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ブランドジャーナル 【PR】ダメ面接官は自分と似たタイプを評価する --- 曽和 利光

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面接の質を高めるために人事担当者が取り組むべきこととは? ダメな面接官に共通する特徴を取り上げながら、面接の質を向上させ、採用力を高めるためのノウハウをお伝えする好評連載「ダメ面接官の10の習慣」。第4回のテーマは「ダメ面接官は自分と似たタイプを評価する」です。

>>「ダメ面接官の10の習慣」連載記事一覧はこちら

強烈な心理的バイアス「類似性効果」が面接の評価を偏らせる

人間は、「自分と似ている人に好奇心を抱く」という強い心理的バイアス(先入観)を持っています。これを心理学では「類似性効果」といい、採用の世界でも無意識のうちに「類似性効果」が表れているケースがままあります。

以前参加した人事の事例研究会で、「上司は同じタイプのパーソナリティーの部下を高く評価する傾向がある」という某グローバルメーカーの人事考課事例が取り上げられていました。公平・公正が前提にあるはずの人事考課ですら、「類似性効果」は表れてしまうものです。

採用も公平・公正が前提であるのは同じですが、「面接で優秀な人材を不採用にしてもバレない」「面接を通過させ採用に至った人材が結局良かったのかどうかの判定は、短期的にはできない」ため、人事考課以上に結果に対する評価はあいまいなものです。そのため、面接官各自の評価基準に「類似性効果」が強く働いていたとしても周囲にはわかりづらいものです。しかし、採用において「類似性効果」を気にせず放っておくと、「面接官は自分と似た人ばかり高評価にしてしまう」危険性があります。

会社は「あなたと同じタイプの人材がほしい」とは言っていない

求める人物像が一様で、組織にも統一感を求めていた、金太郎あめ的採用を重視していた時代ならいざ知らず、いまどきの会社は面接官に「あなたと同じタイプの人材を採用してほしい」とは考えていません。組織の創造力が企業間の競争優位性につながる現在においては「ダイバーシティ」が重要であり、組織に多様な人材が存在することが大切です。

また、これは私の実感ですが、採用担当者には優しい、寛容的な人が多く見受けられます。人事の仕事に就きたいという動機が「誰かの役に立ちたい」という場合が多かったり、そもそも人事という仕事がさまざまな人のビジネス人生における成長や活躍をサポートする仕事であったりするからかもしれません。しかしながら、寛容的な面接官が自分と似たタイプの人ばかりを評価し採用していくと、組織には寛容的な人が増えていきます。すると、寛容さの対極に近いところにある頑固さや執着心が組織から失われていくため、会社の文化として目標達成意欲が低くなりかねません。これは高い頻度で起こる、組織が死んでいく要因の一つです。

「類似性効果」を抑えるための「自己認知」

組織を硬直化させ、滅ぼす恐れすらある面接官の「類似性効果」。その起因となる無意識の心理的バイアスは、多くは存在を意識することで解消できます。つまり、「無意識のうちに心理的バイアスが働いている」と意識すれば、「類似性効果」はコントロールできるのです。

無意識の心理的バイアスを意識するための具体的な手段は「自己認知」です。自分がどのような人間なのか、思考や行動のパターンを正しく認識できていれば、知らず知らずのうちに自分の内に生じる気分を抑えられるようになります。「自分は体育会系出身なので、つい体育会系の人材を評価してしまう。よくよく考えると、この候補者は類似性ゆえのひいき目で見ているのかもしれない」と考えることができれば、より公平・公正な目で候補者を見極められるようになるでしょう。

「自己認知力」は他者からのフィードバックによって向上する

このように、面接官にとって「自己認知力」は大切なスキルの一つです。では、どうすれば「自己認知力」を高められるでしょうか。それは、他者から自分についてフィードバックを受けることに尽きます。

