。冷静に見てみよう。

20万人の平均が1万円で、トップ1000人が1332万円。ということは、残りの19万9000人はどうなっているのか。推して知るべし、だろう。数百円の「ありがとう」が経済を回していると本書は説くが、回っているのは上澄みのほうだけじゃないのか。

そういえば、先日noteで自分の記事の売上を確認した。まあ、金額は言わない(言えない、が正しい)。「信頼を受け取っている」と思えば聞こえはいいが、缶コーヒー数本分の信頼で生活はできない。

本書が紹介するエピソードは印象的だ。両親との関係に悩んだ経験を980円の記事にまとめた女性クリエイターが、100万円を超える売上を達成した話。有料記事を買う人の約7割がノウハウではなく”共鳴”を求めているというデータ。読者が読みたいのは「あなたにしか書けない言葉」だ、と。

わかる。共鳴は大事だ。正直な言葉は人を動かす。それは否定しない。

でも、その共鳴をどうやって届けるかが問題なんだ。書けば届くわけじゃない。noteに投稿したところで、誰にも読まれずタイムラインの底に沈んでいく記事が、いったいどれだけあるか。そこを書いてくれないと、ただの精神論で終わる。

はじめてnoteを触る人には、この本はいいかもしれない。「お金を受け取ることは悪いことじゃないよ」と背中を押してもらえるから。ただ、すでにnoteやブログで発信している人間からすると、「それはもう知ってる」としか言えない。知った上で、売れなくて困っているのだ。

概念は満点に近い。でも概念だけでは記事は売れない。

結局のところ、この本が教えてくれるのは”心構え”であって、”戦い方”ではない。心構えだけで戦場に出たら、どうなるか。答えは、書かなくてもわかるだろう。

もう一歩踏み込めたら80点台の一冊だった。

※ ここでは、本編のエピソードをラノベ調のコラムに編集し直しています。

尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)

<書籍評価レポート>

■ 採点結果
【基礎点】36点/50点(テーマ10点、論理構造7点、完成度9点、訴求力10点)
【技術点】22点/25点(文章技術10点、構成技術12点)
【内容点】21点/25点(独創性12点、説得性9点)
■ 最終スコア 【79点/100点】
■ 評価ランク ★★★ 標準的な良書

【高評価ポイント】

テーマの訴求力:「お金を受け取ることは信頼を受け取ること」という再定義は、有料記事への心理的ハードルを下げる力がある。収益化に後ろめたさを感じるクリエイターの背中を押す哲学として、一定の普遍性を持つ。

データの説得性:noteの公式レポート(2024年)に基づく収益クリエイター20万人超、有料記事購入者の約7割が”共鳴”を求めているというデータの提示は、主張に客観的な裏付けを与えているSNS発信の経験がない読者にも抵抗なく読める。noteの世界観を理解するための入門書としての役割は果たしている。

【課題・改善点】
方法論の欠如:
概念に終始し、具体的な収益化の手法が書かれていない。タイトルのつけ方、価格設定、SNS連携、マガジンの構成本数など、実践者が知りたい情報が不足している。

対象読者の限定性:すでにnoteやブログで発信経験のある層には物足りない内容であり、一方でまったくの初心者にとっては本を購入せずとも代替可能な範囲にとどまっている。書籍としての独自の存在価値が希薄である。

■ 総評
noteの収益化を「信頼の受け渡し」として捉え直す哲学的な視点には一定の価値があり、有料記事への心理的障壁を取り除く入門書としての役割は果たしている。公式データや具体的エピソードの挿入も効果的だ。

「信頼を重ねれば収益はついてくる」という主張は美しいが、どう重ねるかを示さなければ読者の行動は変わらない。はじめてSNSに触れる層には入り口として機能するものの、すでに発信経験を持つ読者にとっては既知の域を出ない。ただし、良著であることは間違いない。そこは誤解のないように。

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Fri, 20 Feb 2026 21:30:34 +0000 Fri, 20 Feb 2026 21:30:34 +0000 https://agora-web.jp/archives/260222103145.html https://agora-web.jp/archives/260220232047.html https://agora-web.jp/archives/260221000030.html https://agora-web.jp/archives/260220103722.html https://agora-web.jp/archives/260219230135.html