「自己認知力」を高めようと自分一人で自己分析していると、「確証バイアス」のわなにはまる恐れがあります。「確証バイアス」とは、ある仮説を思い込んでしまったら、その仮説を支持する事実だけを受容し、そうでない事実を拒否する(無視する)という傾向です。「人は見たいものしか見ない」ため、一人で自己分析を行っても、それまでの自己像を拡大再生産させることになりかねないのです。

自分のことなのに、なぜ「自己認知力」が低くなるのかといえば、自分のなかに「見たくないもの」があるからです。「臭いものにはふたをしろ」という具合に、見たくないものは意識のなかの光が届かないところに押しやられるのですが、それをどうにか引き戻し、嫌でも真実として受け入れる。これが「自己認知力」を高めるためには重要となります。

複数の面接官で面接し、評価をディスカッションすることで「自己認知力」は高まる

他者からのフィードバックは、たとえば日々の面接業務を通じても得られます。一人の候補者の面接で他の面接官と同席し、面接終了後に評価についてもディスカッション(すり合わせ)するのです。

候補者から聞いた情報量は同じでも、それぞれの面接官が評価した候補者のアセスメント(見立て)は同じとは限りません。この違いから、自分の人物評価における心理的バイアスが見えてきます。これにより、面接官にとって大切な「自己認知力」は高まるのです。経験的にいってこれ以上効果的な面接トレーニングはないと思います。

面接はスキルですから、方法を学んだからといってすぐ高いレベルで実践できるものではありません。多くの面接をこなし、さらに面接後の評価のディスカッションも何度も行い、時間をかけて「自己認知力」を高めていき、公平・公正に人を見極められるようになってください。

sowa著者プロフィール: 曽和 利光 氏

リクルート、ライフネット生命、オープンハウスと、業界も成長フェーズも異なる3社の人事を経験。現在は人事業務のコンサルティング、アウトソーシングを請け負う株式会社人材研究所の代表を務める。


編集:高梨茂(HRレビュー編集部)

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編集部より:この記事はビズリーチ運営のオウンドメディア「HR review」の人気連載「ダメ面接官の10の習慣」の記事より転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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おしらせ 【おしらせ】「池田信夫×松田公太」3月26日開催

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あす3月1日にDMMのオンラインサロンで開講する池田信夫の「オフレコ政経ゼミ」では、月に1回、オフラインイベントとして与野党の政治家をお招きして、参院選(ダブル選挙)で争点になりそうな政治経済の問題について討論します。

第1回は3月26日18時に東京・恵比寿のDMM本社で開催。ゲストに、松田公太さん(日本を元気にする会代表)をお招きします。タリーズコーヒージャパン経営の経験に基づき、軽減税率の問題点をわかりやすく指摘してきた松田さん。軽減税率に象徴される既得権益の問題、「自民1強」にあっての野党の存在意義など、ここだけしか話せない裏話も交えて池田と語り尽します。参加者の皆様との質疑応答も行います。

「池田信夫のオフレコ政経ゼミ」会費は月額2,160円ですが、入会後1ヶ月は無料です(第1期は先着100名まで)。ローンチ期間の特別キャンペーンとして、第1回のオフラインイベントも含めて無料になります(先着50名様まで)。

申し込みはDMMラウンジのページへ。

政治 うるう年だよ!史上最高齢の戦いアメリカ大統領選挙

むかしむかし あるところに おじいさんと おばあさんが おりました

おじいさんは きょうわとうで りっこうほ
おばあさんは みんしゅとうで りっこうほ しました

そこに もうひとりの おじいさんが やってきました



さて閏年です。

閏年といえば、オリンピック(夏季)と、アメリカ大統領選挙。

というわけで、アメリカ大統領選がスタートしています。 正確に言えば、政党ごとの候補者を決める予備選挙ですが、それも含めて、大きい意味で大統領選と言って差し支えないでしょう。



共和党では、過激な発言で注目を浴び続けたドナルド・トランプ氏が、当初の予想を覆して、独走状態。
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 - https://ja.wikipedia.org/wiki/ドナルド・トランプ
髪型が気になって、気になって仕方がありません。

一方の民主党では、元ファースト・レディーとして、20年近く前から注目されてきたヒラリー・クリントン氏が独走するかと思いきや、
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https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒラリー・クリントン

意外や意外、バーニー・サンダース氏と接戦しています。
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 - https://ja.wikipedia.org/wiki/バーニー・サンダース



自身が選挙を経験してなおさら、人の選挙は気になります。 ましてや、世界で一番注目されるアメリカ大統領選挙。

そして、ヒラリー・クリントン氏が当選すれば、史上初のアフリカ系大統領となったバラク・オバマ氏に続き、今度は史上初の女性大統領が誕生します。

・・・にも関わらず、今いち気分が盛り上がらないのは僕だけでしょうか。

少なくとも、8年前のバラク・オバマ氏が初当選するときは、もっと高揚感のようなものがあった気がします。



それにしても、テレビを見ていて、どの候補者を見ていても「老い」を感じたので、現在の年齢を整理してみました。
  • ドナルド・トランプ氏・・・69歳(1946年6月14日生)
  • ヒラリー・クリントン氏・・・68歳(1947年10月26日生)
  • バーニー・サンダース氏・・・74歳(1941年9月8日生)
お、おおう・・・

もちろんこの中で最も「老い」を感じるのは、「若くかっこよい」リーダーであったビル・クリントン氏の妻である、ヒラリー・クリントン氏。

ビル氏が大統領をしていたのは、1993年〜2001年。 今からもう15年以上も前です。 なまじっか、ヒラリー氏の当時の印象があるだけに、どうしても脳内で比較されてします。 (そして、久々にテレビで見るビル氏も、「おじいちゃんになったなぁ」と。 )

ちなみに、現在の大統領である、バラク・オバマ氏は、まだ54歳(1961年8月4日生)。 8年前の選挙戦のときには、まだ40代でした。 ビル・クリントン氏も、大統領になったときは47歳



アメリカの大統領はとても若いイメージがあります。
そこで就任時の年齢を調べると・・・
  1. ジョージ・ワシントン  57才067日
  2. ジョン・アダムズ 61才125日
  3. トマス・ジェファソン 57才325日
  4. ジェームズ・マディソン 57才353日
  5. ジェームズ・モンロー    58才310日
  6. ジョン・クインシー・アダムズ 57才236日
  7. アンドリュー・ジャクソン 61才354日
  8. マーティン・ヴァン・ビューレン 54才089日
  9. ウィリアム・ハリソン 68才023日
  10. ジョン・タイラー 51才008日
  11. ジェームズ・ポーク 49才122日
  12. ザカリー・テイラー 64才101日
  13. ミラード・フィルモア 50才184日
  14. フランクリン・ピアース 48才101日
  15. ジェームズ・ブキャナン 65才315日
  16. エイブラハム・リンカーン 52才020日
  17. アンドリュー・ジョンソン  56才107日
  18. ユリシーズ・グラント 46才311日
  19. ラザフォード・ヘイズ 54才150日
  20. ジェームズ・ガーフィールド 49才105日
  21. チェスター・アーサー 51才350日
  22. グロヴァー・クリーヴランド 47才351日
  23. ベンジャミン・ハリソン 55才196日
  24. グロヴァー・クリーヴランド 55才351日
  25. ウィリアム・マッキンリー 58才034日
  26. セオドア・ローズヴェルト  42才322日 ←最年少(長坂追記)
  27. ウィリアム・タフト 51才170日
  28. ウッドロウ・ウィルソン 56才065日
  29. ウォレン・ハーディング 55才122日
  30. カルヴィン・クーリッジ 51才030日
  31. ハーバート・フーヴァー 54才206日
  32. フランクリン・ローズヴェルト 51才033日
  33. ハリー・トルーマン 60才339日
  34. ドワイト・アイゼンハワー 62才098日
  35. ジョン・ケネディ 43才236日
  36. リンドン・ジョンソン 55才087日
  37. リチャード・ニクソン 56才011日
  38. ジェラルド・フォード 61才026日
  39. ジミー・カーター 52才111日
  40. ロナルド・レーガン  69才349日 ←最高齢(長坂追記)
  41. ジョージ・ブッシュ 64才223日
  42. ウィリアム・クリントン 46才154日
  43. ジョージ・ウォーカー・ブッシュ 54才198日
  44. バラク・オバマ 47才169日
 - http://www.american-presidents.info/shuuninn.html
最年少が、第35代ジョン・F・ケネディ氏と思いきや、第24代セオドア・ルーズベルト氏の42歳(世界史的には、ポーツマス条約の人。 また、テディベア由来の「テディ」の人)。

一方、最高齢は、第40代のロナルド・レーガン氏の69歳。 平均は、55歳82日でした。



さて改めて、現在の主たる候補者の年齢です。
  • ドナルド・トランプ氏・・・69歳
  • ヒラリー・クリントン氏・・・68歳
  • バーニー・サンダース氏・・・74歳
アメリカ大統領の就任日は、約1年後の2017年1月20日なので、みなさんひとつずつ歳を増やして、こうなります。
  • ドナルド・トランプ氏・・・70歳
  • ヒラリー・クリントン氏・・・69歳(と86日)
  • バーニー・サンダース氏・・・75歳
改めて、現在の史上最高齢は、第40代のロナルド・レーガン氏の69歳(と349日)。

ヒラリー・クリントン氏が大統領になれば、史上初の女性大統領となりますが、ドナルド氏やサンダース氏が大統領になった場合でも、史上最高齢の大統領が誕生します。

惜しくもヒラリー氏は、日数差で最高齢にはなれませんが、それでも肉薄しています。



大統領の任期は4年なので、4年後はこうなります。
  • ドナルド・トランプ氏・・・74歳
  • ヒラリー・クリントン氏・・・73歳
  • バーニー・サンダース氏・・・79歳 
再選すれば、最長2期8年まで大統領をできるので、更にこうなります。
  • ドナルド・トランプ氏・・・78歳
  • ヒラリー・クリントン氏・・・77歳
  • バーニー・サンダース氏・・・83歳 
なかなかに、感慨深い数字です。

では。


愛知豊橋・長坂なおと のblog より

プロフィール
長坂尚登|1983年愛知県豊橋市生まれ。
地元の時習館高校卒業後、東京大進学、コンサルティング会社で働き、10年間東京で過ごす。2012年にUターンし、商店街マネージャーとして、豊橋のまちなかを奔走。2013年から内閣官房より地域活性化伝道師を拝命。
2015年商店街マネージャーを退職し、豊橋市議に立候補。新人トップ当選で、現職(無所属)フェイスブックページ

キャリア 思い通りの人生実現のために、今すぐやるべき2つのこと --- 内藤 忍

160228Canoviano久しぶりにお会いすると、相変わらず変わらない人と、しばらく会わないうちにすっかり変わっている人の2通りの人がいます。その違いはどこにあるかというと、「現状認識」「目標設定」を心の中に無意識に持っているかどうかの差だと思うようになりました。

現状認識とは、自分を知ることですが、これが簡単ではありません。自分の得意なことや好きなことというのは自分でも良く分からないものです。現状認識がきちんと出来ないと、自分がどんな人で何ができるのかを把握することができず、強みやそれを活かした仕事を見つけることができません。

例えば、SHINOBY`S BAR 銀座の一日店長には、接客業をやった方が良いのではないかと思うような素晴らしいコミュニケーション能力を持った人が登場しますが、本業は経理のお仕事だったりします。自分の強みに気が付いていないのは勿体ないなと思うことがあります。

また、人は誰しも「なりたい自分」というのがあって、それを実現するために日々努力しているはずです。ところが、ほとんどの人は本当に自分が何になりたいのかもわかっていないのです。「フレーミング」と呼ばれる自分の枠を勝手に作ってしまい、その枠の中で努力をすることで自分を誤魔化し、納得させようとする傾向があります。本来あるべき目標設定ができていない状態です。

私も、以前会社で仕事をしている時は、自分で独立して仕事を始めるというのは、特殊な能力のある人がやることだと思っていました。あるいは、山手線の内側に住むのは、郊外に住むよりも買い物したりする生活環境が不便で家賃だけが高いと思い込んでいました。このような思い込みによって、「会社はやめない」「都心には住まない」といったフレーミングをかけてしまうと、本当に自分がやりたいことを自分で制約してしまうことになるのです。

現状認識と目標設定ができるようになると、その2つを埋めるアクションプランが見えてきます。今の自分となりたい自分が正確に把握できれば、何が足りないか明確になります。

私の場合、自分の強みはお金の話を自分の頭で咀嚼して書くこと(書籍)や話すこと(セミナー、講演)を通じてわかりやすく説明できること。そして、本当になりたい自分は会社で昇進して部下がたくさんいるポジションになることではなく、1人で自由に時間を使って、他の人には提供できない価値を世の中に広げ、感謝される存在。それに気が付くのに20年以上かかりました(涙)。

もし、今の自分の人生をこれから劇的に変えたいと思うなら、アクションは早ければ早い方が良いです。多くの人が思い通りの人生を実現できないのは、才能や能力が無いからではなく2つの自己認識が正しくできないからです。

逆に言えば、その2つを早く正確に認識することそうすれば、何をすべきかが見えてきます。あとはアクションするだけで良いのです。そこから得られる人生の変化は、想像以上に大きなものになるはずです。これは、資産運用でも、仕事でも、プライベートでも、全てに共通することです。

※毎週金曜日に配信している「資産デザイン研究所メール」。資産を守り増やすためのヒントから、具体的な投資のアイディア、そしてグルメな情報まで、無料でお届けします。

※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年2月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

おしらせ 『池田信夫ブロマガ2月29日号』が発売されました!

池田信夫ブログマガジン2月29日号(池田 信夫 著 価格:¥162税込)がアカシックライブラリーより発売されました。


 池田信夫のメルマガ「エコノMIX」と、毎月100万ページビューを超える「池田信夫blog」が合体した『池田信夫ブログマガジン』が5月17日号から毎週月曜日にアカシック ライブラリーより発刊!
EpubとPDF版もダウンロードできます!

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目次

「近代世界システム」の終わりとしての1968年
アベノミクスはなぜ沈没したのか
カウンターカルチャーからポストモダンへ
誰が「平和憲法」を発案したのか
原子力を殺すのは原子力ムラ自身である
自民党システム(5) 何も決められない「強い国会」
麻美のグルメガイド:京都
私の音楽ライブラリー:Carlos Kleiber "Complete Recordings On Deutsche Grammophon"


著者について
池田 信夫(イケダ ノブオ)
アゴラ研究所所長
経済学者。1953年、京都府生まれ。東京大学経済学部を卒業後、NHK入社。93年に退職後、国際大学GLOCOM教授、経済産業研究所上席研究員などを経て、現在は株式会社アゴラ研究所所長。学術博士(慶應義塾大学)。著書に『イノベーションとは何か』『アベノミクスの幻想』(以上、東洋経済新報社)、『「空気」の構造』(白水社)、共著に『なぜ世界は不況に陥ったのか』(日経BP社)など。池田信夫blogのほか、言論サイト「アゴラ」を主宰。


アカシックライブラリー

政治 国会議員の権威失墜

先日までBLOGOSでも「丸山和也」タグが1位と話題でしたが、私は先々週の「自民党・丸山和也法務部会長による参院憲法審査会での“奴隷”発言」問題を知るに心底呆れ果てました。続きを読む

同時投稿 文系教師とマスコミはなぜ劣化するのか


東大入試の現国の問題が話題になっているが、松本さんも指摘するように問題文も設問も意味不明だ。こんな悪文を出題した文学部(たぶん国文科)の教師は、「戦争法反対」のデモに参加しているのだろう。

国文科は昨今の「文系学部不要論」で不要とされている学科の筆頭だが、そういう教師ほど劣化するのは偶然ではない。国文学の能力には客観的な業績評価の尺度がないので、自分の弟子を引き上げる傾向が強いからだ。

それがもっともひどかったのは早稲田で、昔は法学部の教師はすべて早稲田出身だった。法学部の劣化が激しいのは早稲田だけではなく、昨今の安保法制をめぐる議論で、東大法学部の石川健治教授(憲法学)が「安保法案は安倍政権によるクーデターだ」と断言したのには驚いた。

このように文系の教師が劣化する原因は、徒弟修行で後継者を育てるため、親分子分の関係が強いからだ。同じ構造はマスコミにもみられ、長谷川煕氏もいうように、朝日新聞は社会主義的な傾向が強く、反権力的な記事を書かない記者は地方支局を転々とする。

両者の共通点は、業績が定量的に評価できないということだ。普通の企業なら売り上げなどの指標があるが、大学もマスコミも金を使う仕事で、ビジネスは知らない。学問の世界でも、客観的な業績評価のできる自然科学は実力主義になり、社会科学でも経済学はそれに近いが、文学部や法学部はコネ社会だ。

これが左翼教師・マスコミがいつまでも残る原因である。法学部でも、戦後の第一世代の南原繁や丸山眞男は一国平和主義者ではなかったが、その弟子は先生に迎合して左傾化してきた。マスコミでも、人事を通じて左翼的なバイアスが再生産されてきた。

早稲田の鎌田総長が「大学入試を人物本位に」というのは、日本中の大学を早稲田のような徒弟制度と情実入試にしようということだろう。このような長期雇用と年功序列が、日本の左翼が一国平和主義から脱却できない原因だ。労働市場の流動化は、こうしたガラパゴス左翼を追放する上でも重要である。

政治 新党名は?“キラキラネーム”かどうかより大事なこと… --- 松田 公太

民主党と維新の党の新党名が注目されています。

維新の江田前代表は「“キラキラネーム”ではなく、政治理念や政治信条を化体した本格的な名前にしていかなければならない」と発言しているそうですが、一昨年、結いの党が維新の会と合流するときも「維新という名前は外してもらいたい」と新党名で対立した事がありました。しかし、最後はあっさり「維新の党」に決まったわけです。結局は吸収される側が譲歩するのは仕方が無いことですね。

私が口を出すことではありませんが、世論調査や公募などで国民の意見を拝聴しながら決めるということであれば、「民主」がついた方が良いか否かを国民に問うところからスタートするのではなく、思い切って公募から始めるのが良いと思います。

民主サイドから一つ、維新サイドから一つ、そして募集の中で人気No1だったものを一つ。また、最初から新党に参加したいという党が他にあれば、そこからも一つ出してもらい、投票で決める。
そこまで徹底してやるのであれば、民主党の「新党をつくる」という言葉の本気度が伝わってくるのではないでしょうか(宜しかったら、日本を元気にする会が開発した「VOTE JAPAN」システムを無償で提供しますよ!)

先日、日本マクドナルドが初めて公募した新商品バーガーの名前が「北のいいとこ牛っとバーガー」になったそうですが、売れているそうですね。

本気で「作り直そう」という気持ちが伝わることが大事なのです。
そう考えると、キラキラネームかどうかは、あまり拘ることではないような気がします。続きを読む

社会・一般 独ザクセン州で何が起きているか --- 長谷川 良

ドイツで昨年、外国人排斥関連犯罪件数が前年の倍に増加したことが明らかになった。それによると、同国では2014年、外国人排斥関連犯罪件数は2207件だったが、昨年は4183件だったのだ。

ドイツの16の連邦州でも外国人排斥犯罪が急増したのは旧東独のザクセン・アンハルト州(州都マクデブルク)とザクセン州(州都ドレスデン)だ。前者では14年94件が昨年335件に、後者では182件から509件とそれぞれ急増している。ドイツ全体の8件に1件はザクセン州で起きている計算になる。ちなみに、ザクセン州では外国人の数は全体(人口約410万人)の20人に1人の割合(約5%)に過ぎない。決して、同州の外国人率が高いわけではないのだ。

このコラムでも紹介済みだが、ドイツでは難民や難民収容所が襲撃されたり、放火されるという事件が多発している。最近では、ザクセン州のクラウスニッツ(Clausnitz)で18日夜、難民が乗ったバスが到着すると、100人余りの住民たちがバスを取り囲み、難民たちに向かって中傷、罵声を浴びせるという出来事があった。また、バウツェン(Bautzen)では20日夜、難民ハウス用の元ホテルが放火され、その消火作業を見物していた住民たちから笑い声や喝采が飛び出したというのだ。

ザクセン州のスタニスラフ・ティリッヒ首相は、「ザクセンの名が汚されてしまった。それを取り戻すためには多くの時間と努力が必要となるだろう」と、一部の住民の蛮行を深刻に受け止めている。

一方、ザクセン州のカトリック神学者フランク・リヒター氏は、「わが州では相対的に同一民族の住民が住み、他の文化出身の外国人と共存した経験が乏しい。その上、社会は世俗化し、住民は宗教性に乏しい」(バチカン放送独語電子版25日)と指摘する。

ザクセン州のゲルリッツ教区のヴォルフガング・イポルト司教は、「旧東独国民の多くは非キリスト教の教育を受けてきた。彼らは今、自由を享受できる環境圏で生きているが、困窮から逃げてきた難民に対しては排他的な行動に出ている。『我々は国民だ』と叫び人々には、キリスト教的価値観が完全に欠如している」と指摘し、ドレスデン市などで広がっている外国人排斥運動「西洋のイスラム教化に反対する愛国主義欧州人」( "Patriotischen Europaer gegen die Islamisierung des Abendlandes"、通称・Pegida運動)を批判している。

また、チュ―リンゲン州のディーター・アルトハウス元州首相は、「東独共産政権(ドイツ社会主義統一党)は国民の徹底的な非宗教化を目指してきた。その結果、国民の精神的ルーツを抹殺することに成功した。ザクセン州では東西ドイツ再統一後、住民は民主主義の政治秩序を押し付けられてきたが、その根底にあるキリスト教的価値観は忘れられてきた。流入してきたイスラム教難民へ理解が欠けるだけではなく、それを排斥しようとしているわけだ。連邦政府は旧東独の産業インフラ整備や経済発展に専念する一方、宗教的教育を提供することを忘れてきた」と分析している。

ARDの意識調査によると、旧東独ザクセン州の外国人排斥傾向の原因として、28%は「経済危機」、27%が「メルケル政権の難民政策」、17%は「州政治」、10%が「家庭と学校の教育の欠如」という結果が出ている。

ワシントンDCのシンクタンク「ビューリサーチ・センター」の宗教の多様性調査によると、旧東欧のチェコは無宗教者が最も多い(国民の76・4%)。旅行者は美しいプラハの景色に騙されてはならない。そこに住む国民は久しく神を失ってしまっているのだ。同じように、旧東独地域の住民は神を失ったことすら自覚できないほど徹底的な無宗教教育を受けてきたのだ。

西欧社会では神を邪魔な存在と感じる国民が増えてきているが、チェコ国民や旧東独住民が長年「神のいない世界」(共産党政権)の中で生きてきた結果が何をもたらすかザクセン州の蛮行から推測するしかないだろう。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2016年2月29日の記事を転載させていただきました(編集部でタイトル改稿)。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

経済 課題を残したG20

27日に閉幕したG20の主要テーマは「世界通貨安戦争の阻止」。経済成長が思わしくないばかりか一部では深刻な事態も生じている世界経済において再浮上する一つのキーは通貨の安定であります。各国の産業が為替動向に振り回されることなく本業に集中できればこれはベストであります。

ところが市場による為替レートの決定は自国と他国との力関係を表すものでそれが経済力だけに留まらないところに問題があります。ましてやマイナス金利などかつての経済原則を飛び越えた状態が生じる中で為替の安定を図るという一致団結した対策はほぼ不可能であります。G20でも結局、各国にその対策はゆだねられ、実質的に精神論の討議で終わった気がします。

やり玉に挙がったのは中国の元安政策と言われますが、裏では日本の政策にも批判があったとされています。特に黒田総裁の「サプライズ型」の政策は時代の主流ではなく、市場に激震を起こし、悪影響すらあると見る人もいます。会議後のインタビューでユーロ圏のデイセルブルム議長が「円を対ドルで押し下げて債券利回りを歴史的な低水準に引き下げた日銀による前例のない金融刺激策に対する懸念の高まりを示唆するものだ。日銀が先月、マイナス金利導入の決定を発表したことで、市場は不意を突かれ、通貨のボラティリティ(変動性)が高まった」(ブルームバーグ)とあり日経とはややトーンが違います。

各国通貨安を望んでいる中で一番それを欲しているのは実はアメリカではないか、という気がいたします。最近のアメリカの一部専門家からはドル高が経済全般に及ぼす影響という意見が大きくなっています。また、大統領選挙において各候補者がかなりユニークな政策を掲げて「気を引こう」とする傾向がより強まっていることも事実です。これは「変革」を主張しないと選挙に勝てない前提があるのですが、もともとはオバマ政権に対する批判でした。が、トランプ旋風が吹き荒れる中で「中道」ではダメでエキストリームな政策こそが生き残る道という傾向がより強まってきます。ドルが高すぎるという声もその一環かと思います。 

その中でクルーズ候補が氏の主張、「金本位政策復帰」案を再び強調し始めています。英語でGold Standard、今さら何を、と思う方が多いと思います。(というより多くの人は金本位など知りもしないでしょう。)これを今再導入するといえば経済学者は猛反対するでしょう。私も昔の金本位体制は無理が生じると思います。が、クルーズ氏のポイントは基軸通貨に対する疑念であり、ルビオ氏と共に共闘する「FRBはウォール街の為にある」というボイスがその背景だろうと思います。

金本位制の最大の特徴は先日も書いたようにどの国にも同じ輝きを提供するということであります。一方で生産量が限られていることから金とリンクさせると恐慌が起きた時に通貨を発行せることが出来なくなります。これを解決する為に政府紙幣を発行することで対応が出来なくはありません。政府紙幣は返済期限がなく、金利もつかず政府の負債にもならないメリットがあります。

政府紙幣は日本でも現在に至るまで何度も議論されており、正直、デフレ解消にはもっとも効果がある手段の一つだと思いますが、劇薬であり、急激なインフレと円安を引き起こす可能性が指摘されています。

個人的には現在の通貨の在り方は歪があり過ぎ、本質的な問題解決は出来ない気がいたします。それはドルがあたかも太陽で他通貨がきちんと公転する限りにおいてワークしていたのです。ところが、ユーロからの新たなる引力、更にリーマンショック後の主要中央銀行による金融緩和はさしずめ、巨星へと膨張化するようなもので制御不能に近くなってきたように思えます。ちなみに宇宙では膨張のあと、ブラックホールとなりますね。

各国の通貨当局が自国の我儘ではなく、地球儀ベースでモノを考え、ワールドスタンダードを作ることを考え始めるべきでしょう。ゴールドもスタンダードの一つですが、そんな昔のアイディアをそのまま使うのは現代社会では進歩がないと言われると思います。今回のG20はある意味、大きな課題を残したとも言えそうです。

では今日はこのぐらいで。

岡本裕明 ブログ 外から見る日本、見られる日本人 2月29日付より
池田信夫の「オフレコ政経ゼミ」
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